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2013-12-14
(その1 その2 を読んでいない方は、そちらから先に読んでいただけると助かります)
どうしよう これからの3年間
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どうしよう これからの3年間 (その2)
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「ゲリラの戦争学」という本を読んだ。自衛隊の制服組の幹部だった松村劭という人が書いたもので、古今東西のゲリラ戦を客観的に解説している。自衛隊だからといってゲリラを貶しているのではなく、かなり淡々と技術的に解説をしている面白い本だ。
圧倒的に劣勢な勢力が、どうやって圧倒的に強い敵と戦うのか。そんな観点で読むと、それなりに参考になるところがある。
数々の代表的なゲリラ戦争を総括して、最後の方にゲリラ戦成功の要件というまとめがある。いくつかを抜粋すると。
a.カリスマ的指導者が必要
b.戦場の一般住民の支持を獲得する
c.すぐれた機動力で「ヒットエンドラン」
d.非戦闘員を攻撃しない
e.軍需物資を提供する支援国
f.逃げ込むことのできる聖域
g.より大きな戦争になることを匂わせて敵を制限する
これに対して、ゲリラ掃討戦のポイントは、遠巻きにして補給を絶ち、苦し紛れに攻撃を仕掛けてくるように誘導するのだそうだ。
むやみに攻め込むと、一緒に責められる住民がゲリラに味方して、かえって逆効果になるという。
ゲリラの側は、ヒットエンドランのゲリラ戦だけでは負けなくても勝つことはできない。しかし、長期戦にすることで敵の側に何らかの綻びが生じる。そこに乗じて最終的な勝利につなげるのである。
もちろん、今の日本において、銃をとってゲリラ戦で闘おうという話ではない。
圧倒的に弱い我々が、どうやって安倍晋三を、自公政権を、米国への隷属を、断ち切って生きていくことができるのか、その参考を探りたい。
a は、裏を返すと、ゲリラは直ぐに分裂しがちだということでもある。そういう工作もかけられる。
分裂せずに、大きな目的で協働できることが、まず条件になる。
b は当然である。ゲリラ戦ですらそうなのであって、選挙を前提にするならば、絶対的な条件である。
c は、特に今の生活の党や保守系の方々には理解してもらいたい点だ。政権党や責任野党の腰の重い感覚では、今の状況では闘いにならない。
d も要注意だ。敵側の立場の人でも、非戦闘員はむやみに攻撃しない。中立的、または消極的な人を、あえて強力な敵にする必要はない。感情だけでそういうことをするケースは非常に多い。
e とf については、かなり困難だ。
他国にそれを求めるのははなから無理だし、筋が違う。かといって、国内でそんな支援や領域をつくることができるか。難しけれども、これは考えなくてはならない。
g は、ゲル石破の「デモはテロ」発言をきけば意味が分かる。国民を舐めきった自民党といえども大規模なデモは怖いのである。1万のデモが10万に、10万のデモが100万になれば、自民党は政権を投げ出すか、自衛隊の治安出動かという究極の選択を迫られる。その可能性が垣間見えたから、ゲル石破は恐怖したのだ。そういう脅威を与えられれば、マスメディアの対応や、不正選挙の可能性も含めて、敵のきたない手を縛ることができる。
では、今敵はどのように攻めてきているか。まさに、ゲリラ討伐の常道である包囲して補給を絶つという戦略そのものだ。そして残念ながら、それは見事に功を奏している。
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前の記事で、自民党が圧勝してしまう条件を3つあげた
@ 国民の大半が自民党がある程度は妥協する「良識」を信じていること
A 反自民もまた、自民党が妥協すると思いながら、実際は何も引き出せないこと
B 国民がほとんど諦めていること
このうち、とくにAについては、意識層の中ではかなり崩れてきているとも書いた。
まずは、ここからしか話は始まらない。
カリスマがいるかいないかにかかわらず、自民党の「良識」にすがるのではなく、闘いとるしかないと腹をくくった勢力が、どれだけまとまることができるか。
これがイロハのイである。
この点について、一貫して発言しているのが、小沢一郎と山本太郎だ。
自民党にかわる受け皿作り というのは小沢さんは口を開けば言っている。
そして、太郎さんはあの5月27日の野党結集、統一比例名簿の呼びかけをした。
太郎さんが愚直にやろうとしていることは、手法は稚拙だが小沢さんの言っていることと、私には同じだと思える。
にもかかわらず、先の参院選では生活の党は、公職選挙法の技術論を言い訳にして、太郎さんの鬼気迫る勝利への執念を受け止めようとしなかった。そしてついに1議席も獲得できなかった。猛省すべきである。
