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2013/12/17
今さらながら特定秘密保護法について。
もとよりこの国は秘密だらけなのであって、市民が情報公開を求めてもけんもほろろの対応をするのが日常の光景である。
今回の議論の中で、「一般市民には関係がないから心配ない」という言い分があったが、それは「国のやっていることに疑問を持って、おかしな詮索をしなければ関係ない」という意味であって、要するに「国民はギャーギャー騒がずに黙っていろ」というのが、この国の権力の過去から現在に至るまでの一貫した姿勢だ。
ところで──。
今回の特定秘密保護法の成立過程において、個人的にもっとも違和感があったのは、いわゆる「御用ジャーナリズム」が、突然、反対を表明・唱和したことだった。
あるブロクでは「特定秘密保護法を巡って主要メディアが久しぶりに政府批判に足並みをそろえた」と評価していたが、その他の論調も「さすがにこの法案の中身はひどい」ということで記者クラブメディアも目が覚めたのだろうと好意的に解釈する論調が多かったような気がする。
しかし、本当にそうなのだろうか? と思うのだ。
たとえば田勢康弘。この人物は日頃から「政治の世界を三十年以上(あるいはもっと長かったかもしれないが)も見続けてきた職人」を自称している。このフレーズを見ると私は失笑してしまうのだが、それはさておき──。
まあ長く政界にどっぷり使った「政事記者」であれば、今回の法律は与党が本気になればいとも簡単に成立することは最初からわかっていただろう。
ところが同じく「政事記者」の岸井成格。
この人物は特定秘密法について「こんな杜撰な法律が成立するとは思わなかった」と言った。
そもそも彼らは前回の衆議院選挙、参議院選挙で自公圧勝、ねじれ解消を導いた立役者たちである。そういう連中が、今回だけは「これはいけない」とジャーナリスト心に火がついて特定秘密法案に反対したのだろうか?
私はそんなことはあり得ないと思うのである。
なにしろ彼らは成立は間違いないことをわかっていたのだから。
だとしたら、彼らはなぜ反対したのか? なんのために???
結論。
自分たちは御用記者ではなく、「政府にモノ申すジャーナリストである」ということを宣伝するために。
ここ数年、マスメディアは消費税増税の旗振り役を務めてきた。消費税増税はしないと公約して圧勝した民主党を罵倒して政策転換を求め、それが原因で民主が惨敗するとアベノミクスを絶賛! めでたく消費税の増税は決まった。
そして現在は、マスメディアの筆頭である新聞社が軽減税率を適用するよう求めている。日本新聞協会が出している「新聞への消費税軽減税率適用に関する意見書」とやらによれば、
新聞は、国の内外で日々発生しているニュースや情報を正確かつ迅速に人々に伝達するとともに、多種多様な意見ないし評論の提供を行っていることを直視しなければならない。新聞が日本の社会で果たしているこの役割は、長年にわたり維持され、広く浸透していて、人々の生活への密着度は、衣食住の必需品につぐものといってよいほどの重要さを示している。これについての具体例として、一つだけ、2011年3月11日に発生した東日本大震災の際に果たした新聞の役割のことに言及すれば、十分納得できるであろう。被災地の人々は、電気が切断されるなどの隔絶状態において、新聞を手にして紙に印刷された情報を得たとき、何ものにも代えられない救いを感じたとのことである。
笑わせてくれる。3・11でもっとも見直されたメディアは、私見ではラジオだろう。「電気が切断されるなどの隔絶状態において」もラジオは聴くことができた。だからこそラジオは災害時の最重要インフラとして見直されている。
とそれはさておき、、、
つまり、新聞社は「自分たちはジャーナリズムだから」ということで軽減税率を求めているのである。
そのためには、「自分たちは御用じゃないんだ、ジャーナリズムなんだ」ということを示す必要があった。その最大の好機が特定秘密保護法反対だったのではないか?
ちなみに新聞社の連中というのは、アベシンゾーともよく会食しているらしい。
ということは、案外、永田町界隈の料亭でこんな会話でもしているのかもしれない。
(以下、すべてフィクションです)
「総理、特定秘密保護法は成立確実ですね」
「そんなこと、あんたたちだってわかってるでしょ」
「もちろん。だけど、毎朝読捨としては今回は反対の論陣を張りますよ」
「なんで?」
「ここのところ、毎朝読捨の部数も広告収入も落ちてましてネ。日頃からお願いしている軽減税率はどうしても適用してもらわないといけないンです」
「それは大丈夫だけどね」
「ええ、それもわかってるんですけど、適用にあたっては新聞社はジャーナリズムだからという理由を明確に打ち出さないと、ここのところ御用新聞とかなんとか、毎朝読捨への風当たりも強いンです。そこで、ここは一発、成立することはわかってるけど、特定秘密保護法反対をドンと打ち出して、どうだ、新聞はジャーナリズムをやってるだろ!というところを世間に見せたいわけです」
「あんたたちも大変だね」
「なので、別に本気で反対するわけではなくて、あくまでポーズですから、そこのところをヨロシク♡」
「んじゃ、乾杯!」
なんてね。
「お前、証拠はあるのか?」と聞かれればもちろんないですけどね。
でも、まったく証拠のない遠隔操作ウイルス事件の容疑者がどんなにひどい仕打ちを受けてもなんの報道も批判もしない新聞社さんですから、あなたがたにケチつけられるいわれはありません。
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