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2013-12-14 07:44:18
「ダンダリン」というテレビドラマを観ました。ブラック企業の労働者いじめを追及する、労働基準監督官の奮闘を描く日テレ系の異色”正義”のドラマです。大げさにいえば、日本の資本主義のありように「ノー」を突きつける内容を含んでいます。
「あなたは無期限に派遣社員です」という契約を押しつけられる社会になりそうです。厚労省は先日12月11日に、無期限派遣を容認する制度に改めようとする案を、労働政策審議会部会に提示しました。
「最長3年」を原則とする派遣期間を、「無期限派遣」ができるようにしようとするものです。年内に審議会での検討を終え、来年の通常国会で派遣法改正案を提出、再来年の2015年からの実施をめざすようです。派遣労働が主流になれば、働く者の貧困化はさらに加速されてしまいます。
安倍政権は働く人の権利も奪い、経営者側が圧倒的に有利な権力を振るえる社会に変えようとしています。安倍政権、そして自民党の大スポンサーは大企業であり、経営者側に立つ政党だから、当然といえば当然の動きです。それにしても、かくもあからさまに働く者の権利を奪い去るとは――。
安倍政権の経済政策を貫く基盤は、市場原理主義そのものです。国際的な流れでは、グローバリズムと名付けられる態勢です。できるだけ規制を緩和し、”自由競争”に任せる。だから、戦後働く者が、労働者が営々として勝ち取り、築き上げてきた労働法制の数々がいま、あっさりと破壊し、経営者有利の労働環境に一変させようとしつつあります。
先日、アメリカのタイム誌が、フランシスコ・ローマ法王を「今年の人」に選び、表紙になりました。理由は、「就任からわずか9カ月で世界の貧富の差やグローバル化などの議論に参加し、中心的な存在となった」です。
同法王は「『汝(なんじ)殺すなかれ』という戒律が人間生活の価値を守るための明確な制限を設定しているのとまさに同じように、われわれは今日、排除と不平等の経済に『汝向かうなかれ』と言わなければならない」と述べました。
そして「このようなグローバル経済は、(人を)殺すことになる」とし、現在の経済システムは「その根本において不公正」であると糾弾しました。同法王は、この種のシステムは新しい「専制」を生む可能性があり、それは「自らの法と規則を一方的に容赦なく押しつける」と警告しています。
ダンダリンは、主人公の女性監督官、段田凛が正義を貫く、痛快ドラマですが、残念ながら11日の11話が最終回でした。いま日本で進んでいるのは、労働法制に結晶化された貴重な労働者の権利が、つぎつぎにはぎ取られ、無力化されている実態です。
安倍政権下のグローバル資本主義、市場原理主義を根幹とする経済運営で、働く者の貧困化が進むことは確実です。働く者は、人として扱われない社会に陥れられようとしています。改めて、古いスローガンを持ち出すしかありません。「労働者よ、団結せよ。万国の労働者、団結せよ」
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