ステルス戦闘機Ｆ３５Ａ（米ロッキード・マーチン社提供、共同）

Ｆ３５「未完成品」の納入確定　防空と価格高騰への懸念現実化
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130602/amr13060222460007-n1.htm
2013.6.2 22:45　産経新聞

　【ワシントン＝佐々木類】米国防総省による最新鋭ステルス戦闘機Ｆ３５の開発見通しに関する報告書などで、航空自衛隊が日本側の要求を満たさないＦ３５Ａを米国から導入せざるを得ない状況が浮き彫りになった。東シナ海上空での制空権などをめぐり、日本の防空網に深刻な懸念をもたらしかねない事態となっている。

　巨額の資金をかけすぎて今さら後戻りできない−。４千億ドル（約４０兆円）に迫るともいわれる巨額の開発費をかけた米軍史上最大のプロジェクトに対し、米国防関係者の間でささやかれるＦ３５開発への恨み節だ。

　開発の遅れは取り戻しようもなく、米軍が窮余の策として導き出した結論は、納期の確約を求める日本にＦ３５Ａをいったん納入し、ソフトウエア開発を待って増額分の費用を請求するというものだ。

　ただ国防総省の内部資料によると、空自が２０１７年３月末までに納入するＦ３５Ａのソフトウエアは「ブロック３Ｉ」で、至近距離での対空戦が不可能だ。

　空自が“未完成品”の引き渡しに甘んじなければならないのは、米側が価格や納期を変更しても違反を問うことができない有償軍事援助（ＦＭＳ）という特殊な契約を採用しているためだ。

　焦点の価格もカナダやオーストラリアが調達見送りを決めるなど高騰を続けている。国防総省が４月に発表した２０１４会計年度（１３年１０月〜１４年９月）国防予算案は１機約１億９千万ドル（約１９０億円）。日本政府は最初の４機について１２年度予算で１機当たり１０２億円で計上しており、価格は２倍近くに高騰した。

　価格高騰や性能低下についての懸念は日本政府の機種選定以降も、米国内で強まっていた。だが、日本政府は民主党の野田政権時代の昨年７月、政府答弁書で「防衛省の要求する期限までに同省の要求性能を備えた機体が納入される」と明記した。財務省が機種選定の経緯と契約の実態調査に乗り出している。

　尖閣諸島（沖縄県石垣市）付近上空で急増する中国軍戦闘機への緊急発進（スクランブル）に対応するＦ１５も疲労寿命という限界がある。武器輸出３原則の足かせは外したが、価格高騰と防空網への懸念が現実化し、防衛戦略上の本質的な欠陥が見えにくくなっている。

コメント
01. 2013年6月02日 23:19:42 : I1FQ7Glty2 垂直離着器なら時代遅れジェット推進のＦ３５Ａよりドイツ（ブリル協会） が戦前・戦中（７０年前）に実用化した電磁推進ハウニブーを作ればいい。
02. 2013年6月03日 09:43:39 : nJF6kGWndY 完全な利権問題だな 国産無人機だったら100億あれば100機くらい作れて、何機か撃墜されても大した外交問題にもならないし 今後の輸出で儲けることもできるのだが
03. 2013年6月03日 20:08:59 : VPsVdOpyQ6 産経またか...純国産はF-3まで待たんか まず、ソフトが間にあわず短距離ミサイルが撃てないなら アムラームやらの中距離ミサイルで対応すればいい話。 大は小を兼ねる。専門外だが充分使えるよ。 それにソフトならハードより割と簡単に置き換えられる。 後々更新することも充分可能。 てか第一、ステルス機が何で至近距離で戦闘しなきゃならんの？ スナイパーと侍が格闘するか？ え？スクランブルでは近づかなきゃならない？いやいや待てよ。 スクランブルで戦闘するとしたら、必ず相手の先制攻撃から始まるだろ。 短距離ミサイルの射程内で先制されればF-22Aだろうと勝てないよ。 相当な達人じゃなきゃ敵の刀の間合いの中で先制されれば対応不可能 短距離戦闘がそうでもないからといってF-35を拒否る理由にはならない それでもヤダーというあなた、じゃあ何買うの？ 時代遅れの次世代機、実は格闘戦そうでもないお先真っ暗EF2000？ 将来性なくF-2と被りわざわざ陸上運用する艦載機FA-18？ それともエンジンを開発できない国が世界最先端の米国追い越して世界初実用無人戦闘機作る？
04. 2013年6月04日 20:31:04 : JjNtNbJEr2 6月6日〜6月8日まで、フランスのオランド大統領が訪日されます。折角の機会なのに、アホノミクス首相は話題にもしないだろうな。 「実は困ったことがあるんだ。アメリカがF35Aを値上げばかりしているんだ。」 「そうですか、だったらうちのラファールをお奨めするよ。半分の価格だよ。」 このような会話を交わされることはないだろう。だが、納税者である国民の意見を聞かない政府など、言語道断である。F35Aのボッタクリ価格については、エシュロンで協力しているカナダやオーストラリアでも容認していないのだ。あんなもん、買ったら次の選挙で負けるからな。日本は、また不正選挙で国民の不満を封じ込めるのですか。
05. 2013年6月04日 21:50:59 : VPsVdOpyQ6 >>04 万が一そんな会話が成り立てば アメ規格の空自におフランスの規格が混じり 機体単価以外の面でとんでもない金を払い 装備が複雑化して現場が大混乱に陥る あべしもおらんどしも何故仏のラファールが F-Xの最終候補に挙がらなかったか 知っているはずだろうに そんなことした政党に票入れるのは 航空マニアの一派くらいだよ 今回のF-Xはもうどうしようもないんだよ けど希望ゼロな訳ではない F-22A譲りのエンジンに最新の電子機器を積んだF-35A こいつをパ...参考にすればF-3はきっと素晴らしい飛行機になる
06. 母系社会 2013年6月05日 03:08:36 : Xfgr7Fh//h.LU : a9KEUKwIzc 中国人民解放軍の空軍の育ての親の一人は、日本の林弥一郎少佐であり、 林少佐が率いる関東軍第二航空軍第四錬成飛行隊が、東北民主連軍航空学校 を設立して、中国人民解放軍空軍の創立に尽力したのだ。 日本人が育てた空軍なのだから・・・ 中国のステルスか、ロシアのSu-27UBKをコピーしたJ-11Bでも買えば良いだろう。 アメリカが、日米安保条約があるので日本を攻撃することは有り得ないなら、 アメリカを心配する必要は無い。 ならば、中国製戦闘機を買って、中国のユーザーになってしまえば・・・ 中国も、お得意さんである日本を攻撃するような馬鹿なことはするまい（笑）。
07. 2013年6月10日 16:38:40 : BDDFeQHT6I 軍事機密を盾に動きもしないブラックボックス押し付けるから対処のしようが無い、これは完全な詐欺事件。 そもそもソフトウエアの問題ならとっくに解決しているハドウエアの問題に決まっている、ミサイルが発射出来ない戦闘機なんて遊覧飛行くらいにしか使えない、専守防衛の国になんでステルス戦闘機が必要なのかもまったく理解出来ない。

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