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2013-12-31 07:46:50
今年も「箕面通信」に関心をお寄せいただきまして、ありがとうございました。老骨に鞭打って、来年ももう少しがんばってみます。なにしろ安倍政権の暴走を止めなければ、おちおちくたばっておれないという気持ちです。
安倍政権に対する世界の反発は、年末の靖国神社参拝で急速に強まりました。中国や韓国ばかりでなく、頼みのアメリカも反発する異例のコメントを出しました。EUやロシアからも、安倍政権の方向性に疑念が寄せられています。
世界の指導者が警戒するのは、安倍首相の歴史認識です。「皇国史観」を基礎とする「神の国・ニッポン」をめざすものと受け取られています。安倍首相の歴史認識が、第二次大戦後の歴史をくつがえそうとしていると警戒されています。
そう断定するにいたった直接のきっかけは、「靖国参拝」でした。靖国には、A級戦犯が「神」として祀られています。中国、朝鮮をはじめインドネシア、マレーシア、フィリピンなど東南アジア諸国に侵攻して、多くの人を殺りくした戦争を指導した責任者。太平洋ではアメリカとの戦闘では、特攻というやってはいけない闘い方まで強行し、戦争を遂行した責任者。その責任者を、東京裁判では、A級戦犯として裁きました。
東京裁判は、「日本ファシズムの解体、せん滅」が目的でした。そして、日本が「世界にとって、安心安全な国」であることを義務づける意味で、マッカーサー憲法を押し付けたのでした。
たしかに、東京裁判には、戦勝国による一方的な裁判という側面があるのも事実です。保守派には、受け入れがたい。東京裁判の結果を何んとかしてくつがえしたい。
保守派が画策したのは、A級戦犯の靖国合祀でした。靖国に一国の総理大臣が参拝することで、戦後秩序の見直しが実質的に進むことを狙いました。
そうしたいわくつきの靖国参拝を、今回、安倍首相がやってみせたのです。保守は、「ついにやってくれた」と、感涙にむせたことでしょう。しかし、それはまさしく、戦後秩序の見直し、つまり戦後秩序の否定と受け取られても仕方のない所業でした。
アメリカは、この靖国参拝を想定して、わざわざケリー国務長官とヘーゲル国防長官を日本に派遣。二人は揃って千鳥が淵の国立戦没者墓苑に参拝しました。これは、安倍首相に「靖国への参拝はやめといて下さいよ。参拝するなら、千鳥が淵墓苑へ」という強烈なメッセージでした。
それをあえて蹴っ飛ばした安倍首相。アメリカにとっては、虎の尾を踏まれた思いだったでしょう。中国にとっては、とくにそうです。安倍首相とは、断絶です。話し合いは、絶対にできない。
中国との首脳会談が行われないまま、日本外交が立ちいくでしょうか。そんなことはあり得ません。アメリカとの首脳会談ですら、危うくなったといえます。「安倍のニッポン」の孤立です。
日本は世界との密接なかかわりの中でこそ、生きていける。それなくてはやっていけない。「孤立」などしておれない。国会議員レベルでは、野党がばらばらで「倒閣」するパワーがない。となると、大衆レベルからがんばるほかにということになります。
来年は、大衆パワーが頑張らなければならない年。「倒閣」の年です。
今日は大みそか。今年一年をじっくりと振り返り、歩んできた道を眺めていっぱいやりましょう。
では、どうぞ良いお年を。
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