他方で、社民党などのいわゆる革新系や護憲派の、権力を握ることすなわち政権交代への執着のなさは相変わらずだが、やはりこれは安倍晋三のあまりにあまりの政権運営の「おかげ」で、意識が少し変わってきているのではないか。
以前(55年体制)のように、少しばかり意義を唱えてれば破滅的なことにはならない、という安易な考えは、ボチボチ時代遅れだと言うことに気がつきつつある。政権をとらなくては、破滅が待っているというリアリティが、少し意識のある人々の中に広がっている。
この状況をチャンスにするためには、具体的に協働する実践や訓練をする必要がある。
何かといえば相手の「違うところ」を捜して、分裂を繰り返す。そもそも、保守系と革新系は分裂以前に協働がなかなか始まらない。
「違う」相手と冷静に話をすること、「違い」を理解した上で協働すること、たったこれだけのことを大の大人ができない。できなくさせられている。
まず、この点を訓練していくことが、非常に大事なことなのではないかと思う。
■■
つぎに、前回書いた自民党の「良識」ではない妥協の獲得 ということにも関連するが、これまでの市民運動などとはまったく違う層への働きかけが必要だ。
円安、消費税、そして中国との確執。財界には、こうした安倍のやり方で甚大な損害を被っている企業がたくさんある。アベノミクスのかけ声のまえに、あまり表には出てこないが、恨みの声は渦巻いているはずだ。
小沢さんはじめ、保守系の人脈をお持ちの政治家は、ぜひともこうした経営者の声を積極的に拾い集め、組織化し、同時に幾ばくかの資金援助も獲得してもらいたい。
聖域とは言わないまでも、こうした厚みのある組織作りを、これまでのような後援会というバラバラな活動ではなく、もっと機動力のある目的が目に見えるやりかたで進めてもらいたい。
後援会を否定するわけではもちろんないが、ここまで小さな党になった以上、大政党と同じやり方では話にならない。小さいなら小さいなりの戦い方をしなくてはならない。
その時に、中国とのパイプは大きな力になるだろう。
中国に助けてもらうのではもちろんない。しかし、安倍自民が中国とあまりにも険悪になってしまったせいで困っている人たちに、政治家が独自のルートでつなぎを作ってあげることは、どのみち中国との経済抜きに生きることのできない日本に取って、大きな影響をもつはずだ。
社民党の服部良一さんも団体で中国を訪問したりして、関係作りに勤めているが、日本の経済界とのつながりになっているのかどうかはよく分からない。聞いている限りではそういう方向性はあまりないようだ。
小沢さんは、中国とはかなり太いパイプをもっているはずだが、なぜかまったく動きが見えない。こんな時だからこそ、せめて経済面だけでも関係を円滑にするために動くことは、大きな影響力になるはずなのだが。
参院選の票を見ると、おそらく保守系の票は生活の党にはほとんど入っていない。棄権したか自民に先祖返りしたか・・・ とにかく94万という数は、そう思わざるをえない。
それを、政策が社共と変わらなくなったせいだ とか 議員がデモなんか行くからだ とか言う意見もあるが、とんでもな言いがかりだ。
そうではなくて、保守層が困っている問題に、ちゃんととり組んでいない、とり組む姿勢を示さなかったということだ。アベノミクスに泣かされている中小企業経営者の心をつかむ政策と行動を、ぜひとも実行していただきたい。
私も政治関係ばかりではなく、建築や起業家や地元など、いろいろな付き合いがある。そんな場でも、小沢一郎はこんな政策なんだと違和感なく話ができることも、確かに必要なことだと思う。
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それにつけても、やはり野党がバラバラでは、口でいくら何を言っても本気にされない。
そして、もう一つは、国民の前に立つ ということ。民に依拠する という姿勢を示すことだ。
山本太郎さんが当選してから臨時国会が始まるまで、車に寝泊まりして「秘密保護法反対」の全国キャラバンを行った。マスメディアがこの問題を騒ぎはじめたのは国会に上程されてからだが、太郎さんが予め周知してくれたおかげで、ちょっと意識を持っている人の中にはすでに下地ができていた。
これが、ゲル石破をして恐怖せしめる運動につながったし、だからこそマスメディアも無視できなかった。阻止はできなかったけれども、太郎さんの功績は大きい。
小沢さんの立場で云々はおいておいて、もし小沢さんが同じように全国の街頭で説いて回ったら、その効果は太郎さんの比ではない。なによりも、小沢さん自身が 日々を生活している生の国民に語りかけるという姿が大事だと思う。
一般の小沢さんの印象は、政治の世界のフィクサーだ。国民に見えないところで動き、豪腕を発揮するという、良くも悪しくもそう思われている。
