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2013年12月26日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆韓国の朴槿恵大統領は、「過去ボケ」「平和ボケ」などと「ボケ」と言えば、不適切な言葉になるけれど、さりとて、「ボケ」を「認知症」に言い換えて、「過去認知症」「平和認知症」と正しく言っても、ピンとこない。やはり「過去ボケ」「平和ボケ」と言った方が、現実感がある。
たとえ海を隔てた隣国とはいえ、「国家安全保障=国防問題」に口ばしを入れるのは、「内政干渉」になるので、本来は言うべきではないけれど、朴槿恵大統領の「過去ボケ」「平和ボケ」には、日本国民としても黙ってはいられない。
安倍晋三政権が、南スーダンで国連平和維持活動(PKO)を展開中の韓国軍に銃弾1万発を無償で提供したにもかかわらず、韓国国防省報道官が12月24日、「予備量を確保するため臨時で借りたものだ。(銃弾は)不足していない」と語ったのには驚かされたばかりか、朴槿恵大統領が、「素直でなく、可愛げのない朴槿恵大統領は、迷惑顔」というのは、何だか割り切れない。「礼」を重んじる儒教の国である韓国は、いまや「非礼」を屁とも思わない「邪教の国」に変質してしまっているらしい。これでは、公共マナー欠如の人民が多数を占め、何かと行儀の悪い「野蛮国・中国」とちっとも変わりがない。
◆もっと驚いたのは、朴槿恵大統領の「国家安全保障=国防問題」に対する緊張感のなさである。2012年12月19日執行の大統領選挙で、革新派である民主統合党候補の文在寅(ムン・ジェイン)との事実上の一騎打ちを演じ、接戦の末に当選、2013年2月25日に第18代大統領に就任した。
しかし、韓国軍の最高司令官であるにもかかわらず、12月24日に、南北の軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)に面する江原道の陸軍部隊を視察するまで、一度も軍部隊を視察していなかったというのだ。こんなことで、最高司令官と言えるのであろうか。
北朝鮮の金正恩第1書記=元帥(背後に女帝)が、義理の叔父・張成沢国防副委員長を「国家反逆罪」(クーデターを計画)により機関銃で死刑に処し、「先軍政治」を強化したことを受けて、金寛鎮国防相が12月17日、韓国軍の主要指揮官会議で「北朝鮮が来年の1月下旬から3月上旬の間に、武力挑発行為に及ぶ可能性が高い」との見通しに立ち、「局地的な挑発にも全面戦にも同時に備えるように」と指示していた。これを受けて、朴槿恵大統領が、その7日後になってやっと、南北の軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)に面する江原道の陸軍部隊を視察したというのである。これを「平和ボケ」と言わないで、何と言うべきか。韓国民の生命、身体、財産の安全に対する意識が、欠如している。
こればかりではない。安倍晋三政権が、南スーダンで国連平和維持活動(PKO)を展開中の韓国軍に銃弾1万発を無償で提供したことについて、韓国民の多くは、「どうしてもっと多くの銃弾を持って行かせなかったのか」と朴槿恵大統領に対する怒りを露わにしていた。当然であろう。
◆戦争というのは、最高指揮官が「もはやこれまで」と戦意を喪失した瞬間に、「敗北」が決まる。大日本帝国陸軍士官学校が教えた兵書「統帥綱領」の冒頭「将帥」は、こう説いている。
「統帥の中心たり、原動力たるものは、実に将帥にして、古来、軍の勝敗はその軍隊よりも、むしろ将帥に負うところ大なり。戦勝は、将帥が勝利を信ずるに始まり、敗戦は、将帥が戦敗を自認するによりて生ず。故に、戦いに最後の判決を与うるものは、実に将帥にあり」
勝利は物質的破壊によって得られるものではなく、敵の戦勝意欲を撃破することにより、初めて獲得できるという。
そもそも韓国軍最高司令官である朴槿恵大統領が「将帥」として具備すべき資性を持っているのかは大いなる疑問である。この点は、日本国民としても看過できない。なぜならば、北朝鮮軍(金正恩元帥=第1書記)が、「朝鮮統一・大高句麗国建設」に向けて、「奇襲攻撃」、南進を始めたとき、日本列島が「火の粉」を浴びる危険があるからである。戦争に敢然と立ち向かえない大統領は、速やかに潔く退陣すべきなのだ。朝鮮戦争は、「休戦状態」にあり、まだ終わっていないのである。
【参考引用】読売新聞YOMIURIONLINEが12月24日午後7時10分、「韓国・朴大統領、軍事境界線沿い陸軍部隊を視察」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「【ソウル=吉田敏行】韓国の朴槿恵パククネ大統領は24日、南北の軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)に面する、江原道カンウォンドの陸軍部隊を視察した。軍部隊の視察は2月の就任以来初めて。軍服姿の大統領は『北朝鮮が武力挑発を強行すれば、断固として対応する』と述べ、前線部隊を増強する動きをみせる北朝鮮をけん制した。韓国大統領府が明らかにした。大統領は司令官らを激励。『軍の判断と一線司令官の決定を信頼している』と述べた。韓国の情報機関・国家情報院は、北朝鮮が張成沢チャンソンテク氏の処刑による内部不満を抑えるため前線部隊で砲兵を増強しており、来年1〜3月頃、武力挑発する可能性が高いとしている」
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