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安倍首相の英知に期待すると言った佐藤優
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★「天木直人氏の視点ー(2014/01/05)」★ :本音言いまっせー
新年の各紙には、様々な識者がさまざまな分野でその年の動向を占う論評を掲載している。
私の関心はやはり日本外交だ。
そして外交といえば「2014年の外交課題」と題して1月3日の東京新聞「本音のコラム」で佐藤優元外務省主任分析官が次のように日本外交を懸案をしている。
日韓の緊張が一層強まる。
中国は歴史問題をカードに使って反日包囲網を築き、尖閣で軍事的挑発行為を行い日中間の偶発的有事の危険性がかつてなく高まる。
ロシアとの関係改善が重要になるがむつかしい。北方領土返還要求全国大会の日とかち合うソチ五輪の開会式には安倍首相は行けないが、開会式に行かなければ、オリンピックのハレの日に日本の首相は反ロ的な行動をとったとロシアに報道され、安倍・プーチンの良好な関係を頓挫させかねない。
辺野古埋め立てを認めた仲井真知事に対する不信感は高まり、沖縄情勢が緊迫する。そうなれば日米安保体制の基盤が揺らぐ。
これらの懸案について私は佐藤氏とその思いを共有する。
2014年の日本外交はまさしく正念場である。
しかし、その後に続く佐藤氏と私の考えは正反対だ。
佐藤氏は、「これらの難題を安倍政権が英知によって解決することを期待する」と応援している。
その佐藤氏は、安倍首相に重用されている谷内正太郎日本版NSC事務局長と、齋木昭隆外務事務次官を、あらゆるところで評価し、褒めている。
私はそんな佐藤氏と正反対だ。
安倍首相に英知など期待することが間違いだ。
安倍首相がこの国の首相である限り日本外交に展望はない。
そう確信している。
その安倍首相に乞われて日本版NSCの事務局長になった谷内正太郎氏に期待を持てないことは、もはやここで書くまでもない。
そして斉木事務次官の評価については私が書くまでもない。
情報月刊誌ファクタの新年号で安倍首相の政務秘書官である今井尚哉氏(経済産業省出身)がすでに評価を下している。
「取り得はゴマすりとハッタリとイケ面スマイルでしょ。ろくな情報もパイプも発想もないから、外交にも仕事にもならないよ」と。
外務官僚と経産官僚の争いを割り引いても、この今井政務秘書官の評価は正しい。
私は佐藤優氏をモサドの手先だと散々批判してきた。
しかし私の佐藤氏に対する評価はそれだけではない。
佐藤氏自身を私は、弱い者をたたき、時の権力におもねる、食わせ者だと思っている。
反権力ではなく、国家権力主義者であると見ている。
決して国民のために言動しているのではない。
そのような人物を「本音のコラム」で重用し、新年の外交課題について大きな紙面を提供する東京新聞に、私が全幅の信頼を置かない理由がここにある。
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