04. 2013年5月08日 09:50:45
: nJF6kGWndY
シリア大統領、イスラエルの攻撃に「対抗する能力ある」 2013年 05月 8日 09:08 [ベイルート 7日 ロイター] レバノンのメディアによると、シリアのアサド大統領は7日、イスラエルが先週末に首都ダマスカス近郊の軍関連施設などに行った空爆について、シリアには攻撃に対抗する能力があると述べた。イスラエルによる空爆について大統領が語ったのは初めて。 親シリアのマナルテレビによると、アサド大統領は、イスラエルの攻撃によって、同国と周辺諸国、欧米がシリアの内戦をめぐり共謀していることが明らかになったと主張。 その上で、「シリア国民とその英雄的な軍は、シリアを日々標的にするテロリズムの一面であるイスラエルの危険な行為に立ち向かう能力がある」と語ったという。 関連ニュース 焦点:シリア空爆でイスラエルが見据える「真の標的」 2013年5月7日 イスラエルがシリア首都近郊を空爆、標的はイラン製ミサイル 2013年5月6日 シリア首相狙い暗殺未遂か、車列への爆弾攻撃で6人死亡 2013年4月30日 イラン、シリア政権への軍事支援を大幅拡大=外交筋 2013年3月15日 焦点:シリア空爆でイスラエルが見据える「真の標的」 2013年 05月 7日 13:24 JST [エルサレム 5日 ロイター] イスラエルが3日と5日にシリアの首都ダマスカス近郊で行った空爆は、他でもないイランを見据えたものだった。イスラエルにとっての「レッドライン(越えてはならない一線)」が侵された場合、単独でも軍事行動に踏み切る用意があることを見せ付けた攻撃だと言える。
このところ、シリア政府軍による化学兵器の使用疑惑がメディアをにぎわし、米国のオバマ大統領にシリア内戦への軍事介入を求める声が新たに湧き起こっているが、米政府は事態をなお傍観する姿勢を崩さない。 こうした中、シリアでの軍事行動に打って出たイスラエルは、シリアの内戦というより、イランとの間で起き得る戦争を想定した場合に戦略的重要度の高い標的に狙いを定めている。 イスラエルや西側の情報筋によると、3日と5日の空爆では、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに輸送される予定だったイラン製ミサイルが攻撃された。 こうした武器は、将来紛争が起きた場合、イスラエルにとっては大きな脅威となり得る。ヒズボラは他にも約6万発のロケット弾を保有するとみられている。 ヒズボラがいつでも攻撃を仕掛けてくる可能性はあるが、イスラエルの当局者が特に懸念するのは、同国がこれまで示唆しているイランの核施設への攻撃を行った場合、ヒズボラが代理報復として大規模なミサイル攻撃を行うことだ。 イスラエル連立政権の一翼を担う中道政党「イエシュ・アティド(未来がある)」のOfer Shelah氏は、「われわれには明確なガイドラインがある。形勢を一変させる武器はヒズボラの手に渡らせない。それを阻止するために必要なことは何でもやる」と強調。議会の外交問題・防衛の委員会委員である同氏は、ネタニヤフ首相がシリア情勢で設定したレッドラインにも触れたが、「その先の状況は不透明」だとし、アサド政権の結末をめぐるイスラエルの姿勢が曖昧だと指摘した。 <イランへの強いメッセージ> ネタニヤフ首相は昨年9月の国連演説で、イランのウラン濃縮計画をめぐり爆弾のイラストを使ってレッドラインを示したが、その基準は状況に応じて変化するとみられる。同首相はイランが今年半ばにも一線を越えると予想したが、先週にはそのラインにまだ達していないとの見方を示した。イスラエルはイランの核兵器開発を阻止するために単独攻撃も辞さないとされているが、首相のこの指摘は、イスラエルが米国の助言に反してまで単独攻撃に踏み切るのかという問題にさらなる疑問を投げ掛けた。 イスラエルにとっては、核爆弾に直ちに転用可能な純度20%の濃縮ウランをイランが相当量製造した場合、分岐点に達したということになる。 イスラエル軍の元情報部長アモス・ヤドリン氏は、今回のシリア空爆はイランに対して、ネタニヤフ首相が虚勢を張っているわけではないという強いメッセージになったと指摘。「イランはレッドラインについて、イスラエルと米国の決意を試しており、シリア情勢では少なくとも当事者の中にレッドラインを真剣に考えている者がいるとみている」と述べた。 オバマ大統領は4日、スペイン語ネットワーク、テレムンドとのインタビューで、イスラエルは高性能兵器がヒズボラに譲渡されることから自国を当然守る必要があるとコメントした。 <報復懸念は小さい> イスラエル当局者によると、ネタニヤフ首相は空爆に対するシリア政府軍やヒズボラによる報復についてそれほど懸念しておらず、6日から予定通り5日間の日程で中国を訪問する。 ただ、北部のシリアとレバノンとの国境付近に対空防衛システム「アイアン・ドーム」2機を配備。また、ネタニヤフ首相は訪中直前に治安閣議を開いた。ある当局者は「われわれは、アサド大統領がイスラエル攻撃という対応を取らないとみている」と指摘。その理由について、「攻撃すれば、(イスラエル側の)反撃によって軍事能力が深刻な打撃を受け、反体制派との戦況が五分五分になる可能性がある」と語った。 