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中国の尖閣領有権棚上げ提案に「領有権問題はそもそも存在しない」菅長官(産経) この態度の先にあるのは戦争だ
http://www.asyura2.com/13/warb11/msg/232.html
投稿者 鬼畜ユダヤ 日時 2013 年 6 月 03 日 16:03:02: fd9zY2zPWt.BQ
 


中国の尖閣領有権棚上げ提案に「領有権問題はそもそも存在しない」菅長官
2013.6.3 11:59


菅義偉官房長官は3日午前の記者会見で、日本の尖閣諸島(沖縄県石垣市)について、中国人民解放軍幹部が棚上げ論を主張したことに関し「尖閣諸島で解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない。尖閣諸島に関する中国の主張は、いかなる発言も受け入れることはできない」と述べた。

 菅氏は「尖閣諸島は日本固有の領土であり、現に有効支配している。中国との間で棚上げや現状維持を合意した事実はない。棚上げすべき問題も存在しない」と強調した。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130603/plc13060312000006-n1.htm  

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01. 2013年6月03日 16:10:30 : niiL5nr8dQ


焦点:中国が融和姿勢アピール、アジア会議で見せた「急転換」
2013年 06月 3日 15:30 J

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[シンガポール 2日 ロイター] - 中国が海洋覇権の拡大を強引に進める中、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議では、中国人民解放軍(PLA)の幹部らが軟化した態度を見せ、出席した外交官らを驚かせた。

今回の会議では、領有権問題やサイバースパイなど中国をめぐる懸案事項の解決は期待されていなかった。しかし、米中首脳会談を今週末に控え、PLAの幹部が融和姿勢をアピールしたことは、協力と対話を強調することで最近の強硬な主張をトーンダウンさせたい思惑があったとみられる。

会議を主催した英国際戦略研究所(IISS)のジョン・チップマン所長は、「PLA幹部らが対話の準備を整えていたのは疑いようもない」と指摘。「中国の強硬姿勢と彼らの姿勢は異なっていた」と振り返った。

フィリピンのガズミン国防相も「180度転換した」と中国の変化に言及。その上で「彼らの言葉が実行に移されることを望む」と警戒感も示した。

中国は、原油や天然ガスが豊富にあるとされる南シナ海の広範囲の領有権を主張。これに対し、フィリピンなど東南アジア諸国が反発している。また、中国は日本とも東シナ海の尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐり対立している。

会議に出席したPLAの戚建国副総参謀長は、対話が「無条件の妥協を意味する訳ではない」と発言。領有権主張の根拠は示さず、東・南シナ海を航行する中国艦船については、「中国国内でパトロールすることは、正当であり議論を呼ぶものではない」と強調した。

その一方で、戚氏は「中国は平和を愛する国だ」として、出席者からの質問に答えるなど、中国をめぐる懸念を和らげようとする姿勢を見せた。

<ゲーム>

他の多くの国と異なり、中国が国防相を同会議に派遣したのは2011年の1回のみ。今回も国防相は不在だったが、ヘーゲル米国防長官に同行した米高官によると、中国の代表団には大きな変化があったという。

同高官は「昨年、中国の代表団の規模はとても小さく、比較的階級の低い代表の集まりだった」と指摘。その上で「今年は大勢で訪れ、討論会でも非常に活発だった」と代表団の変化を説明した。

また今回の会議中、アナリストらから中国の姿勢に懐疑的な意見がかなり出されたものの、中国代表団は厳しい質問にもためらうことなく答え、逆に難問をぶつける場面もあった。

中国軍事科学院の姚雲竹少将はヘーゲル長官に対し、米政府のアジア重視戦略が「中国の影響力に対抗する試み」ではないことを中国政府にどのように保証するのかと質問し、「中国は確信を持っていない」と訴えた。これに対し、ヘーゲル長官は「それはより緊密な軍事関係を築く上での重要なポイントだ。われわれは、誤算や誤解を望んでいない」と答えた。

カナダのマッケイ国防相は、中国の上級高官が今年の会議に出席したことについて、「中国側の積極的な取り組みの表れであり、ポジティブなことだと受け止めている」と評価した。

前出のチップマン氏は、中国が「(会議に)非常に丁寧な姿勢で臨み、攻撃的な面は少なかった」とし、「PLAの若手幹部が小野寺五典防衛相の演説に満足感を示した」ことにも触れた。

日本の防衛力強化に理解を求めた演説で小野寺氏は、安倍政権の歴史認識について「痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明する歴代内閣と同じ立場を引き継いでいる」と表明。PLAの高官はこの小野寺氏の発言を称賛したという。

チップマン氏は、「他のアジア諸国は中国がゲームをすることに決めたとみている。すなわち、注意を引こうとすること。それも正しい方法でだ」と分析。ただ「これが地上や海上、宇宙やサイバー空間にどのような影響を与えるのか。それは、別の問題だ」と付け加えた。

(原文執筆:John O'Callaghan記者 David Alexander記者、翻訳:野村宏之、編集:宮井伸明)
 

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02. FSI 2013年6月03日 22:16:50 : zU5l3XM.uk.oM : kb11c0Rvjs
中国高官といっても参謀副総長なんで、防衛大臣が相手にすべきレベルでは無いよ。
領有宣言して50年間誰も文句言ってないのだから日本の領土で問題無い。

03. 2013年6月04日 00:30:50 : e9xeV93vFQ

米中の微妙な舵取り、海軍力の展開に悩む両大国
2013年06月04日(Tue) Financial Times
(2013年6月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)


軍事大国となった中国に、アジア地域は懸念を深めている〔AFPBB News〕

 それはほとんど儀式と化している。中国の将軍は毎年6月の初め、シンガポールのシャングリラホテルの会場に集まった世界各国の防衛大臣や軍幹部を前に、中国は平和を希求しており誰の脅威にもなるつもりはないと語りかける。

 そして話が終わると、あれは中国政府の真意ではないとの声が聴衆の間から次々に上がるのだ。

 このパターンは去る6月2日も崩れなかった。中国人民解放軍の戚建国・副総参謀長(中将)は年に1度開催されるアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)にて、前任者たちの発言をかなりの程度繰り返す内容の演説を行い、次のように述べた。

 「中国は常に平和的発展路線を取る。平和的で開かれた、協力的でウィン・ウィンな発展を促進することに努める」

中国の「平和的発展」に対する根強い不信感

 聴衆は納得しなかった。「本当に中身のない話だった」。台湾国立政治大学に籍を置く中国安全保障問題の専門家、アーサー・ディン(丁樹範)氏はそう切り捨てた。

 この会議の主催者である英国際戦略研究所(IISS)のシニアフェロー、ウィリアム・チュン氏は、中国の平和的発展がフィリピンに深い懸念を抱かせ、日本に米国との軍事協力関係の緊密化を志向させ、ベトナムをかつての敵国との協力に踏み切らせたと指摘した。

 国防費の前年比2ケタ増が20年続いた中国は、この地域の軍事大国としての地位を確保するに至った。そして近隣諸国の大半は、中国が一段の軍事力増強を目指していると考えている。

 人民解放軍の海軍は活動範囲を急速に拡大しており、今日では米国の排他的経済水域(EEZ、領土の海岸線から200海里までの水域のこと)にまで足を伸ばすほどになっている。

 この地域のほかの国々にとって問題なのは、中国が力をつけるにつれて領有権問題での摩擦が強まっていることだ。


ベトナムでは、南シナ海の領有権を巡る争いで反中デモも起きている〔AFPBB News〕

 例えば中国とフィリピンはこの1年、天然資源に恵まれ戦略的にも重要な位置にある南シナ海上の、無人の岩場や砂地を巡ってほとんど休むことなく争っている。

 中国はこれらの島々のほぼ全部、ベトナムやフィリピン、台湾、マレーシア、ブルネイはその一部について領有権を主張している。

 中国と日本との関係も、東シナ海に浮かぶ尖閣諸島(中国名・釣魚島)を巡る激しい争いによって揺さぶられている。中国政府は、日本政府が一部の島々を国有化したことに飛びつき、これを挑発行為と見なした。そして、民間や軍の艦船、航空機でこれらの島々を頻繁にパトロールすることにより日本の施政権に異議を唱えるという対応に出た。

 同様に、中国がインドやベトナムとの間に抱える領有権問題も急に激しさを増している。

 中国人民解放軍の戚中将は平和を希求すると述べながらも、中国がこの問題で態度を軟化させることはないだろうと明言した。「我々は平和のために対話と協議を行うことを強調しているが、それは決して、無条件に妥協するという意味ではない。国家の核心的利益を守るという我々の決意とコミットメントは不変である」

米国の「リバランス」政策と中国の台頭

 こうした状況を受け、中国の近隣諸国は米国に視線を向けている。米国政府はアフガニスタンとイラクでの紛争で手一杯だったが、現在はアジアへの「リバランス」を進めるという戦略を通じてアジアの国々を安心させている。そしてその一方で、中国の台頭を邪魔するつもりはないというメッセージを中国に伝えようと苦労している。

 米国のチャック・ヘーゲル国防長官はこの週末、地域の大国としてもっと大きな役割を担うようインドに求めた。また同盟国である日本と韓国、および日本とオーストラリアとの3カ国防衛相会談も行った。

 さらにフィリピンの国防相とも会談し、フィリピンにおける米軍の「ローテーション配備*1によるプレゼンスの増大」について話し合った。米政府高官はこの計画について、米軍基地の設置を意味するものではないと話しているが、外部の軍事専門家の大部分は、名称は異なるがまさに基地を作るという意味だと理解している。

