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2013年12月21日
予想したとおりだ。 安倍自民党の思惑通りに事が進んでいる。
猪瀬が辞任を口にしたとたん、メディアが報じるのはその後任者である東京都知事に誰がなるか、ばかりだ。
猪瀬の5000万円のことなどもはやどうでもいいのだ。
いま安倍自民党はこう考えているに違いない。
まず自民党公認候補は立てない。 どんなに有力な候補者を立てても、それが自民党公認候補者となれば、取りこぼしのおそれがつきまとうからだ。
野党は安倍自民党候補者という一点に絞って攻撃するだろう。 あの秘密保護法案を強行した安倍自民党だ。 原発推進に舵を切った安倍自民党だ。もうすぐ消費税増税がやってくる。弱いものいじめの安倍自民党は許せない。 おまけに辺野古移転まで強行したらなおさらだ。
そういう野党の戦略の裏をかいて安倍自民党とは無関係な候補者を立てる。これがまず第一だ。
そして二つ目はその候補者の発表を最後まで引き延ばすことだ。
その理由は簡単だ。
野党が有力な統一候補者を立てられないからだ。
まず野党第一党の民主党が独自の候補者を立てることができない。
もし民主党が独自の公認候補者を立てたら、その反発は安倍自民党候補者に対する反発以上のものになる。
共産党が共産党候補者を立てるうとなればその時点で野党の統一候補
は不可能になり、隠れ安倍自民党候補者の勝利が決定する。共産党のことだからおそらくそうなるだろう。
たとえし共産党が独自候補を取り止め、統一野党候補の擁立に協力するとしよう。 そもそも野党統一候補と言ったところで、その野党とは維新やみんなの党や結いの党を含めた候補者なのか。
ありえないことだ。
もし、野党統一候補が左翼政党だけの統一候補だとすれば、その時点でその候補者の敗北は確定だ。
つまり候補者選びは安倍自民党に圧倒的に有利であり、準備も進む。
野党候補社を見てから決めても何の問題もないのだ。
その一方で野党側は、安倍自民党がギリギリまで候補者発表を引き伸ばし、これ以上引き伸ばせないタイミングで発表した時、それを見て候補者を探しても、手遅れになる。
そして三番目に安倍自民党には最後の切り札がある。
仮に野党統一候補がめでたく選挙に勝って知事になったとしよう。
その時は、その知事が安倍自民党政権のいう事を聞かないなら、あらゆる手を使ってその知事の進めようとする都政を妨害するだろう。
これを要するに、安倍自民党は、今度の都知事選を、国政とは無縁の、五輪成功か反対かの一点に絞った選挙にして、それにふさわしい候補者を熟慮の末選んだと言って、ギリギリに発表し、当選させてほしいと叫べばいいだけなのだ。
そしてこの時にもまた猪瀬が利用される。
猪瀬が失った東京五輪のダメージを取り戻して、7年後に向けて都民、国民が一体となって結束しようと。
今度の東京都知事選ほど安倍自民党にとって都合のいいものはない。
今度の都知事選ほどつまらないものはない。
すべては、突然出てきた徳洲会事件から始まった安倍自民党の思惑どおりだ。
何の得にもならない猪瀬たたきに熱狂した因果応報である(了)
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