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準軍事組織が人権擁護活動家とその家族の殺害を計画しているという情報がコロンビアの地元警察に匿名メールで寄せられた。政府は活動家らの安全を確保すべきだ。
6月3日、コロンビア北部スクレ州の警察署長は、人権活動家のフワン・デイビッド・ディアスさんと妻、ふたりに近しい人物の3人の殺害をゲリラ組織が計画している、とのメールを受け取った。
この地域で人権活動家か脅迫され何人かが実際に殺害される、というのは今に始まったことではない。
ディアスさんは「国家犯罪の被害者のための全国運動 (MOVICE)」のメンバーである。MOVICEは市民運動の連合体で、武力紛争による犠牲者への真実、正義、補償を求める運動を展開している。
MOVICEはまた2000年に準軍事組織が強制的に退去させたアレマニア農場の農民をずっと支援してきた。
警察に届いたメールによると、ディアスさんの殺害を企てているグループは北部の沿岸都市バランキヤの刑務所に収監されているという。
準軍事組織「モンテス・デ・マリアの英雄」に属する集団は、エルロブレの前市長だったディアスさんの父親を殺害した罪で、2003年からその刑務所に服役中だ。
ディアスさんはこれらの民兵が獄中から犯罪を企てた、との申し立てを幾度となく行ってきた。
父親は2003年2月、当時のウリベ大統領との会合で、ゲリラ組織、地方政治家、そして軍部の関係を糾弾した。準軍事組織のメンバーは父親を殺害した同じ日に、ディアスさんを「殺す」と脅迫していた。その後、幾度も命を狙われた。
政府は、頻発する脅迫事件を早急に捜査すべきだ。また、全国の人権活動家が報復を恐れることなく活動できるように安全を確保すべきだ。
アレマニア農場は2000年、コロンビア軍が支援するゲリラ組織に占領された。 ディアスさんの父親を殺害した同じ準軍事組織の約70人が、農場に侵入し住人3 人を殺害した。
2010年の5月には、農場コミュニティーの一員でMOVICEの活動家であるロヘリオ・マルティネスさんを殺害し、昨年5月には武装したグループがコミュニ ティーの法定代理人であるマルティネスさんの妻の行方を探していた。
コロンビアでは、長年に及ぶ武力紛争で、300から500万人が強制退去を余儀なくされ、何百万ヘクタールもの土地が暴力を使った不正な手段で取得されてきた。
アムネスティは、これまでもコロンビアの土地問題の活動家多数が、強制退去を受けた農民の土地回復を支援してきたことで、暴力の標的になってきたことを明らかにしてきた。
国際ニュース
2013年6月7日
http://www.amnesty.or.jp/news/2013/0620_4029.html
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