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【本紙・FNN世論調査】
アベノミクスの実感薄く支持率にじわり影響 秘密法も追い打ちも首相は意気軒昂
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131217/plc13121700070000-n1.htm
「映画監督が映画をつくれなくなるとか、オスプレイをスマホで撮ってメールすると逮捕されるとか…。あり得ないことが報道されていることが大きく影響している」
菅義偉(すが・よしひで)官房長官は16日の記者会見で、内閣支持率の急落に特定秘密保護法への国民の懸念が影響を与えたとの認識を示し、マスコミの報道ぶりを批判した。
ただ支持率低下の原因はそればかりではない。安倍晋三首相が政権運営の目玉に据えてきたアベノミクスの期待値も低くなっているのだ。
世論調査では、景気回復について「期待できない」が55・6%と初めて過半数に達し、「期待できる」の38・0%と17・6ポイントの差が付いた。4月には65・5%もあった「期待できる」との回答は次第に低下し、11月の前回調査で逆転した「期待できない」との差は今回、さらに拡大した。
背景には、賃上げやボーナスのアップといった目に見える現象が都市部の一部大企業に限られている点がある。特に「景気回復の実感」の地域差は著しい。
全体で「実感している」は17・2%と前回比で1・0ポイント増えたとはいえ、最低の北海道は2・3%にとどまった。南関東(26・2%)や東京(24・3%)と比べると、その差は歴然としている。
こうした事態は首相も理解しているようだ。業績好転で賃上げを行った中小企業経営者6人を官邸に招いた16日の懇談で、「地域の隅々まで景気回復の実感を一日も早く行き渡らせていくことが私たちの使命だ」と語り、アベノミクスの効果波及に決意を示した。
実は、内閣支持率急落の要因となった特定秘密保護法の必要性を支持政党別にみると、大きな違いがある。同法を「必要」と回答した無党派層は前回比12・3ポイント減の39・1%。一方、自民党支持層は70・3%が必要と答え、同1・3ポイントの微減にとどまった。支持率急落は、一部の無党派層が離れたのが主因といえる。
景気回復などへの不満はあっても、世論調査の「いま首相にふさわしいのは誰か」は、安倍首相が64・9%とひとり勝ちだ。首相は特定秘密保護法成立後も各報道機関の世論調査で内閣支持率が50%前後あることについて、周囲にこう自信を示した。
「たいしたことない。数字が落ちたって元に戻せばいい」
(山本雄史、宮田翼)
[MSN産経ニュース 2013.12.17 00:04]
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