*1=部隊を定期的に入れ替える配備体制のこと

 中国政府はこれに懸念を抱いている。「あのリバランスは、中国を封じ込める試みの1つだと広く解釈されている。米国はこれまでにも何度か、中国とは敵対しないと明言しているが、中国側は納得していない」。中国軍事科学院・中米防務関係研究センターの姚雲竹・主任(少将)はこう語る。

 「・・・どうすれば中国を安心させられると考えているのか? 同盟国を安心させ、中国と肯定的な関係を築くという2つの異なる目的のバランスを・・・どうすれば取れると考えているのか?」

軍同士の対話への期待

 この問いの答えはまだ定かでない。米国政府は、軍の首脳同士の対話を深めることで透明性とお互いへの信頼を高めることができるのではと期待している。

 サミュエル・ロックリア米太平洋軍司令官は、両者の交流の頻度が高まるにつれ、そしてその中身が徹底的かつ率直なものになるにつれて対話の質が向上してきたと語っている。中国の軍事筋も、この見立ては正しいと認めている。

 さらに、米軍の高官たちは、より安定した国際軍事共同体に中国を統合するのに役立つのは信頼感の向上だけだと考えている。その第1段階は近づきつつあるのかもしれない。中国政府は、米国海軍の艦船が自国の領土の近くに姿を見せることに長らく反発してきたが、今日では中国自身も米国に対し同じことをしていると明らかにしたからだ。

 「我々にとっては難しい。中国はこういう国際会議になるといつも標的にされる」。ある中国軍幹部はこう語る。「だが、我々としてはもっと話し合って、相手に合わせていくしかない」

By Kathrin Hille

 

 


 


 
JBpress>海外>中国 [中国]
今度は沖縄までも、
中国は何を根拠に領有を主張するのか
2013年06月04日(Tue) 姫田 小夏
 5月8日付の人民日報に、中国社会科学院に所属する張海鵬氏と李国強の2名が執筆した「馬関条約と釣魚島問題」と題した論文(以下、「張・李論文」)が掲載された。

 “馬関条約”という聞きなれない名称は、1895年に結ばれた日清戦争の講和条約である下関条約のことを指す。A4版にしておよそ4ページにわたって書かれたその論文は、中国の識者の間でも話題になった。

 張・李論文は、「日本政府の条約の中に、台湾附属の島の処理を曖昧にしようとする意図が見える」と断じ、尖閣諸島は日本の領土ではないことを主張するにとどまらず、沖縄について「歴史上の懸案であり、未解決問題」とも主張している。

 中国では“尖閣問題”をどんどんと肥大化させ、今や“沖縄問題”にまで発展させている。

 恐ろしいのは民間への浸透の速さだ。中国では、ネットメディアが、人民日報や新華社など大手国営メディアに対して対価を支払い“転載権”を得ている。ひとたびネット上に記事が転載されれば、高い伝播力によって一瞬にしてそれが既成事実になってしまう。

 その浸透力は強大だ。今では中国の一般市民はたいてい「沖縄は中国のものだ」と思い込んでいる。ただし、その認識は今に始まったことではない。この論文が発表される以前の2012年9月の反日デモのときも、「沖縄返還」の横断幕を掲げたデモ隊が出現していた。

尖閣諸島は「台湾の附属島嶼」に含まれていたのか?

 1971年に中国は尖閣諸島の領有権に関し、「日本は中日甲午戦争(日清戦争)を通じてこれらの島嶼(魚釣島などの島嶼)をかすめとり、清朝政府に圧力をかけて、1895年4月、『台湾とそのすべての附属島嶼』および澎湖列島の割譲という不平等条約――『馬関条約(下関条約)』に調印させた」(『戦後中日関係史』 林代昭著)とする外交部の声明を発表している。

 尖閣諸島を巡る現在の日中間の対立は、この「台湾とそのすべての附属島嶼」に尖閣諸島が含まれていたのか否かが大きな争点となる。

 張・李論文は、下関条約第2条に基づき接受された“台湾全島及び附属の各島嶼”について、「なぜ曖昧な説明しかないのか」という問題提起から始まる。

 実は、張・李論文には“下地”があると思われる。日本の国会図書館外交防衛課に所属する濱川今日子氏が2007年に発表した「尖閣諸島の領有をめぐる論点」と題する論文(以下、「濱川論文」)が張・李論文のベースになっていることが見受けられるのである。というのも、張・李論文は、濱川論文中の「台湾受け渡しに関する公文」において9行にわたって書かれた記述を「日本の学者濱川今日子の論文中にも見ることができる」とし、中国語に訳して掲載しているのだ。

 その部分とは、1895年6月2日に日本の水野弁理公使と清国の李経方全権委員との間で行われた「台湾附属の各島嶼にどの島嶼を含むのか」を巡るやり取りである。「台湾受け渡しに関する公文」に署名する際に、その点が議論の焦点となった。

 濱川論文は「日本政府が福建省付近の島嶼を台湾附属島嶼として主張することは決してない、と応答し、李も肯諾した」とし、次のように続ける。

 「1895年までに日本で発行された台湾に関する地図・海図の類は、例外なく台湾の範囲を彭佳嶼までとして、地図や海図で公認された台湾附属島嶼に尖閣諸島が含まれていないことは、日清双方が認識していた」

 ところが、張・李論文では、中国側に不利なこの部分を“カット”し、「水野の談話からは次のようなことが分かる」と、以下のような分析に置き換えられている。

 「日本政府は、台湾附属の島嶼はすでに公認の海図と地図があるということを承認している。この点から見れば、台湾の接収管理の公文中に列挙される釣魚島列島において、日本政府は実際上、釣魚島列島は台湾附属の島嶼であることが分かっていた。釣魚島列島は公認の海図と地図上に、早くからそれが中国に属すると明示されていたためである。その一方で、この対話は、日本政府会談代表の水野に、もう1つの事実をごまかす意図があったことを表している。『馬関条約』署名の3カ月前、日本政府はすでに内閣会議を召集し、隠密に釣魚島列島を沖縄県に編入したのである」

同じ文献でも解釈は見事に食い違う

 張・李論文と濱川論文は、文献の解釈の仕方も大きく異なる。

 例えば、16世紀後半に、明の探検家・鄭舜功が記した『日本一鑑』という日本の研究書があり、その中に「小東(台湾を指すとされる)之小嶼也」という記述がある。

 この記述について、濱川論文は「当時の中国は台湾を統治していないし、統治の意思もなかった」としている。それに対して張・李論文は、「『日本一鑑』には、明確に澎湖列島を経て釣魚島に至り、琉球をたどる日本の航路があり、その中に釣魚島が中国台湾の所属だとする記録がある、それが『釣魚島、小東小嶼也』である」と食い違う。張・李論文は「釣魚島」をちゃっかり付け加えているのだ。

 また、明の地理学者・鄭若曽が同時期に著した海防(後期倭寇)研究書である『籌海図編(ちゅうかいずへん)』(1562年)に関しても、濱川論文では「『籌海図編』巻四の中の『福建沿海総図』には、尖閣諸島はおろか、台湾や基隆嶼、彭佳嶼すら描かれていない」と分析するのに対し、張・李論文では「台湾、釣魚島、黄尾嶼、赤尾嶼などが福建の海防範囲に属する」と、なぜか事細かに記述している。


「琉球三省并三十六島之図」。左上が九州で、下の赤い部分が中国。
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 さらに、江戸後期の経世論家・林子平が作成した『三国通覧図説』(1785年)の追図、“色刷りの地図”で知られる「琉球三省并三十六島之図」に関しても、両者の見方は割れる。

 張・李論文は「花瓶嶼、彭佳嶼、釣魚台(原文ママ)、黄尾嶼、赤尾嶼これら島嶼は中国の色で塗られており、中国の所有であることを表明する。釣魚嶼、赤尾嶼と台湾は同じ赤色、八重山、宮古群島と沖縄は緑色」としている。

 一方、濱川論文は次のように事実を具体的に淡々と指摘している。「九州などが緑色、琉球王国領は薄茶色であるのに対し、尖閣諸島は中国と同じ桜色で塗られていることが、尖閣諸島が中国領であることを日本人も認めていた証拠としてあげられることがある」(注:この説は歴史学者・井上清著『「尖閣」列島:釣魚諸島の史的解明』によるもの)としつつ、「しかし、この地図は台湾が正式に中国に編入されて以降に作成されたにもかかわらず、台湾を中国とは異なる黄色に塗り、その大きさを沖縄本島の3分の1に描くなど、不正確な点も多い」。

 実際に、三国通覧図説の地図は「正確さにかけ杜撰」かつ「私人の立場で描き政府の意思を反映したものではない」という認識が一般的である。

 このような具合に、同じ文献を巡っていくつもの食い違いが生じているのだが、事実関係を緻密に調査し、参考文献を蓄積する濱川論文の方がやはり冷静で説得力がある。一方、張・李論文は感情的かつ“意図的”に感じられ、濱川論文を論破する十分な材料に欠けることも窺わせる。

中国人が褒めた日本人の学者の論文

 そもそも中国側の尖閣諸島領有の主張は、実は日本人の学者の論文をベースにしている、という事実すらあるのだ。

 故・井上清氏(元京都大学名誉教授)は著書『「尖閣」列島――釣魚諸島の史的解明』(第三書館、もともとは1972年に現代評論社から出版)のはしがきでこう書いている。

 「1972年当時は、その二年前からおこっていた『尖閣列島』の領有権をめぐって日本と中国がわ(ママ)の争いがはげ(ママ)しくなっていた。<中略> わたしは日本側の主張に、帝国主義の再起の危険性を強く感じた。<中略> 研究が進むにつれて、その結果を小さな論文にまとめて、歴史学の雑誌や日中友好団体の機関誌等に発表し、最終的には『「尖閣」列島――釣魚諸島の史的解明』と題する本として現代評論社から出した。その本が出版され半年もたたない73年2月、香港の七十年代雑誌社から英慧訳『釣魚列島の歴史と主権問題』という中国語訳が出された。この中国語訳本は、香港、台湾および各地の華僑の間で大いに読まれたと、私は台湾で聞いた。中国でも知りあいの歴史家からほめられた」

