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10日の都議会総務委員会の質疑のさなか、虚空を見つめる猪瀬知事。周囲は“猪瀬後”をにらんで動き出している
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131212/dms1312120800018-n1.htm
2013.12.12
★鈴木哲夫の核心リポート
東京都の猪瀬直樹知事(67)の辞任が確定的となった。都議会最大会派で、昨年12月の知事選でも支持した自民党が「猪瀬切り」を決断したのだ。石破茂幹事長も了承したという。利害関係のある医療法人「徳洲会」グループから5000万円もの資金提供を受けながら、猪瀬氏が都知事ポストにしがみつこうとすることを、絶対に許さない都議会自民党の決意と背景とは。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が核心に迫った。
都議会が開会した直後の12月3日。自民党東京都連幹事長で「都議会のドン」こと内田茂都議が、石破氏に連絡を入れた。猪瀬氏の疑惑についての都議会の情勢などを報告したうえで、こう告げた。
「公明党ともきちんと話を詰めました。都議会自民党としては猪瀬知事を(辞任に)追い込むことにしましたから」
これに対し、石破氏は「分かりました。よろしくお願いします」と答えたという。
《都議会の議員定数127人のうち、自民党は59人、公明党は23人で6割以上を占める》
実は、石破氏は猪瀬氏と懇意にしていた。石破氏が、猪瀬氏の著書に感銘を受けて手紙を出したのがきっかけという。だが、東京地検特捜部も重大関心を寄せる猪瀬氏の疑惑を、石破氏は見過ごせなかったようだ。
石破氏に近い中堅議員は「石破氏は危機管理にたけている。『組織のためには私情を挟むな』という徹底した考えだから、もう2人の親密さは終わりだ」という。
そもそも、自民党都連と猪瀬氏は「犬猿の仲」だった。ある都議は「両者の対立は、猪瀬氏が副知事に就任した2007年にさかのぼる」といい、こう続けた。
「猪瀬氏は就任直後、『俺は石原慎太郎知事に任命された』とその威を借りて、参院清水谷議員宿舎(東京都千代田区)の建て替え計画に『都心の貴重な緑を守れ』などと介入してきた。そこは内田氏の選挙区で、苦労しながら計画を進めていた。猪瀬氏はそんな地域事情を完全に無視して、マスコミを連れ回して見直しパフォーマンスをやった。内田氏のメンツは丸つぶれ。その後も、猪瀬氏は都議会自民党をことごとく無視したから、溝は決定的になった」
ただ、石原氏の突然の国政転出に伴う昨年12月の都知事選は、自民党都連として独自候補を探す時間がなかったうえ、「石原後継」ということもあって、猪瀬氏を選挙戦で「支持」した。
ところが、当選した猪瀬氏は「俺は400万票取った」と、まるで自分1人の力で勝ったように触れ回り、自民党都連を激怒させた。そんな時、5000万円疑惑が発覚し、いよいよ首を獲りにいく決断をしたのだ。
都議団幹部は「うち(自民党)は、知事選で支持者らに『猪瀬と書いてください』と頼んだ。それを考えると急に『知事を辞めろ』と強く出るのは筋が通らないかもしれないが、もはや、そんなことは関係ないところまできた」という。
都議会自民党の「猪瀬切り」の本気を示すのが、9日と10日行われた総務委員会での追及だ。通常、都政の疑惑については、議会に百条委員会を設置して対応するが、百条委だと一定期間で結論を出して委員会を閉じなければならない。
同幹部は「猪瀬氏が自発的に辞任するまで、永遠に追及することができる場所として、通常の総務委員会を使うことにした。ここで一対一の質問攻めを続けることを、自民党と公明党で申し合わせた」と明かす。
猪瀬氏は総務委員会で、ひたすら頭を下げ、「1年間の給与返上」を言い出すなど、とにかく知事ポストにしがみ付こうと必死だ。
だが、自民党都連幹部は「いくら謝ろうが、こっちはエンドレスでやる。許認可など利害関係がある相手から金を借りた時点で、公人としてはもう終わり。どんな言い訳も効かない。猪瀬氏がのらりくらりと答弁するなら、閉会中でも何度でも呼ぶ。徳洲会関係者や、仲介した一水会の木村三浩氏も参考人として呼ぶ。徹底的にやる」という。
猪瀬氏が居座ろうとしても、辞任は時間の問題だ。都庁関係者が語る。
「このままでは来年度予算を組めない。『こんな知事のもとで作った予算案は審議できない』と議会は止まるだろう」(都庁幹部)
「2020年東京五輪に向けて、世界を相手に準備をするのに、疑惑の知事では先頭に立てない。来年2月に組織委員会の人事があるが、都連と下村博文文科相、官邸などが『猪瀬氏が外れてもいい体制や人選を考えよう』ということになっている」(都庁五輪担当職員)
説明責任も果たせず、都民の信頼を失った猪瀬氏が知事のままだと、都の予算や東京五輪にも多大な悪影響を与える−。都連幹部は「自発的辞任は、予算や五輪人事がやってくる来年2月」と狙いを定めている。
■鈴木哲夫(すずき・てつお) 1958年、福岡県生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部、日本BS放送報道局長などを経て、現在、フリージャーナリスト。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「最後の小沢一郎」(オークラ出版)、「政治報道のカラクリ」(イースト&プレス)など多数。
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