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文民統制の不徹底を認めた韓国が日本を追い込む事になる
http://blog.goo.ne.jp/ichimurasan2006/e/ebda8f288c1b57bf03c4ff0418907812
★「天木直人氏の視点ー(2013/12/31)」★ :本音言いまっせー
きょう12月31日の各紙が報じた。
南スーダンPKO活動における銃弾1万発要請に関し、韓国国防省幹部は12月30日、韓国国会において、現地の派遣部隊長が韓国国防省への報告の前に直接自衛隊派遣部隊に要請していた事を明らかにしたと。
すなわち、国防省幹部はこう説明したという。
「状況が急に悪化したので部隊が国連に問い合わせ、日本と米国が銃弾を支援できるとの回答を得て日本に問い合わせた」と証言したのだ。
韓国叩きの産経新聞は、これを見て韓国政府を悲嘆する。
それみたことか。「緊急性がなかった」と言って日本側と意見の食い違い発言をした、あれは嘘だったではないか。
「韓国軍の不十分な装備に対する批判が高まる事が予想され、こうした批判をかわす狙いから虚偽の説明をした可能性がある」と。
しかし、これはピント外れのコメントだ。
さもなければ意図的な論点外しである。
私はこの事件が発覚した時の第一報(12月25日メルマガ第978号)で書いた。
これは日韓双方の重大なシビリアンコントロール逸脱ではないか、と。
それが図星だったということだ。
そして韓国政府は恥を忍んでそれを認めたのだ。
それを潔く認めた上で、今後の日本側と応酬について先手を打ったのだ。
すなわち、今度の銃弾1万発要請・提供事件の真相は、少なくとも韓国側においては、
出先の派遣部隊長と韓国政府の間の連絡体制に不備があったことがこれでわかった。
それは事実であるが、決してそれ以上の政治的な意図や背景は韓国側にはなかったという事を言っているのだ。
政治的意図に基づいて嘘を言っているのは日本だと迫ったのだ。
問われるのは、これを受けた日本側の対応である。
韓国政府は国会で追及され、国会で堂々と自らの非を認めた。
日本政府は何としてでも閉会中審査に応じ、日本側の実情を国民の前に明らかにしなければいけない。
おそらく実情はこうだろう。
韓国PKO派遣部隊長からの要請を受けたわが自衛隊派遣部隊長は、これは人道上の緊急必要性があるので一刻も早く供与せざるを得ない、させてくれ、と防衛省の了承を求めたに違いない。
いや、ひょっとしてすでに現場の判断で供与した後に防衛省の事後承認を得た疑いすらあることは
メルマガ第978号で書いた通りである。
あわてた防衛省は官邸に通報し、もっとあわてた官邸は、出来たばかりの日本版NSCの真価が問われかねないとして、現地の状況を何も確認しないまま一夜にしてこれを追認したに違いない。
あの時、銃弾提供を決めた理由について、小野寺防衛相や菅官房長官がことさらに人道上の緊急性を強調していたのはその証拠だ。
今度の銃弾提供はあくまでも例外であり、武器輸出三原則の問題とは無関係である事を強調していたことも本音に違いない。
これを要するに日韓双方ともシビリアンコントロールが不十分であったということだ。
今回はたまたま、悪質なシビリアンコントロールの逸脱ではなかったのかもしれない。
しかしそのいい加減さが戦争につながることがあるのだ。
少なくとも韓国政府はそれを認めた。
もし日本が何も説明責任を果たさないようであれば、日本政府は今後、あらゆる局面で大きな負い目を追う事になる。
そして将来大きな過ちを犯す危険性がある。
産経新聞のように韓国政府たたきで終わるなら、その間違いは何倍にもなって日本政府にブーメランのように跳ね返ってくるのである。
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