シリア空爆後、イスラエル国内では政治的な問題は生じていない。ヒズボラの封じ込めは、イスラエルにとって党派の垣根を越えて国民を結束させるコンセンサスだ。 国防省高官のアモス・ギラド氏は4日、南部ベエルシェバで行った講演で、ヒズボラについて「この地に届くようなロケットなど(シリア国内で)武器システムを入手しようと躍起になっている」と懸念を示した。 イスラエルの占領地であるゴラン高原では、シリア内戦の流れ弾が着弾することもあるが、ネタニヤフ首相はこれまで、シリアに軍事介入する考えを示していない。 米当局者によると、3日の空爆でイスラエル軍機はシリア領空に侵入せず、アサド政権軍との直接衝突を避けるため、隣国のレバノン上空から攻撃を行ったとみられる。5日の攻撃も同様かどうかは今のところ不明だ。 また、シリア問題で一方に肩入れすることには問題も多い。イスラエルは、反体制派メンバーの10人に1人が「ジハーディスト(イスラム聖戦士)」だとし、アサド政権崩壊後は自分たちに銃を向けるとみている。 ネタニヤフ首相の友人で、保守政党「リクード」所属の国会議員であるTzachi Hanegbi氏は5日のラジオ番組で、イスラエルはアサド大統領の去就について明確な姿勢を示していないと述べ、政府が「外れ馬に賭ける」ようなことはしたくないと語った。 Hanegbi氏は「われわれが求めるのは、シリアの混沌(こんとん)の中で、ヒズボラの力が強まるのを確実に阻止することだ。ヒズボラが力を持てば、われわれに敵対行動を取る動機になり、多くの死傷者が出る紛争に引き込まれることになる」と話した。 (ロイター日本語サービス 原文:Jeffrey Heller、翻訳:橋本俊樹、編集:伊藤典子)
イスラエルがシリア首都近郊を空爆、標的はイラン製ミサイル 2013年 05月 6日 11:31 JST [ベイルート 5日 ロイター] シリアの首都ダマスカス近郊で5日未明、イスラエル軍の戦闘機による空爆があった。この攻撃について、西側やイスラエルの当局者は、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに輸送される予定だったイラン製ミサイルを標的にしたものだと明らかにした。 イスラエル側は攻撃を公式に認めていないが、当局者は同国軍が攻撃を行ったことを匿名で認めた。イスラエルは3日未明にも攻撃を行っている。 西側情報筋によると、空爆はヒズボラに向けて搬送中だったイラン製ミサイル「ファテフ110」を狙ったものだという。 シリアの国営テレビは、ジャムラヤにある軍研究施設などが攻撃を受け、民間人の死傷者が多数出たと伝えたが、詳細は明らかにしていない。イスラエルは1月30日にも、ジャムラヤに攻撃を行った。 今回の攻撃について当局者は、イスラエルが米国に代わってシリアの反体制派に協力しているとの見方を否定し、自国への攻撃に使用される可能性があるミサイルをヒズボラが入手できないよう未然に防ぐための対応だと語った。
シリアへの軍事介入、米国人の支持率はわずか10%=調査 2013年 05月 2日 08:47 JST [ワシントン 1日 ロイター] ロイターとイプソスが1日発表したオンライン世論調査で、シリア内戦への軍事介入を支持する米国人がわずか10%であることが分かった。アサド政権による化学兵器の使用が確認された場合、支持すると答えた人の割合は27%に上昇した。 4月26日から5月1日にかけて18歳以上の米国人519人を対象に行われた調査では、軍事介入を支持しないと答えた人は61%に上り、化学兵器の使用が確認された場合でも、44%がなお反対すると答えた。 一方、シリア内戦について聞いたことや読んだことがないと答えた人も36%で、米国人の多くがこの問題に無関心であることも分かった。 オバマ米大統領はこれまで、シリア問題への直接的な介入を避けているが、化学兵器の使用が「レッドライン(越えてはならない一線)」だと昨年明言していた。 大統領は先月30日、化学兵器が使用された証拠があると明らかにしたものの、シリア反体制派に既に提供している非軍事物資以外に支援を拡大するには、さらに多くの情報が必要だと述べた。 イラン、シリア政権への軍事支援を大幅拡大=外交筋 2013年 03月 15日 12:26 JST [国連 14日 ロイター] 内戦が続くシリアのアサド政権に対し、イランが過去数カ月の間に軍事支援を大幅に拡大していると、複数の欧米外交筋が明らかにした。国連安全保障理事会によるイラン武器禁輸に違反していることになる。 匿名の同筋はロイターに対し、「イランは(アサド)政権に大規模な支援を行っている」とコメント。過去3─4カ月の間に隣国イラクの空路と陸路を通じて支援を拡大したとし、「イラク側は見て見ぬふりをしている」と述べた。 外交筋によると、イランによるシリアへの武器輸出はイラクのほか、トルコやレバノンを通じても行われている。イラクとトルコの当局者はこれを否定。同筋は、イランがアサド政権への支援を拡大することで内戦のこう着状態の打開を目指している可能性があり、内戦が新たな局面を迎えることもあり得るとした。 イランの国連担当スポークスマンはコメントを拒否した上で、「シリアはイランからの軍事支援を必要としていない」との見方を示した。シリアのジャファリ国連大使はコメントはないとしている。
|