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【ロンドン小倉孝保】英国植民地時代のケニアで発生した民族独立運動「マウマウ団の乱」(1952〜60年)でケニア人活動家らが拷問を受けるなどした問題で、英政府は6日、被害者に謝罪し補償金を支払うことを明らかにした。英国はこれまで植民地時代の不当行為を認めながらも、補償などの責任についてはその後に独立した国の政府が負うべきだとの立場を主張してきた。植民地時代の補償について大きな政策転換になる可能性がある。
ヘイグ外相が6日、議会で謝罪した。「マウマウ団の乱」は、ケニア最大民族のキクユ族などが英植民地支配に対して起こした反乱。
英植民地政府が推定15万人を強制収容所に収容。ケニア人権委員会によると、9万人が処刑や拷問、レイプなどを受けたとされる。
英政府はこれまで拷問などの不当行為があったことを認めながら▽ケニア独立(63年)によって植民地時代の法的責任はケニア政府が引き継いだ▽半世紀も前のことであり、裁判などで公正な審理を期待できない−−として個人への補償を拒んできた。
しかし、昨年10月、拷問を受けたとするケニア人3人が英政府に補償を求めた訴訟で、ロンドン高等裁判所が個人にも補償請求の権利があると認めたため、英国政府とケニア人被害者の間で話し合いが続いてきた。
すでに多くの被害者は亡くなっているため、補償対象者は約5200人で、補償金は各2600ポンド(約39万7000円)。英国は植民地時代のイエメン、キプロス、マレーシア、パレスチナなどでも同様の拷問・暴力の問題を抱えている。
http://mainichi.jp/select/news/20130607k0000m030062000c.html
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