しかし、実際はそのような豪腕が通用する状態ではないことは、現状を見れば明らかだ。いま、小沢さんを活かすことができるのは、宮廷革命ではなく、民の支持しかない。国民の支持を取りもどすためには、あれこれの策を練るよりも、まずは真っ直ぐに国民に声をかけてほしい。
それは、ネットもテレビも良いけれども、やはり生の声を生の国民に届けて欲しい。
川上から川下へ で何かというと田舎町でマイクを握る小沢さんだが、現代の川上は都会の雑踏であり、川下はネットやテレビの流れる家の中だと、私は思う。
経済成長の時代は、矛盾は田舎に集中され都会は発展を遂げていたが、今は必ずしもそうではない。
広島の道の駅で見せてくれたあの姿を、都会の真ん中を疲れはてて無表情に歩く人々にも見せて欲しい。
今、小沢一郎への期待は高まっている。絶望とのギリギリの境目で、小沢さんしかいないという声が高くなっている。話題になったJNN(TBS)の世論調査で、首相に相応しい政治家で小沢さんが10%も獲得した。これだけ報道されなくなった少数政党の党首としては驚異的だ。(慌てたTBSはかなり後になって1%に画面を改ざんしたが)
しかしこれは喜んでばかりはいられない。おそらくこれは、本当に絶望の淵からの声なのだ。
この声に応えないと、ドッと絶望の堤防が決壊し、ファシズムへと走り出す危険性と隣り合わせなのだ。
だからこそ、小沢さんには街に出てもらいたい。街からネットへの現代の川上戦術で、国民に声をとどけてほしい。今すぐ有効な手立てがないならば、「今すぐ有効な手立てがない」と言ってもらえばいいし、資金が足りないならば赤坂の事務所を売却するだけでなく、国民に「資金が足りない」と言ってもらえばいい。
何よりも、民に依拠し、民と共に闘う姿勢を 見せてほしい。
12/2の定例会見で小沢さんは、国民がおとなしすぎると嘆いておられた。よく分かるけれども、しかしそれは政治家の言葉ではない。おとなしすぎるならば、おとなしくしてる場合じゃないよと、呼びかけてもらいたい。
(定例会見だって、「こちらからは何もありません」はおかしいでしょ)
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と、小沢さんへの注文ばかりになってしまったが、自分たちが何をするかだ。
やはり、選挙にこだわるべきだ。
これまで選挙=汚職 みたいなイメージ操作に引っかかって(事実もあるが)、国民は選挙を敬遠してきた。反自民の人ほど、政治や選挙を汚いものと思い込んで嫌ってきた。それが自民党の思うつぼだとも知らずに。
だから、60年安保でも70年安保でも再稼働反対でも、何十万人が国会を囲んでも自民党が圧勝してきた。
保革立場を異なる人々がきちんと議論し、協働できること。
中国との関係をうまく使ってアベノミクスに泣く人を助けること。
小沢さんに「民に依拠する」ことを示してもらいたいこと。
そして最後は、一切合切を選挙につなげること。
私たちは日本人は、普通選挙ができてこの方、選挙で自分たちの生活をなんとかしようと、本気で取り組んだことはない。まずは、やってみてみることだ。
もちろん、選挙制度そのものが不正だという説もある。もし本当にそうなったら、革命以外に生きる道は残らない。
その可能性も否定はできないが、まずは選挙くらいちゃんと取り組める国民でなくては、革命なんてできはしないだろう。
高額な供託金、矛盾だらけの公選法、文句はいくらでもあるけれども、力を得るための源泉は、今ここにしかない。わずかに1万人が、選挙に向けて少しずつ、でも確実に活動をはじめれば1選挙区30人にもなる。小選挙区で30人も動き出したら、スゴイことができる。
まずは、市民レベルで議論と連携と協働を進めよう。
私自身は、日々の生活に追われて本当に微々たることしかできないけれど、色々な動きの中の一つとして試みて見ようと思う。
昨年来、政治と生活を考えるの森田さん、討論バーシチズンの西岡さんたちと共にとり組んできた「政治を市民の手に!プロジェクト」。これはもともと総選挙のための期間限定プロジェクトだった。
このプロジェクトを発展的に解消し、再編することにした。
名称は手短に 「政治市民」とし、同様に多くの方の協力を得ながらも、責任は私個人とする。
その活動は、
・あえて賛否の分かれるテーマで協働する仲間が冷静に議論をする場を設ける
例えば、天皇制、自衛隊、靖国、PKOなどなど
論破、論難、折伏ではなく、自分の考えを伝えること。相手の考えを承知すること。
・選挙制度や、選挙の実態を知る
選挙を自分たちのこととするために、まずは知ることから。
主に関西で活動している、小沢支持グループのみならず、社民党系や緑の党などのグループとも積極的に交流し、次のステップにつながる小さな小さな芽になればと思う。
とはいえ、年内は仕事に追われ、具体的な活動は年が明けてからになる。
具体的なことはこのブログでも広報するので、ぜひ注目いただきたい。
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