 中国が「固有の領土」として尖閣諸島の領有権を主張し始めるのは1971年になってからのことである。今日の中国の主張が前出の井上論文を参考にしていることは想像に難くない。

沖縄旅行で実感を強める中国人たち

 さて、張・李論文は第3章で“沖縄問題”に触れている。

 「明治政府は、維新後の廃藩置県で軍国主義に偏りはじめ、朝鮮、琉球と中国に矛先を向けていた。その後、日本はさまざまな口実を利用し琉球、朝鮮、中国を侵略した」と、明治政府による沖縄県の設置を「琉球王国の併呑(へいどん)」と批判する。

 さらに張・李論文は、明の時代にもさかのぼる。

 「明の初めに明の皇帝の册封を受け、明、清の時代には中国の属国(原文は藩属国)となった。明の洪武5年(1372年)に、明朝は册封使を琉球に派遣し、その後歴代册封使は途絶えることはなかった。日本の幕末期、日本と琉球は隣接する島津藩主に強制され琉球に対し、朝貢するよう強制したが、琉球王国は依然として清政府に貢ぎ物を献上し、服従していた」

 しかし、册封体制が敷かれていても中国の領土であることにはならない。『史料検証 日本の領土』(百瀬孝著、河出書房新社、2010年)は次のように指摘している。「朝貢する側は中国とは別の国であり、基本的には主権を維持している」「名分を重んずる中国としては臣従して反抗しないというだけで満足していたのであり、領土とは認識しなかった」

 それでも、「沖縄は中国のものだ」と認識する中国人は多数存在する。上海在住のAさんは、昨年春節に沖縄を訪れた。「琉球村(注:沖縄文化を体験できる観光スポット)に行ったとき、これはもう中国文化そのものだと思いました。朱に塗られた建物、王様の象徴である龍、それらが十分物語っています。また解説書からは日本本土との交流よりも明国との交流が活発だったという印象を受けました」と語る。また、別の上海人女性は「私が沖縄に行ったとき、地元の人から『私の先祖は中国人』という話も聞かされました」とも。

 彼らは「沖縄マルチビザ」の取得者でもある。正式名称を沖縄数次査証(個人観光)とするこのビザは、2011年7月、民主党政権(菅直人内閣)時に発給が開始された。1回目の渡航で沖縄に1泊し観光しさえすれば、2度目からは短期の商用を目的にも使うことができるという、本当の意味でのマルチビザなのだ。「有効期間の3年以内なら何度でも日本訪問ができ、1回の滞在期間は90日以内」という大胆な緩和政策を反映したものだけに、中国人の間では人気が高いが、「これではますます沖縄が中国化してしまうのでは」(東京在勤の日本人会社員)と危惧する声も聞かれる。

 中国政府は国交正常化する以前の沖縄返還(1971年)において中国が発表したのは「日米が中国の領土である釣魚島を“返還区域”に入れたのは全く不法だ」にとどまる声明だった。2013年5月10日の産経新聞は、沖縄を未解決問題とするこの論文について、「1951年8月の声明で中国は沖縄への日本の主権を明確に認めていた」「中国の影響力拡大をもくろむ論文の視点は、新中国と敵対した蒋介石の主張にむしろ近い」と指摘している。

 ところで、中国は論文発表の数では世界一だと聞くが、実はその質は決して高いものとは言えないという。上海の現役の大学教授が言うのだからその通りなのだろう。そして、こと日本に関する論文ともなれば「相変わらず言いがかり的な要素が強く、客観性や“目新しい研究成果”とはかけ離れている」(同)。

 しかし、日本の弱点と、弱点を突くタイミングは、大変よく研究されている。中国の学者や研究者たちにとって、日中関係の悪化は「論文の粗製濫造」で小遣いを稼ぐ絶好の機会と言えるのかもしれない。


 

 

 

 

脅威増す中国への対処法と、自民党案で足りないこと
新「防衛計画の大綱」策定に望む
2013年06月04日(Tue) 織田 邦男
 5月30日、自民党は新「防衛計画の大綱」(防衛大綱)策定に係る提言をまとめた。政府は今年1月の閣議で、日本の防衛力整備や運用のあり方を示す防衛大綱の見直しと、中期防衛力整備計画(中期防、2011〜15年度)の廃止を決めている。

 現防衛大綱(22大綱)は民主党政権下、平成22年に策定されたものであり、わずか3年で見直されることになる。これまで防衛大綱は4回策定されたが、最も短期間で見直された16大綱でも6年間使用された。

環境に適応する者のみが生き残る

 防衛大綱は国家の安全保障戦略、防衛戦略の一部を含み、10年程度を念頭においた防衛力のあり方の指針、運用・整備の基本を示すものである。国家の安全保障戦略や外交戦略は政権が代わるたびに、コロコロ変わるものであってはならない。

 他方、安全保障環境に急激な変化があった場合、これに適切に対応できるよう、防衛力のあり方を機動的に見直すことも重要である。ダーウインは進化論で「強い者」が生き残るのではなく「環境に適応する者」のみが生き残るという「適者生存」を説いた。

 旧陸軍の白兵突撃主義、旧海軍の大艦巨砲主義、海外にあってはフランスのマジノラインなど、環境の変化に目を閉ざし、惨めな結果を招いた歴史は枚挙にいとまがない。今回の見直しは、近年の安全保障環境の激変に適応できる「適者生存」を目指さねばならない。

 大綱策定以降、日本を取り巻く安全保障環境は激変した。22大綱策定1年後の2011年暮れに北朝鮮の指導者金正日が死去。北朝鮮は新たな独裁者となった金正恩体制の下、昨年12月、人工衛星と称する弾道ミサイルを発射し、今年2月には3回目の核実験を実施した。

 急速な経済成長と、二十数年にわたる驚異的な軍拡によって自信をつけた中国は、南シナ海、東シナ海で挑戦的活動を活発化させている。特に昨年9月の尖閣国有化以降、尖閣諸島周辺での挑発的行動や傍若無人化は勢いを増す一方である。

 中国は「力が国境を決める」という華夷秩序的な考え方を有している。チベット、新疆ウイグル自治区への侵略の歴史や南シナ海での「ナイン・ダッシュ・ライン」(U字状に広がる境界線内すべてに中国の権益が及ぶと主張するライン)を見ればよく分かる。

 5月には中国共産党機関紙人民日報が「沖縄の帰属は未解決」とし「中国に領有権がある」と示唆するような記事を載せた。米政府が即座に日本の主権を認めたためか、環球時報では「琉球国復活に向けた勢力育成」とトーンダウンさせた。

 だが「20〜30年を経て中国の実力が強大になれば幻想ではない」とも記述しており、「力が領有権を決める」といった華夷秩序的考え方を自ら暴露している。

 一方、日本の頼みの綱、同盟国である米国は、昨年1月国防戦略指針を公表し、アジア太平洋地域を重視(“pivot to Asia”“rebalance”)することを明確にしたものの、厳しい財政事情を抱え、国力の衰退傾向は否定できない。

 今後10年間、1兆2000億ドルの歳出が強制的に削減されることになったが、その半分が国防費であり、台頭する中国とのパワーバランスが急激に悪化する可能性も出てきた。チャック・ヘーゲル国防長官も「最も懸念しているのは、歳出削減により、軍の即応能力に影響が出ることだ」と語っている。

 日本国内にあっては、22大綱策定後、未曾有の災害、東日本大震災が発生した。自衛隊は10万人というかつてない大動員を実施してこれに当たったが、統合機能発揮など多くの要改善点が浮き彫りになった。

日本の死生存亡がかかる新防衛大綱

 またアルジェリアの天然ガス精製プラントで働く日本人10人が殺害されるなど、諸外国にて活動する日本人の安全確保、国家としての危機対処能力向上の必要性が認識されている。

 新防衛大綱に期待すべき課題は多い。だが、今回の見直しにおける最優先課題は「台頭する中国にどう対峙するか」であることは明らかだろう。まさに日本の死生存亡がかかっている。

 「力の信奉者」中国といかに対峙するか。戦争して叩き潰すわけにはいかない。さりとて経済がこれだけグローバル化した現在、冷戦時、ソ連に実施したような「封じ込め」戦略を採るわけにもいかない。だとしたら中国が国際社会の規範を守り、責任ある利害関係者となるように誘導する「関与政策」しか採るべき道はない。

 関与政策が成功するには2つ条件がある。まずは関与する側が中国に力で圧倒されないこと。そして2つ目はヘッジ戦略が採れることである。

 つまり関与政策には30〜50年という長期間を要する。その間、状況がどう転んでも対応が可能であり、事態の悪化、拡大を抑止できることが求められる。尖閣諸島での日中緊張状態は、今後の関与政策の試金石と言ってもいい。

 関与する側が中国に圧倒されないためには、中国の軍備増強に対応し、力の均衡を大きく崩さない努力が欠かせない。その際の最大の懸念は米国の衰退である。

 今後、強制削減が続けば急激なパワーバランス悪化の可能性が出てくる。このためには民主主義など価値観を同じくする諸外国が連携してこれを補うしかない。日米豪韓が結束し、東南アジア諸国、そしてインド、ロシアとも連携を計り、バランスの維持に努めることだ。

