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(Japan angered by China's claim to all of Okinawa : DW English)
http://www.dw.de/japan-angered-by-chinas-claim-to-all-of-okinawa/a-16803117
国際関係
沖縄全島の主権を要求する中国に怒る日本
中国が100島以上の沖縄の島々の主権を要求する中国政府の取り組みを、日本は強く非難した。もっとも、これは日本領土の武力占拠を狙う、中国の策略の最新のものに過ぎないと警告するアナリストたちもいる。
沖縄はかつて中国の「属国」であり、その主権は再考されるべきだと、中国の国営新聞の記事が仄めかしたことに、日本政府は中国政府に強い抗議を行った。
この抗議は外交ルートを通じて中国政府に伝えられたと、日本政府の外務省高官がDWに語った。
この長々しい記事は、張海鵬(Zhang Haipeng)・李国強(Li Guoqiang)の両氏が書き、中国共産党の主張を代弁する人民日報紙の水曜日版に掲載された。両氏は中国の指導的な国営シンクタンク・中国社会科学院の学者で、この評論には、かつての琉球王国で1880年代に日本に併合された領域に対する、中国の要求は歴史に適った正当なものだと述べられている。
かつて「属国」だったということと同様に、日本の降伏により第2次世界大戦が終結したので、中国が日本に領土を譲った1895年の条約は無効となったとも述べられ、中国は要求を強めた。
「未解決の歴史的問題」
尖閣をめぐる対話では、台湾も主張したがっている
「琉球諸島をめぐる未解決の歴史的問題を再び取り上げる時が来たのかも知れない」と、その歴史家たちは結論づけた。
菅義偉・官房長官は、木曜日、東京での記者会見での発言で、沖縄県は「歴史的かつ国際的に日本の領土であることに疑いはない」と語った。
この東アジアの両ライバルは尖閣諸島をめぐり、未解決の紛争状態となっている。尖閣諸島は現在日本の統治下にあるが、中国が自国の領土であると主張し、自国の地図には釣魚諸島と記している。さらに、かつて中国は日本の沖縄統治を問題として取り上げてはいたが、日本の専門家たちは、こうした最近の主張は、この地域での力を誇示したい中国の取り組みがエスカレートしたものだと見ている。
「この領土に対する要求は単に馬鹿げている」と、東京・明治大学の国際関係学教授・伊藤剛氏は語った。
「仮に日本が無分別に、20世紀前半の数十年間に日本が占領したからという理由で、中国のどこか一部が歴史的に日本の領土だと主張しても、中国は即座に『帝国主義だ!』と叫ぶだろう」と、彼は語った。「しかし今、沖縄に対する要求の根拠として、彼らはかなり昔の古典的文書を使っている。」
「この要求には根拠がない。なぜなら、これは国際法の問題で、かなり昔の歴史問題ではないからだ。」
万一イタリアが同じ論理を使って、そこがかつてローマ帝国の統治下にあったからということを根拠に、欧州のほぼ全域をイタリアの領土だと主張したなら、国際社会はイタリアを笑い者にするだろうと、彼は付け加えた。
沖縄の恐怖
「沖縄の人々は中国政府の要求を読んできているが、沖縄は非常に怖れていると、私は言わねばならない」と、京都・龍谷大学の経済学教授・松島泰勝氏はDWに語った。
中国政府の最新の見解が示すところは、「中国政府は沖縄侵略の意図を見せている」ということだと、沖縄からの話で松島教授は語った。
教授はまた、琉球王国は実際に中国と通商・外交関係を持っていたが、このために、琉球が属国だったと考えることは不可能であり、琉球は「中国の命令に従っていたわけでもない」と、中国政府の要求を退けた。
松島教授は同様に、島々の日本併合についても立場を留保し、沖縄の独立を断固として確信している。
島の住民たちの間には、東京の中央政府への不信感がかなりの度合いで存在することは間違いない。その不信感の大部分は、第2次世界大戦末期に日本軍の手にあった沖縄住民の待遇や、その帰結である−そして、今なお続く−大量の米軍の存在により沖縄の土地の多くが占拠されている状態の結果だ。
日本の政治家たちへの「目覚ましの電話」
分離を画策している
沖縄の人々が日本国籍を中国に変える選択をすることはまずないだろうが、中国は、沖縄の人々を一方に、日米両国政府をもう一方にと、分離を画策しようとしているのかも知れない。
中国が尖閣奪取について、外交的な進展を得ることに失敗して武力を行使するとき、問題は起こるだろうとアナリストたちは確信している。ひとたびそれが起これば、中国軍は琉球諸島の他の離れた島々を蚕食し始めるだろうと、彼らは予想している。
「今回は中国共産党の戦術的な動きと私は見ているが、中国は将来、沖縄の島々を攻略しようとするだろうと、私は強く確信している」と、福井県立大学の国際関係学教授・島田洋一氏は語った。
「中国にとって、沖縄本島の侵略は難しいかも知れない−米海兵隊がそこに駐屯しているので、目標としてそれは現実的でない−しかし、尖閣を奪取し、その後さらに与那国など、離れた島々のいくつかを奪取することは、彼らの計画の一部にある」と、彼は付け加えた。
日本の領土への脅威が吹き飛んでほしいと願っているだけかも知れない日本の政治家たちに、中国政権による最新の意図の表明が、「目覚ましの電話」として役立つよう願っていると、教授は付け加えた。
発表 10.05.2013
執筆 Julian Ryall, Tokyo
編集 Shamil Shams
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(投稿者より)
ドイチェ・ヴェレの英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。
人民日報に論文が発表されたのが8日で、この記事が10日付ですから、記者はこの問題についての日本の様々な見方を2日で集めて、網羅した記事を書いたわけです。
沖縄の地位や立場、沖縄の過去・現在・未来について、日本はきちんと考えるべきだと思います。「日本は沖縄を差別している」と沖縄の人々が考えている、ということも、きちんと考えるべきだと思います。
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