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【テヘラン田中龍士】イランの大統領選挙でイラン国営通信は15日、保守穏健派のロウハニ元最高安全保障委員会事務局長(64)が有効投票数の過半数を獲得して勝利したと伝えた。ロウハニ師は、最終集計の結果、有効投票の約51%を獲得した。投票率は72.7%だった。ロウハニ師は終盤、欧米との関係改善を目指す改革派と合流し、有力視されていた最高指導者ハメネイ師に近い保守強硬派の候補に大差をつけた。経済制裁の原因となっている核開発問題などを巡り、米欧との対話の進展とともに、中東情勢の緊張緩和につながる可能性もある。
内務省によると、有権者は5050万人。イラン国営放送によると、ロウハニ師は1861万票を獲得。一時、決選投票の相手と目された保守強硬派のガリバフ・テヘラン市長(51)は607万票、同じ強硬派で有力視されたジャリリ最高安全保障委員会事務局長(47)は416万票にとどまった。
イランの核開発を巡り、国連安全保障理事会は2006年から4度にわたり対イラン制裁決議を採択。米国に続いて、欧州連合(EU)が12年にイラン産原油の輸入を禁じる制裁を科し、イラン経済が打撃を受けた。今回の選挙では、制裁の影響で、失業率や物価が上昇して市民生活を圧迫する経済の立て直しが争点となった。
ロウハニ師はガリバフ氏と「核開発継続」の立場は同じだが、選挙戦では、改革派のハタミ政権時代に核交渉の責任者を務め、米欧との対話を推進した過去の実績をアピール。制裁の原因のひとつとなっている核開発問題で、米欧との対話を進める重要性を意識した発言を繰り返した。
イランが核開発を進め、核兵器を持つと、敵対するイスラエルには脅威となるうえ、中東地域で軍拡競争を招く恐れがある。米国と密接な関係にあるイスラエルは、先制攻撃を仕掛ける準備をしているとも伝えられている。
ロウハニ師が選挙戦でアピールしたように米欧との対話を進めれば、国際的に孤立した状況を脱し、地域の緊張緩和が大きく前進する可能性もある。一方で、イランでは重要政策は最高指導者ハメネイ師が決めるため、大統領が代わっても政策に大きな変化はないとする見方もあり、新大統領の今後の手腕が国内外から注目される。
http://mainichi.jp/select/news/20130616k0000m030103000c.html
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核開発を続けるイランに対する欧米の経済制裁で通貨レアルは大暴落。大幅なインフレでイラン経済は疲弊し切っていた。対外強硬派が当選すれば、イラン国民の窮乏はますます深刻化するばかりだった。
今回の保守穏健派・ロウハニ師の当選によって将来的には経済制裁の解除が期待される。
まずはイラン国民の現実的な選択を祝したい。
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