 日本はこれまでのように「米国まかせ」というわけにはいかない。対中戦略で最も影響を受けるのは日本である。日本に応分の負担、協力、そして何より当事者意識が求められる。

 ここ10年間、日本は周辺諸国の軍拡を尻目に、防衛予算削減を続けてきた。防衛力は熱い鉄板上の氷柱のようなものである。放っておけば、下から溶けるがごとく戦力は低下する。10年間の予算削減により、装備品の陳腐化は著しく、戦力の相対的低下は否めない。

 装備の戦力化や人の養成(操縦者等)には約10年の歳月がかかる。現在の防衛力は10年前の防衛力整備の成果物である。10年にわたる防衛費削減は、徐々に負の影響が現れてくる。そしてその影響は今後10年にわたって続くことになる。

 目立たないが深刻な問題として、防衛産業の弱体化がある。契約額が10年前の6割に削減され、多くの企業が防衛産業から撤退した。旧軍のような軍工廠がない自衛隊では防衛産業の弱体化は戦闘能力低下に直結する。

注意が必要な防衛産業の弱体化

 戦闘で損傷した戦闘機を修復するのは自衛隊ではなく、防衛産業であることは、あまり知られていない。新防衛大綱で改善を指摘すべき課題の1つである。

 紙幅の関係上、最優先課題である対中戦略に絞るとして、新防衛大綱ではどういった方向性を示すべきか。まずは厳しい現状をしっかり認識しなければならない。今後10年間、これまでの防衛費削減のツケが顕在化してくるが、同時期に米軍戦力の弱体化が避けられない。

 新防衛大綱が直面する最大の問題点は、パワーバランス上、日米の戦力状況が最悪の時期に中国との軋轢のピークを迎えることである。

 まずやるべきは諸外国との連携によるオフショアバランスの維持、確保である。米国を中心とする同盟国、日韓豪の軍事的連携の強化、加えて東南アジア諸国、インド、ロシアとの防衛協力や交流の強化は最重要課題である。

 各国軍との共同訓練の実施、「秘密情報保護協定(GSOMIA)」や「物品役務相互提供協定(ACSA)」など各種協定の締結、武器輸出を通じた防衛協力なども喫緊の課題である。2番目は防衛力再構築、そして3番目は日米同盟の強化、つまり米国の対中軍事政略であるエアシーバトルとの吻合を図った任務、役割分担である。

 新防衛大綱では2番目の防衛力の再構築がメーンテーマになるだろう。今回の防衛力の再構築は将来への備えという中長期的視点と「今ある危機」への対処のダブルトラック的発想が求められる。

 先述したが防衛力整備の効果が現れるのは10年の歳月がかかる。だが、これでは「今ある危機」には対応できない。また、これまでの10年間連続防衛費削減のツケを一挙に解消することも財政的に無理だろう。だとすれば「選択と集中」で重点投資するとともに、同時に防衛力向上に即効性ある投資が欠かせない。

 対中戦略において「選択と集中」すべき重点分野は、東シナ海上空の制空権、制海権の確保である。特に制空権、つまり航空優勢の獲得は東アジアの安全保障の鍵とも言える。戦略家ジョン・ワーデンは次のように言う。

 「すべての作戦に航空優勢の確保は不可欠である。いかなる国家も敵の航空優勢の前に勝利したためしはなく、空を支配する敵に対する攻撃が成功したこともない。また航空優勢を持つ敵に対し、防御が持ちこたえたこともなかった。反対に航空優勢を維持している限り、敗北した国家はない」

 第2次大戦におけるナチスドイツの英国本土攻略作戦で鍵となったのはドーバー海峡上空の航空優勢であった。英国は本土防空作戦「バトル・オブ・ブリテン」で航空優勢を維持することに成功し、ヒトラーの野望を挫くことができた。

 日本が東シナ海上空の航空優勢を確保し続ける限り、日中間の軍事衝突を抑止することができるだろう。現在のところは東シナ海の航空優勢は我が方に利がある。だが、中国も航空優勢奪還に向け莫大な資源を投入しつつあり、日本が手をこまねいていれば早晩、日中逆転は避けられない。

即効性があるF15の能力向上改修

 制空権に集中投資するにしても、一方で即効性ある施策が求められる。例えば、戦闘機を例に取ると、次期主力戦闘機としてF35導入が始まっているが、この戦力化は最短でも10年後となる。これでは中国との軋轢がピークを迎える時期に間に合わない。だが、現在の主力戦闘機F15の能力向上改修であれば3〜5年で戦力化できる。

 防衛力整備には中長期的な視点が欠かせないが、「今ある危機」への対応には、現装備品の改修や能力向上といった即効性ある防衛力整備が求められる。今後は、従来通り中長期的観点からF35整備を粛々と行いつつ、「今ある危機」に対応するためにF15の能力向上改修を行うといったダブルトラックが求められるわけだ。

 次に日米同盟の強化であるが、衰退しつつあるとはいえ、米国はいまだ強力な軍事力を有しており、対中戦略の要であることには変わりはない。米国防戦略指針で示した、アジア太平洋地域を重視(“pivot to Asia”“rebalance”)に日本は歩調を合わせ、エアシーバトルといった対中軍事戦略を真に実効性あるものにしなければならない。

 米国との綿密な調整の下、米国軍事戦略との吻合を図った防衛力整備を実施し、これを支援していくことが肝要である。早急にガイドラインを見直し、日本の適切な役割分担を明確にし、日米同盟の更なる強化を図っていくことが求められる。

 最後に、防衛法制の見直しについて述べたい。ダーウインの「適者生存」という観点からすれば、現在の安全保障環境に最も適応していないものは、装備でもなく、人員でもない。それは防衛法制である。

 最も即効性があり、しかも金のかからない防衛力強化策である防衛法制の見直しは緊急の課題である。新防衛大綱で明確に位置付け、政府あげて全力で取り組むことが必要だ。

 現在の防衛法制は、冷戦時代の遺物と言っていい。「有事、平時」の区分が明確であり、平時から有事へは、3カ月程度のリードタイムがあるとの前提で法体系が成り立っている。

 当時の仮想敵ソ連による日本侵攻を仮想した場合、兆候を察知してから、実際の侵攻まで3カ月のリードタイムが想定されていた。その期間に自衛権発動の法的根拠となる「防衛出動」の国会承認を取り付ければいいとしていた。

 冷戦後、安全保障環境は激変した。冷戦時の様な「有事、平時」という明確な境界が消滅し、「治安」なのか「防衛」なのか、あるいは「犯罪」なのか「侵略」なのか明確でなくなった。「前線」「後方」の区別もつかない。

 しかも、何時、どこで、どういう事態が起こるか予測困難であるといったファジーでグレーな時代となった。尖閣諸島周辺における現在の緊張状態も、平時とも有事とも言えない、言わば「有事に近い平時」であろう。

 こういう環境下での安全保障の要諦は、まずは危機を発生させないことであり、もし不幸にも危機が発生したら、それ以上悪化、拡大させないこと。そして短時間で既成事実を作らせないことである。

欠陥だらけの現行法制

 このためには、危機が発生したら間髪を入れず適切な対応を取ることが求められる。自衛隊にはこの能力は十分にある。だが、現行法制が自衛隊の対応を困難にしているのが現実だ。

 仮に尖閣諸島周辺で海上保安庁の巡視船が中国海軍艦艇から攻撃を受けたとしよう。反撃しなければ、「力の信奉者」中国は弱みに付け込み、さらなる海保巡視船への攻撃を招くだろう。そうなれば尖閣周辺の海保の実効支配は消滅する。1988年、中国海軍がベトナム海軍を攻撃してスプラトリー諸島(南沙諸島)の領有権を奪ったパターンである。

 中国海軍の攻撃には、海自護衛艦で対処しなければ海保巡視船を防護することはできない。海自護衛艦の能力からすれば十分可能である。だが現行法制度では海自護衛艦は海保巡視船を防護することはできない。

 海保巡視船を武力によって守ることは、個別的自衛権の行使にあたる。だが、個別的自衛権を行使するには「防衛出動」が下令されていなければならない。「防衛出動」が下令されていない平時であれば、自衛権は発動できず海保巡視船を守ることはできない。

 隊法82条「海上における警備行動」で防護可能と主張する識者もいるが、これも誤りである。「海上警備行動」は過去2回発動された例がある。ただ、今の政治の仕組みでは、攻撃前の絶好のタイミングで「海上警備行動」が発令されることを期待することは難しい。

 百歩譲って、絶妙のタイミングで政府が決断し、「海上警備行動」を発令したとしても、「海上警備行動」では、許容されるのは警察権の行使である。自衛権の行使ではないため、巡視船が攻撃される前に攻撃を防ぐ防衛行動は取れないし、巡視船が沈められてしまった後であれば撃退することは過剰防衛になる。

 では航空自衛隊は、空から海保巡視船を守れるのか。能力は十分ある。だが平時の根拠法令がないため空自も身動きが取れない。自衛隊は諸外国の軍と違って、平時には法律で定められた行動以外は禁止されている。いわゆるポジティブリスト方式を採用しているからだ。

 現行法制では「防衛出動」が下令されない限り、個別的自衛権の行使はできない。「防衛出動」は国会承認が必要であり手続きにも時間がかかる。また「防衛出動」は対外的には「宣戦布告」との誤ったメッセージと与える可能性が強いという別な問題点もある。

