http://www.asyura2.com/13/senkyo157/msg/732.html
Tweet |
自らの政治生命が残り短いことを悟ったのか、安倍晋三首相は世界的な非難の声を無視、日本のファシズム化を急ピッチで進めている。官僚の情報独裁を確立し、その支配システムに邪魔な存在を排除することを目的とした「特定秘密保護法案」を成立させたのに続き、「重大な犯罪の謀議」に加わった人間を処罰する「共謀罪」を導入するのだという。
2020年に予定されている「東京オリンピック」に向けた「テロ対策」だというが、それは因果関係が逆。ファシズム体制を強化するためにオリンピックを招致したと考えるべきだ。東電福島第一原発の危機的な状況が続き、そうした事実を政府や東電が隠蔽、危険な作業に従事させられる作業員の募集や管理などに広域暴力団が使われていることが世界的に知られる中、不自然な選出だった。
1936年のベルリン・オリンピックはプロパガンダに利用されたことで有名だが、2012年のロンドン・オリンピックは治安/監視強化の大会だった。街中のCCTVネットワークは強化され、無人機も監視に使われ、治安部隊の配備も徹底、ロンドンは刑務所になったとも言われた。
日本は設備面の強化だけでなく、法律を変え、社会システムを根本的にファシズム化しようとしている可能性が高い。アメリカの支配層なら武装集団を雇い、「テロ」を演出するところだ。
日本の歴史を振り返っても、支配層は人びとにショックを与えて社会を作り替えたり、軍事侵略の口実を作ったりしてきた。そのショックは思想弾圧と結びついている。
例えば、日本が韓国を併合した1910年には「天皇暗殺」を計画したという作り話で幸徳秋水など数百名の社会主義者や無政府主義者を拘束、そのうち24名に死刑が言い渡されている。いわゆる「大逆事件」だ。
中国に対する本格的な侵略の幕開けになった山東出兵は1927年から28年にかけて実行され、28年には張作霖を関東軍参謀の河本大作たちが爆殺している。その1928年には日本共産党と関係が深い諸団体の事務所や幹部宅などが家宅捜査され、約1600名が検挙されたという。大半の人は勾引状など正式手続きを経ずに逮捕され、捜索令状が出されていたのは一部にすぎない。
1931年には関東軍参謀の板垣征四郎らが柳条湖の近くで満鉄の線路を爆破、張学良(張作霖の息子)軍が行ったとして満州事変を引き起こし、32年に傀儡国家の満州国を成立させ、37年には盧溝橋での兵士行方不明事件を利用して中国軍を攻撃、本格的な戦争を始めた。
ミッドウェー海戦で日本艦隊が大敗した後、1942年9月に世界経済調査会で働いていた川田寿と妻の定子が、また雑誌「改造」に掲載された論文「世界史の動向と日本」を書いた細川嘉六が検挙された。これを幕開けに、満鉄や出版関係の仕事をしていた人びとが次々と逮捕される。「横浜事件」だ。
細川の著作『植民史』の刊行記念で催された会食の際に撮影された写真が捜査の過程で見つかり、特高警察はこの会食を「共産党再建準備の謀議」だとしたのである。つまり「共謀罪」。言論関係者を中心に60名以上が逮捕され、30名以上が有罪判決を受けたという。そのうち4名が獄死、釈放直後に獄中の心神衰弱が原因で死亡した人もいる。
このでっち上げ事件の絵図を書いた人物だと疑われているのは、思想検察出身の平沼騏一郎、あるいは東条英機の懐刀と言われた唐沢俊樹。騏一郎の兄、叔郎のひ孫が平沼赳夫だ。唐沢は1932年から36年にかけて内務省の警保局長を務め、摘発時は内務次官。そのときの警保局長が町村金五、つまり町村信孝の父親だ。
戦後、唐沢は衆議院議員になり、岸信介内閣では法務大臣を務めている。町村金五も衆議院議員、北海道知事、参議院議員を務め、田中角栄内閣で自治大臣になった。戦前から戦中にかけて思想弾圧を指揮した勢力は戦後も要職に就き、その人脈は今も生きている。
東京五輪の「テロ対策」で「共謀罪」を導入するのではなく、「治安維持」体制強化のための五輪 櫻井ジャーナル
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201312110000/
----------
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK157掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。