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2013年12月13日
日本政治を歪めている最大の原因のひとつとして、日本のマスメディアのあり方がある。
メディア・コントロールとメディア・リテラシー。
この二つがキーワードであると考える。
メディア・コントロールとは、政治権力がマスメディアを支配し、情報操作を展開することである。
メディアの側が権力に迎合せず、社会の木鐸として政治権力に対して、批判的精神をもって報道を展開すればメディア・コントロールは実現しない。
しかし、残念なことに、日本の主要マスメディアは、一部の例外を除いて権力迎合的である。
マスメディア自体が既得権益勢力の一部を成している。
主権者である国民が入手する情報の多くが、マスメディアから提供される。
その主要パイプであるマスメディアが流す情報が汚染されているから、主権者国民が汚染されてしまう。
日本でもっとも重要な除染作業は、マスメディアの情報汚染を取り除くことである。
もうひとつの問題がメディア・リテラシーである。
メディア・リテラシーは、メディアが提供する情報について、その真贋、本当とウソを正確に読み抜く力のことである。
メディアが汚染情報を流布しても、情報を受け取る主権者の側が覚醒して、ウソの情報を見抜き、これを排除できればメディア・コントロールは実現しない。
歴史作家の塩野七生氏が『ルネサンスとは何であったのか』において、
「ルネサンスとは一言で言うと、すべてを疑うこと」
と指摘している。
すべてを疑い、自分の目で見て、自分の頭で考えること。
これがルネサンスをもたらした、あるいは、その行動変革がルネサンスそのものであるとの考えを示している。
日本の主権者国民は、マスメディアが流布する情報を「鵜呑み」にしてしまう傾向が強いと言われる。
青山貞一氏が「日本のマスメディア鵜呑み度は世界一」であると指摘しているが、私たちの実感と合う主張である。
http://eritokyo.jp/independent/aoyama-unomi001..html
しかも、日本の場合、マスメディアが流布する情報が基本的に均一である。
16社体制と呼ばれる、ごく少数の企業が日本のマスメディア情報空間を占拠してしまっている。
そのなかの10社はクロスオーナーシップでさらに同じ系列の5つのグループに集約され、2社ある広告代理店が民間マスメディアに多大な影響を及ぼしている。
このメディア・コントロールとメディア・リテラシーのあり方を是正することが、日本政治刷新、日本の民主主義確立に不可欠である。
東京新聞=中日新聞や北海道新聞が辛うじて政治権力に対する批判精神を維持しているが、圧倒的多数のマスメディアは政治権力の御用機関に堕してしまっている。
日本のマスメディア情報機関のなかで、とりわけ重大な問題がNHK問題である。
主権者国民は、NHKに対して間違ったイメージを植え付けられてきた。
NHKの報道を信用できる、信頼できると思い込んできた。
しかし、NHKは構造的に政治権力の支配下に組み込まれている。
政治権力の運用次第では、NHKの公共性は確保され得るが、このことは、逆に、政治権力の運用次第で、NHKの公共性がほぼ完全に失われることを意味している。
この点で、安倍晋三政権は歴代政権のなかで、最悪のNHK運営を指向しているように見える。
政治権力によるNHK支配を露骨に意図していることが明白に読み取れるのだ。
この問題と密接に関わるのが、NHKの放送受信料徴収の問題である。
12月3日付毎日新聞が1面トップで、
「NHK:受信料の全世帯義務化 ネットと同時放送で見解」
と報じた。
実際には、テレビのない世帯を含む全世帯からの受信料強制徴収ではなく、受信機器を設置する世帯からの強制徴収を企図しているのだと見られるが、そうだとしても大問題である。
NHK放送をまったく見ない世帯から受信料を強制徴収することは、憲法が保障する財産権の侵害であり、憲法違反であると考える。
問題は、安倍政権がNHK支配を強めるのと同時に、放送受信料強制徴収容認の方向に動いていると見られることだ。
NHKの卑劣な偏向報道については、これまで多くの事例を指摘し続けてきた。
NHKは報道機関ではなく御用機関そのものである。
NHKの解体的改革を断行することは、日本の民主主義を樹立するために必要不可欠な課題であるが、安倍政権の下で事態は真逆の方向に向かいつつある。
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