 あわてて政府が「防衛出動」の手続きを始めたとしよう。国際社会は日本が1隻の海保巡視艇が撃沈されたのを口実に、中国に戦争を仕掛けようとしていると見るかもしれない。中国は当然、「悪いのは日本」と「世論戦」に打って出るだろう。米国民がそう理解すれば、日米同盟が発動されないことだって十分あり得る。まさに悪夢である。

 実際問題として、海保巡視船1隻の被害では政府も「防衛出動」下令を躊躇するに違いない。結果として海自護衛艦がそこにいても個別的自衛権を行使できず、巡視船を見殺しにすることになる。現行法制では「防衛出動」へのハードルが高すぎ、結果的に自衛権さえ行使できなくなっている。これでは独立国とは言えまい。

 筆者は、海保が中国海軍艦艇に攻撃されたら、いつでも直ちに武力を行使し反撃すべしと主張しているわけではない。最高指揮官である総理大臣が総合的に判断して、反撃すべしと判断しても、法制上それができない。つまり為政者の採るべきオプションが、現行法制によって大きく制限されている。それは独立国家として異常な状態だと主張しているのだ。

個別自衛権が行使できない矛盾の解消を

 安倍晋三内閣はこのほど、集団的自衛権容認に向け、第1次安倍内閣で設けられた「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」を再招集した。この懇談会の結論を受け、集団的自衛権が容認されれば、日本の安全保障上、一歩前進には違いない。

 だが次なる問題点が生じる。平時、集団的自衛権が行使できるのに、個別的自衛権が行使できないという明らかな論理矛盾が起きる。つまり米艦艇は防護できても、海保は守れないといった、およそ独立国としてあるまじき事態が生じ得るわけだ。

 グレーでファジーな時代にあって、事態を拡大させないため、間髪を入れず対応しなければならない安全保障環境にもかかわらず、現行法制はそれに追随できていない。問題の解決策はある。防衛出動が下令されなくても、状況によって個別的自衛権(通称「マイナー自衛権」)を認めることだ。たぶん激しい法律論争、憲法論議となるに違いない。

 だが、この状態を放置すれば、ダーウインが言うように、やがて日本は自然淘汰されるだろう。日本国家・国民の安全を確保し、主権を守り、独立を維持するための防衛法制の見直しは何より最優先課題なのである。

 自民党によってまとめられた新防衛大綱策定への提言を見ると、網羅的でよくまとまっている。だが、緩急軽重、優先順位が明確でないところが最大の難点である。憲法改正や安全保障基本法といった提言はある。だが、「今ある危機」に対応するうえでの時代遅れの防衛法制の問題点について、深刻な問題意識が感じられないのは残念である。

 提言には防衛政策の基本的概念として、従来の「動的防衛力」に代わり「強靱(きょうじん)な機動的防衛力」を提示するとか、弾道ミサイル発射基地など策源地(敵基地)攻撃能力保有の検討といった文言が羅列されている。だが、差し迫った対中戦略からすればいずれも枝葉末節である。

 新防衛大綱では、これから最も厳しい10年を迎えるという深刻な情勢認識の下、対中国「関与政策」遂行に焦点を絞り、防衛・外交政策、防衛力整備、そして防衛法制の改善へと、国家としての明確な方向付けをすることが求められている。



04. 2013年6月04日 00:35:31 : e9xeV93vFQ
日本と東南アジア:手を取り合って
2013年06月04日(Tue) The Economist
(英エコノミスト誌 2013年6月1日号)

安倍晋三首相には、積極的に東南アジアに向かわざるを得ない外交的、経済的な理由がある。


ミャンマーの首都ネピドーで会談する安倍晋三首相(左)とテイン・セイン大統領〔AFPBB News〕

 5月26日、ミャンマーのテイン・セイン大統領は首都ネピドーで日本の安倍晋三首相を迎えた時、会談の場は、歓迎ムードと、互いに対する敬意が満ちあふれていた。

 日本の首相がミャンマーを訪問したのは1977年以来のことだ。

 日本とミャンマーの外交的、経済的関係は、西側諸国が非人道的な軍事政権を遠ざけていた数十年間でさえ比較的良好だったが、両首脳の表情には、さらなる関係強化への決意が表れていた。

 野党を率いるアウン・サン・スー・チー氏とも面会した安倍首相は、テイン・セイン大統領が2011年に開始した改革を「総力を挙げて支援する」と約束した。

 日本の行動は、この立派な言葉に見合うものだ。安倍首相はミャンマーの対日債務18億ドルの返済を免除し、支援のためさらに5億ドルの融資を約束した。日本は既に1年半前から様々な約束をしている。例えば、商業の中心地ヤンゴンのすぐ南に位置するティラワ経済特別区に関するものなどだ。

 日本はティラワの計画にまず2億ドルを投じることになっている。ティラワには、沈泥で水深が浅くなってしまったヤンゴンの港に代わり、新しい港が建設される。安倍首相のミャンマー訪問には、数十人の企業経営者が同行した。首相は経営者らに、この国でビジネスチャンスを探すよう求めた。

中国に対する「ヘッジ」

 ミャンマーはこのところ、東南アジアで最も多くの投資を日本から引き寄せているが、ほかの国も日本の気前の良さから恩恵を受けている。昨年12月の安倍政権の発足以降、閣僚たちは東南アジア各国の首都を次々と訪れ、投資や支援などの話を持ち掛けている。

 日本の狙いは、10カ国が加盟する東南アジア諸国連合(ASEAN)での存在感を高め、日本経済を活性化させることにある。ASEAN諸国は世界でも数少ない、経済が好調な地域だ。

 しかし、閣僚たちが持ち出す話題は貿易だけではない。外交同盟、海洋防衛訓練、さらには防衛装備の販売さえも議題に上る。こうした東南アジアへの働きかけの背後には、問題化している日中関係がある。東シナ海の尖閣諸島(中国名:釣魚島)を日本が施政下に置いていることに中国が対立姿勢を示し、両国間の溝が深まった。

 中国で反日感情が広まっていることから、日本のビジネスマンは中国への投資の長期的見通しに懸念を強めている。

 ロイター通信が2012年に日本の製造業界に関する調査を実施したところ、調査対象企業の4分の1近くが、中国への投資計画の延期または撤回を検討していることが分かった。日本にとって、東南アジアは急速に、中国に対する外交的、経済的なヘッジとなってきたのだ。

急拡大する投資


 日本は、この地域での新たな財政協定の一環として、ASEAN諸国の国債に投資している。また、日本の財務省は、日本企業による現地通貨での借り入れを支援する予定だ。

 一部の大企業は、東南アジア地域で完結するサプライチェーンを組み上げている。多くの場合、その中心となるのがタイだ。

 例えば、ホンダは2015年までに、タイで年間42万4000台の自動車生産を見込んでいる。こうしたサプライチェーンの構築には、これまで以上に現地資金が必要になる。

 2011年、タイで大洪水が発生し、自動車メーカーをはじめ多くの日本企業が工場の閉鎖を余儀なくされたが、基本的な事業計画は変更されなかった。何しろ企業は保険金を受け取り、損失は最小限で済んだ。

 タイと同じく、以前から日本と経済的な結び付きがあるインドネシアでは、日本企業のグループが最近、首都ジャカルタに新しい地下輸送システムを建設する3億7000万ドルの契約を勝ち取った(ジャカルタは湿地の上につくられた都市で、洪水が多い。まさに日本のエンジニアが喜んで取り組むプロジェクトだ)。

 とはいえ、日本がいつになく活発に動いているのは、東南アジアでもこれまで結び付きが弱かったほかの国々でのことだ。特にベトナム、フィリピンとは新たな協力関係を築こうとしている。両国とも、南シナ海の島々やサンゴ礁を巡り中国と対立している。

 ベトナムでは、経営に苦しむ公的金融セクターの救済に日本が一役買っている。2012年12月には、三菱東京UFJ銀行がヴィエティンバンクの株式の20%を7億4300万ドルで取得すると発表した。みずほ銀行は、2011年9月にベトコムバンクの株式の15%を5億6700万ドルで取得している。2012年の日本からベトナムへの投資額は、前年から倍増し、51億ドルとなった。

 日本はさらに、ベトナムの海軍力の強化に取り組み始め、ベトナム海軍兵士の海洋監視活動の訓練などを行っている。

歴史問題を凌ぐ商業と外交の力

 ベトナムやミャンマーと同様、戦時中の日本による暴力的な占領の記憶はフィリピンでもいまだ消えていない(タイは日本と同盟関係にあったため例外)。それでも、日本との関係が改善されるとともに、歴史がフィリピンの政治に影響を及ぼすこともなくなっている。

 フィリピンにとって差し迫った問題は、スカボロー礁を巡る中国とのにらみ合いだ。日本はフィリピンへの援助を強化している。フィリピンの海洋監視活動を支援するため、1隻1100万ドルの巡視船を10隻提供すると約束した。

 かつて中国陣営に属し、現在は西側やアジアの同盟国に近づいているミャンマーでの活動と同じように、日本の企業と外交は、フィリピンでも手を取り合って進んでいる。


 


 


 


韓国、「G8は円安の影響に対抗措置を」
2013年06月04日(Tue) Financial Times
(2013年6月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)


韓国は特に円安の影響を大きく受けている〔AFPBB News〕

 円安の波及効果に対する懸念が高まる中、韓国が、主要8カ国(G8)諸国の首脳は今月開催されるサミット(首脳会議)で、日本の金融緩和策によって生じた「意図せぬ」結果に対しさらなる措置を講じる必要があると警告した。

 韓国の玄旿錫(ヒョン・オソク)経済副首相兼企画財政相は本紙(英フィナンシャル・タイムズ)とのインタビューで、アベノミクスが為替市場にもたらした影響を軽減するために協調的な国際行動が必要だと述べた。

 玄氏によると、円安は韓国の輸出産業に痛手を負わせ始めており、世界経済に不測の波及効果を及ぼしているという。「問題は、こうした金融政策がかなりの悪影響を及ぼしていることだ」と玄氏は本紙に語った。

アベノミクスの「予期せぬ副作用」、ドイツも懸念を共有

 さらに、G8は北アイルランドで今月開かれるサミットで、この問題に対処する方法を見つけなければならないと語り、「(日本の新しい)金融政策がもたらすこのような予期せぬ副作用を防ぐため、我々は何らかの協調行動を取る必要がある。意図的であろうとなかろうと、(円安の)結果はかなり早く出ている」と訴えた。

 韓国が被っているダメージが深刻なのは、同国の主要輸出品の大半が日本のそれと真っ向から競合するためだ。だが、玄氏によれば、ドイツも同じような懸念を抱いているという。

 安倍晋三首相は、日本経済の再生に向けて3本柱の政策を提起した。アベノミクスと呼ばれるこの政策は、財政刺激策の拡大、金融緩和政策、長期的な構造改革に基づくものだ。安倍首相を支えているのが、日銀の黒田東彦新総裁だ。新総裁は、国債を大量に購入し、経済に出回るお金の量を2年以内に倍増させると約束した。

 この共同行動よって、円安が急速に進行し、日本の株価市場は上昇した。もっとも株式市場には、ここ数週間、不安定化の兆しが出ている。

 G8諸国の首脳と財務相はこれまでのところ、日本の政策を公然と批判することは控えている。日本の経済成長が速まれば、世界経済にとって大きなプラスとなり、それに比べると、通貨の振れが日本の競合国に与える影響への懸念は小さいと考えているからだ。

 かつて「通貨戦争」と呼ばれたものの復活への懸念を払拭しようと、G8とG20は今年に入り、各国は金融政策の実行にあたり、為替レートではなく国内の経済成長に重点を置くべきだとの声明を発表している。日本は、まさにこれをやっていると主張する。

日本のTPP参加の影響についても検証

 だが、安倍首相は今月のG8サミットで、アベノミクスの方向性と影響について多くの疑問を投げかけられるだろう。韓国は、安倍首相の政策目標はG8とG20の共同声明に記されたガイドラインを尊重しているかもしれないが、日本の政策がもたらす国際的な悪影響が増していると懸念する国のグループの一員だ。

 これとは別に、玄氏は、韓国は今、太平洋地域で自由貿易を促す環太平洋経済連携協定(TPP)構築に向け、日本が米国など11カ国との交渉に参加すると発表したことの影響も検証していると述べた。

By Serena Tarling and Chris Giles in London

 

 

ベトナムが今秋にも国名を変更する公算大
憲法の全面的改正で自由主義経済を一層推進へ
2013年06月04日(Tue) 遠藤 聡
 ベトナムの国名はベトナム社会主義共和国であるが、その国名から「社会主義」が消え、ベトナム民主共和国となるかもしれない。

 この国名は、1945年、ホー・チ・ミン主席が独立宣言をした際のものであり、ベトナム戦争後の1976年、ベトナムが統一されるまでは北ベトナムの国名であった。

 これまでにも国名変更の話題は上っていたが、「社会主義」を外した「ベトナム共和国」は旧南ベトナムの国名であり、「共和」を外した「ベトナム国」はフランスが樹立した国名となってしまうという笑い話も囁かれた。今回の国名変更は、憲法改正議論の中から生じたものである。

憲法改正への道程


ベトナム人から「バック・ホー(ホーおじさん)」と呼ばれるホー・チ・ミン(ウィキペディアより)
 ベトナムでは、2013年10月に開会される国会で憲法改正が行われる予定である。現行憲法は1992年ベトナム社会主義共和国憲法であり、1986年から始まったドイモイ(刷新)を反映していることからドイモイ憲法とも称される。2001年に一部が改正されたが、今回は全面的な改正を目指している。

 現憲法の下では、憲法改正の権限は国会に属する。2001年の憲法改正の際も国会決議によって行われている。国会決議とは、いわゆる法令の一種である。

 今回の改正においては、2012年10月に国会の憲法起草委員会が起草した憲法草案について、10月22日から11月23日まで開会された第13期第4回国会で議論された後、国民からの意見聴取を行うことが決まり、「1992年憲法改正草案について国民からの意見聴取を実施する国会決議」が11月23日に採択された。

 2013年1月2日から3月31日まで憲法草案に対する国民からの意見聴取が行われ、国会ホームページでも意見が受け付けられた。憲法改正起草委員会が同意見を取りまとめ、10月開会の国会で憲法草案に対する審議・採決がなされることになっている。

憲法草案の論点および意見聴取方法

 憲法草案は、(1)人民主権の原則、(2)立法、行政、司法を担う国家機関の間の組織原則、(3)人権および公民の権利に関する原則が柱となっている。

 周知のように、ベトナムはベトナム共産党一党制の社会主義国であることから、ベトナム語では、国民ではなく人民(nhân dân)が、市民ではなく公民(công dân)の文言が使われる。

 中央の国家機関において、立法機関としての国会、行政機関としての政府、司法機関としての最高人民裁判所が設置されているが、ベトナムの国家権力に対する認識は、国家権力は統一されたものであり、立法、行政、司法の各権を執行する国家機関の間で分業および協調されるとしている。

 すなわち、三権の抑制および均衡からなる三権分立ではなく、「三権分業」として捉えている。

 意見聴取の方法は大きく分けて、(1)国家機関等に意見を提出する、(2)国会ホームページを通して意見を述べる、(3)マスメディアを通して意見を述べる、であった。

 国家機関等については、国会常務委員会(国会の常設機関)、政府、省庁、最高人民裁判所、最高人民検察院、人民委員会(地方行政機関)、ベトナム祖国戦線(大衆組織の連合体)、通信機関、報道機関等が割り当てられた。

 聴取された意見は、憲法改正起草委員会が取りまとめ、国会に報告書を提出するとともに、憲法改正草案を完成させ、10月開会の国会に提出する。

憲法草案の主な内容

 現行憲法は12章147条からなる。今回の憲法改正草案では、ほぼ全面的な改正がなされる。その章立ては次のとおり11章124条からなる。

 第1章:政治制度

 第2章:人権ならびに公民の権利および義務

 第3章:経済、社会、教育、科学および環境

 第4章:祖国の防衛

 第5章:国会

 第6章:国家主席

 第7章:政府

 第8章:人民裁判所および人民検察院

 第9章:地方政府

 第10章:憲法会議、国家選挙委員会および国家会計院

 第11章:憲法の効力および憲法の改正

 第9章で地方政府とあるが、ベトナムは中央集権制度が確立されており、地方政府に相当する人民委員会および地方議会に相当する人民評議会はともに国家機関の出先機関として存在する。

 政治制度については、「ベトナム社会主義国は、人民の人民による人民のための社会主義法治国家である」という2001年に追記された条文に変更はない。共産党についても、「党は国家と社会を指導する勢力である」との規定に変更はない。このように共産党一党制の社会主義国家であることは堅持されている。

注目すべきは、(1)三権の関係に「監視」の文言が加わったこと、(2)国会議長、副議長、委員から構成される憲法会議が設置され、法律等、各国家機関が制定した法規文書の合憲性を審査する権限が与えられることである。これまでは、合憲・違憲の判断は国会常務委員会にあった。


中国との間に南シナ海での領有権問題を抱えるベトナム(写真はハノイの中国大使館前で抗議するデモ隊)〔AFPBB News〕

 経済においては、「社会主義を志向する市場経済」および「国営セクターが主導的な役割を果たす」の文言を削除している。

 社会主義市場経済とも呼ばれるベトナムの経済体制は、ドイモイ以降、市場経済を導入することで国民経済の生産性を向上させ、その後、社会主義経済に復帰するというものである。

 しかしドイモイ後27年を迎える今日、事実上の自由経済国であり、2007年に世界貿易機関(WTO)にも加盟を果たしているベトナムで、社会主義経済に復帰することは現実的には考えられない。共産党の政治的支配が保障されることが第一ではあるが・・・。

 人権については、現行憲法では「公民の基本的権利」もしくは「人間の諸権利」という表現を用い、「人権」という文言は使われていなかった。改正草案では「人権および公民の権利は、国防、国家安全保障、秩序、社会治安、道徳および公共の健全を理由に必要な場合のみ制限される」との規定を置いた。

 この人権に関する規定を第2章に置いたことは、さらに人権および公民の権利に関する規定を拡充したことは、ベトナムの人権問題に対する国際社会からの批判に対処する意図も窺えよう。

憲法改正手続きの明確化

 現行憲法では、憲法の制定および改正の権限は国会に属すという規定にとどまり、その改正手続きが不明瞭であった。憲法草案では、次のように明確化された。

 (1)国家主席、国会常務委員会、政府または国会議員総数の3分の1以上が憲法改正の提案を行うことができる。

(2)国会は、国会議員総数の3分の2以上の賛成により憲法改正の発議を行う。

(3)国会は、憲法改正委員会を設置する。同委員会の成員、人数、任務および権限は国会が決定する。

(4)憲法改正委員会は、草案を作成し、人民の意見を聴取し、国会に提出する。

(5)憲法草案は、国会議員総数の3分の2以上の賛成により可決される。


 
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/37871

 



05. 2013年6月04日 11:11:16 : e9xeV93vFQ
欧州との貿易紛争、中国の「重大な経済利益」に関わる=李首相
2013年 06月 4日 10:53 JST
[上海 4日 ロイター] - 中国の李克強首相は3日遅く、欧州委員会のバローゾ委員長と電話会談を行い、中国製太陽光パネルをめぐる貿易紛争について、中国の「重大な経済利益」に関わるものであり、適切に解決されなければ中国と欧州連合(EU)の関係に幅広い影響を及ぼす可能性があるとの認識を伝えた。

中国国営の新華社が4日に伝えた。

新華社によると、李首相は、中国は貿易保護主義と貿易救済措置の乱用に断固として反対するとし、中国の利益を守ると表明。紛争が双方の対話を通じて解決されることを希望すると述べた。

EUの執行機関である欧州委員会は、欧州に輸入される中国製太陽光パネルが生産コストを下回る価格で売られていると非難し、反ダンピング(不当廉売)関税を課そうとしている。


 


焦点:外貨まん延に屈する北朝鮮、非公式経済拡大に打つ手なし
2013年 06月 4日 10:57 JST
[長白(中国)/ソウル 3日 ロイター] - 北朝鮮では、中国人民元や米ドルが自国通貨の北朝鮮ウォンよりも幅広く利用されている。その事実は、金正恩第1書記率いる同国指導部が経済への統制力を失っていることを如実に表している。

北朝鮮の専門家や脱北者、中国国境の貿易業者らは、米ドルや人民元の利用が2009年に北朝鮮で実施された大規模な通貨切り下げをきっかけに加速したと語る。ソウルの北朝鮮関連ニュース情報サイト「デイリーNK」が提供する為替レートによると、闇市場における北朝鮮ウォンの価値は対ドルで99%以上下落した。

北朝鮮は世界で最も閉鎖された国家の1つであることから、この事実が金正恩体制にどのような影響をもたらすかを見極めるのは難しい。しかし専門家は、外貨の利用が増えれば、政府が経済政策を進めることがますます困難になると指摘。その結果、国の手が届かない私的な経済圏が生み出されることになるという。

これまでのところ、北朝鮮政府は外貨利用を取り締まろうとするより、容認しているように見える。実際に流通する外貨の推定額はさまざまだが、ソウルのサムスン経済研究所は4月に発表した研究で、国の経済規模215億ドルに対して20億ドルと算出した。

ドルや人民元は今や幅広く利用されているため、北朝鮮政府が取れる対策はほとんどないと話すのは、ワシントンにあるピーターソン国際経済研究所の北朝鮮専門家マーカス・ヌランド氏。同氏は、同国政府が国民にモノやサービスを提供させ、ウォンで給与を受け取らせる必要性が高まるだろうとする一方、「政府による統治はますます難しくなっている。誰も彼らが売るものを欲しがらない」と述べる。

<極秘撮影のビデオ>

北朝鮮の恵山と国境を挟む中国・吉林省の長白。ある中国人貿易商は、取り引きをした北朝鮮当局者が食料よりも人民元を欲しがったと証言する。当局者が商売で得た人民元は、1990年代以降、工業を基盤とした経済が低迷する恵山で直ちに流通することになる。

デイリーNKは今年4月、恵山の青空市場で2月に極秘撮影されたという動画を掲載した。その中には、売り手が手袋やジャケットといった商品の値段を人民元で示し、買い手も人民元で支払う様子が写されていた。

国際人権連盟が先月発表した報告書によると、北朝鮮は2012年9月、外貨流通を犯罪とし、死刑を適用できるようにした。ただ、ヒューマン・ライツ・ウォッチが過去2年間に脱北した90人以上に対し、自国で受けた経済犯罪の罰則について聞き取り調査を実施したところ、外貨の利用や所持で罰せられた者はいなかったという。

それでも、一般の北朝鮮国民は、外貨の取り扱いにかなり慎重になっているようだ。平壌で暮らした経験があり、北朝鮮人と定期的に交流する中国北東部のある人物は、「住宅の床下に外貨を隠したり、森の中に埋めたりした人の話を複数聞いたことがある」と明かし、「誰も政府を信じていないため、銀行に預ける者はいない」と語った。

<価値がなくなった北朝鮮ウォン>

北朝鮮ウォンへの信頼が失墜したのは、故金正日総書記が通貨切り下げを命じた2009年11月のことだ。同国政府は、旧通貨と新通貨を100対1の割合で交換すると発表。当初は、私的な市場活動への規制とみられたこの措置は、ウォン以外の交換可能通貨の所持に拍車をかけることになった。

また、これを契機にインフレも進んだほか、韓国の情報機関によると、北朝鮮ウォンに価値がなくなったと知った市民による暴動さえ発生した。政府はデノミを所管した経済当局者を処刑したとされている。

米ドルは過去数十年にわたり北朝鮮で流通してきたが、その一部は当局による外貨取引によるものとされる。また、最近は人民元の利用が増加しているが、これは中朝間の交易や密輸が急増していることが背景。公式な数字では、両国の貿易額は年間60億ドル規模に上っている。

一方、闇市場における交換レートは、通貨引き下げ以降のウォンの凋落ぶりを示している。デイリーNKによると、かつては30ウォンで1米ドルに交換できたレートが8500ウォンまで下落。現在の公定レートは1ドル=130ウォンとなっている。

<拡大する非公式経済>

サムスン経済研究所の上級研究員Dong Yong-Sueng氏は、今年4月に発表された北朝鮮の外貨利用状況に関する研究で、北朝鮮ではウォンで価格表示されないケースが増えていると指摘した。

ビールや大学準備コースの授業料、アパートの賃料などが米ドルで表示されているという。

韓国中央銀行の推計によると、北朝鮮の外貨流通量は2000年で10億ドル。Dong氏は、それが現在20億ドルに膨らんでいると見る。その内訳は、米ドルが約50%、人民元40%、ユーロ10%だという。

Dong氏は、ドルが市場に浸透していった理由について、商社が輸出入時に政府の割り当て分を不正に利用するなどして利益を得たためと説明する。

北朝鮮ウォンの流通量の推計は困難と言う同氏は、今や非公式な経済規模が国が主導する公式経済の規模を上回り、「外貨なしでは経済は機能を停止する」と語る。

<名ばかりの「主体思想」>

国の自主性を唱える主体(チュチェ)思想を掲げる北朝鮮政府だが、外貨の流通を阻止する手段を持ちながら、実行しようとはしなかったと語るのは、ソウルの北朝鮮大学院大学で北朝鮮経済を専門にするYang Moon-soo氏。脱北者へのインタビューから米ドルと人民元の利用状況について調査した同氏は、北朝鮮の一般市民は人民元、高官らドルを求める傾向があると言う。

北朝鮮を10年以上にわたり行き来する平壌駐在の欧州の大使館員は、最も顕著な変化は人民元利用の増加だとし、ほとんどの店舗がドル、人民元、ユーロで価格を表示していると述べる。

脱北して韓国に渡った後も北側の知人と連絡を取り合うというJi Seong-ho氏は、「市場では米や生活必需品の購入に人民元を支払っている」と話す。

韓国の脱北者支援団体「Organization for One Korea」によると、韓国で暮らす脱北者の推定70%が北朝鮮に残る家族に送金している。ロイターは昨年、こうした金は中国の地下業者を通じて北朝鮮に送られると報じた。業者の多くは韓国系中国人で、両国に広がるルートを通じて北朝鮮に毎年約1000万ドルを送り込んでいる。

北朝鮮で韓国ウォンが利用されるという例は耳にしない。4月以降閉鎖が続いている開城工業団地でも、従業員約5万3000人の賃金は、韓国の通貨ではなく米ドルで北朝鮮側の経営委員会に支払われていた。

北朝鮮政府が外貨をめぐる現実に正面から向き合おうとしているかもしれない小さな兆しはある。中国と国境を接する北東部の都市、羅先の経済特区では、国営の銀行が人民元を北朝鮮ウォンに両替している。この銀行を最近訪れた人物によると、交換レートは1人民元=1200ウォン、1ドル=7350ウォンで、1ドル=130ウォンという公定レートからはかなり現実的なレートになっている。

(ロイター日本語サービス 原文:John Ruwitch、Ju-min Park 翻訳:橋本俊樹 編集:宮井伸明)


06. 2013年6月04日 17:58:49 : RQpv2rjbfs
中国の人口13億人、保有する資源と驚くべきスピードで進む経済力。この国と戦争をしてもたぶん勝てないと菅氏の大好きなアメリカも思っているだろう。まして落ち目の日本だ、強がりはやめよう、日本の国是は平和主義ではなかったのか、いつから変わったのだ。

07. 2013年6月04日 22:32:01 : e9xeV93vFQ
>日本の国是は平和主義ではなかったのか、いつから変わったのだ。

圧倒的な米国のパワーがある時は、平和主義が国内政治的に見て合理的だが、

米国が衰退し敵対的な国家が増えてくれば、タカ派戦略が国内政治的に見て合理的となるのだろう

そして中国によるゲームの開始だ


 


2013/06/03 5:16 pm
中国軍高官、日本の沖縄主権を認める

中国は沖縄をはじめとする琉球(りゅうきゅう)諸島に対する日本の主権に異論を唱(とな)える意向はない。中国の軍高官はこう述べ、国が後押しする学者の沖縄に対する主権についての最近の論調を退けた。


CIA World Factbook
「(琉球諸島に対する日本の主権についての)中国の立場は変わらないことをここに確認する」。中国人民解放軍の戚建国副総参謀長は2日、シンガポールで開かれた毎年恒例のアジア安全保障会議で述べた。

戚氏の発言は、中国共産党の主要機関紙、人民日報が日本列島南西から台湾に向けて広がる琉球諸島に対する日本の歴史的な主張に疑問を呈したことを受けたもの。琉球諸島には米国のアジア太平洋における防衛戦略のカギを握る沖縄も含まれている。

「学者は自ら支持する考えを自由に提唱することができる。それは中国政府の見解を代表するものではない」。戚氏は会議代表者の1人が発した質問に答えてこう述べた。

人民日報が5月に著名な国営シンクタンクの学者による長い論文を掲載して以来、中国政府高官が琉球諸島に対する日本の主権を肯定する発言をしたのは今回が初めて。学者は論文で琉球諸島のステータスをめぐる「未解決」の歴史的疑問の「再考」を訴えたが、同諸島を中国の一部と主張することは避けた。

日本政府は琉球諸島をめぐる日本の主権は「疑いない」と述べ、論文の主張を一蹴した。日本の安倍晋三首相は6月1日の日本テレビのインタビューで、人民日報の記事について言及しつつも、中国に対話を呼び掛けていくと述べ、中国が日本の意向を理解してくれることを期待していると語った。

この問題の背景には、日本で尖閣、中国で釣魚と呼ばれる、重要航路をまたぐ東シナ海の無人の島しょの主権をめぐって日本と中国の緊張が続いていることがある。この長年続く領有権をめぐる争いは、日本政府が12年9月に島しょを個人所有者から購入する決断をしたことがきっかけで再燃した。以来中国は島しょ近くの海域に繰り返し海洋巡視船や航空機を送り込み、日本の支配を試している。

人民日報は中国共産党機関紙の中で最も大きな影響力を持つと広くみられており、長期間購読すれば国内外の問題に対する共産党指導部の考えを推し量る有用な指標になるとされている。

だが、戚氏は人民日報の論文の重要性を打ち消す一方で、「釣魚島をめぐる問題と琉球諸島と沖縄をめぐる問題は同じではない」とも強調した。

同氏は釣魚島をめぐる中国政府の領有権の主張を繰り返し、中国が主権を主張する東シナ海や南シナ海の海域への中国の海軍艦艇や巡視船の配置を擁護した。

「中国軍艦による巡視活動は完全に合法だ」と戚氏は述べ、「われわれが自らの領域内を巡視することは議論を呼ぶ問題ではない」と語った。

琉球諸島最大の島、沖縄は第2次世界大戦後にアジア太平洋地域における米軍の作戦の重要基地として浮上し、長年の日米安全保障同盟の礎となっている。しかし、米軍は長年、日本における米国のプレゼンス維持の負担を沖縄が過剰に負っていると感じている地元住民から反発を受けている。米国と日本は最近、中国や北朝鮮との緊張の高まりや米国の周辺地域の防衛戦略で沖縄が長年果たしてきた役割を引き合いに、地元住民にその防衛上の役割を強く訴えている。

琉球諸島はその歴史上、独立王国だった時期もあり、19世紀には中国と日本双方の属国であった時期もあったが、その詳細については日本と中国の歴史家の間で言い争いが生じている。19世紀後半に正式に日本に併合された。

記者: Chun Han Wong

原文(英語):China Affirms Japan Sovereignty Over Okinawa, Ryukyu Islands
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2013/06/02/china-affirms-japan-sovereignty-over-okinawa-ryukyu-islands/

アジア安全保障会議, 琉球諸島, 安倍晋三, 尖閣, 戚建国, 沖縄, 中国, 人民日報


08. 母系社会 2013年6月05日 05:15:37 : Xfgr7Fh//h.LU : zcp6Nv128U

●中国の軍事力を、日本は心配する必要は全く無い。

そのうちに、中国の軍事力日本も含めた「東アジア全体」=「東アジア共同体」
を守る軍事力の一部になるからだ。

なぜなら・・・

日本も含めた東アジアの国々は1997年に、経済のみならず政治・安全保障・
社会・文化といった面でも統合を深化させるASEAN共同体を2020年までに
実現させる事を目指す<ASEANビジョン2020>が採択された。

これは、事実上、「東アジア共同体」結成が合意されたということであり、
実際にも、各国は着々と準備を続けている。

1998年には経済統合の促進が、2004年には格差是正や競争力強化、
そして、2003年にはASEAN安全保障共同体(ASC)やASEAN経済共同体(AEC)、
ASEAN社会・文化共同体(ASCC)の3つの共同体形成を通じてASEAN共同体の実現
を目指す<第二ASEAN共和宣言>が採択された。

●誰がどんなに反対しても、また、尖閣・竹島・南沙で戦争が起ころうが、
「東アジア共同体」は必ず結成される。

なぜなら、世界中で地域共同体が創設されているのに、東アジアだけが
地域共同体を創設しないでいると、東アジアの企業は、世界的規模での
経済の効率・コスト競争で不利になるからである。

資本は利益を求めて、出来るだけ広く、自由に活動できる市場空間を
求めるもの。

そして、今の各国政府は、皆、各国の大資本に乗っ取られているので、
各国政府は<資本の意思>を実現するために、必ず「東アジア共同体」
は結成される。

そして、「地域共同体」が地球を被いつくせば、次は「各地域共同体」
同士の「合併」が始まり、最終的には世界規模の自由市場=グローバル
経済体制が誕生する。

そうなれば、やがて世界政府が樹立されて、この世界市場は統一した
管理体制下に置かれる。

したがって、やがて今の主権国家は<県>のような存在になり、国境は
無くなる。それが、資本の意思だから。

●各国の具体的な政策には・・・

@日本の経産省が主導?して、(密かに)「東アジア・アセアン経済研究
センター」(ERIA・インドネシア)が創設された。これが「東アジア共同体」
の頭脳である。

Aまた、TPP騒動に隠れて目だたないが、既にアセアン+日・中・韓は、
「東アジア共同体」の基盤となる東アジアFTA(EPA)体制を造るべく、活発に
交渉している。

Bその他、日本が中心となって、東アジア単位で米の備蓄を行い、食料危機
に供える組織「東アジアコメ備蓄システム」や、そのための頭脳である
「食料安全保障情報システム」(タイ)も既に創設された。その他、東アジア
独自の食料生産や保健機構、資源開発、石油備蓄なども提案されている。

Cまた、既に、上海=香港=ハノイ間を結ぶ鉄道があるが、メコン河流域開発
と連動して、中国とアセアン諸国を結ぶ縦の南寧=ハノイ、昆明=ハノイ、
昆明=バンコック間の回廊開発だけでなく、横にビルマ=タイ=カンボジア=
ベトナムを結ぶ回廊や、その南の海沿いにタイ=カンボジア=ベトナムを結ぶ
南部回廊などが造られ、中国とアセアン諸国の経済的分業体制、経済の一体化
が出来あがりつつある。

★「東アジア」レベルでの経済が一体化すれば、当然だが、EUのように政治
統合も始まり、各国の軍も統一司令部の管理下に置かれ、アジア版のNATOが
創られる。

だから、中国軍も東アジア全体を守る統一軍の一部になり、この軍が日本も
守る軍になる。

★アジアは、ヨーロッパのように戦乱に明け暮れた歴史がないから、つまり、
アジアは、過去1000年間、比較的平和だったから、統一が遅れている
のだ。

★第二次大戦後に国連ができたように、戦乱は、対立=分裂後に反省が起こり、
むしろ、統一を促進するのである。

これが弁証法である。


09. 2013年6月05日 10:44:31 : 1eN4IMPsSY
毛沢東のお墨付き。
1964年、「尖閣列島を早く日本へ返してもらえ」と言ったではないか。

10. 2013年6月05日 17:12:09 : YbMRf3IAvI
維新の石原が事あるごとに中国を罵倒し蔑視していたことは広く知られているが、今回の尖閣問題に放火的役割を果たし「尖閣戦争も辞せず」などというせいのようだが安倍自民党のタカ派も同じ視点のように思う。「侵略の定義は定まつていない」などと第二次世界大戦での日本軍国主義や国家主義による侵略や蛮行そのものに異議を唱える姿勢だから尖閣問題で平和外交の鳩山元総理を小野寺防衛相が国会で「国賊」と罵倒した。「正論」「新潮」sapio]2月号などが「鳩山元総理を国賊として逮捕、処刑せよ」などと書きたてたのだ。日本の極右政権はそのうち「現憲法を廃棄」し偽装してきた「平和主義や民主主義」をゴミのように投げ捨てて、戦争に明け暮れた,強靭にしたたかにどことでもいつでも戦える軍国作りをして、軍旗はためく、明治憲法下的、「ナチズムとフアシズム」体制日本へ里帰りさせて、第一次大戦敗戦後旧連合国への報復戦争をめざしたドイツ、ナチスヒツトラーが、ユダヤ人や「反戦平和派」市民を「戦争に反対する国賊」として、逮捕しダハウやノイエンガムなどの強制収容所へ送り込み、処刑したようなことをやる可能性も無いとはいえない、上記の連中の「国賊」発言だと思う。


11. 2013年6月07日 12:02:39 : xJHdiDE4wQ
>>10

バカですか?

石原氏の尖閣諸島の国有化プッシュを取り上げるなら、中国の1992 の国有化宣言?(中国の国土として地方政府の発足を宣言、国内法制定)は何?

侵略の定義が国際社会で認められ支持されているものなら、イラク戦争は米国の侵略戦争として何故、断罪されない? フセイン政権が独裁政権として打ち倒すのが国際社会の正義なら、選挙で選ばれた政権を軍事力で倒して他国に都合の良い傀儡?政権を打ち立てて、イラク国民の無人機で爆撃する米国は何故訴追されない

侵略の定義なんて、決まるハズがないでしょう。 反政府勢力に武器弾薬を供給して政府転覆を謀った事例がゴロゴロしている現在では。


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