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【山本知弘】法律で定められた労働時間の規制を適用除外とする働き方の提言が10日、政府の産業競争力会議の分科会に示された。まずは、年収1千万円超の労働者に限り、来春以降、一部の地域や企業で試験導入を目指す構想だ。来秋をめどに結果を検証し、全国展開を進めたい考えだ。
第1次安倍内閣で導入が検討され、「残業代ゼロの働き方」と批判された「ホワイトカラー・エグゼンプション」と同じような仕組みだ。同会議の雇用・人材分科会の長谷川閑史(やすちか)主査(武田薬品工業社長)が「日本型新裁量労働制」として提案。月内に産業競争力会議として考えをまとめ、政府に導入を促す。
提言は、労働者の中には、成果が時間で測れず、規制になじまない個人がいる、と指摘。労働時間と賃金を切り離す。企業側にとっては、労働者が深夜や休日に働いても労働基準法が義務づける割増賃金を払わなくてもいい。対象は、自分で働く時間を決められる専門職を想定。働き過ぎを防ぐため、一定の休日取得なども義務づける。
現行の労基法では、1日の労働時間を原則8時間に制限。それを超えたり、夜間や休日に働かせたりすると、企業は割増賃金を支払う義務がある。
提言では、国家戦略特区法や産業競争力強化法の枠組みを使って「先進的優良企業」で残業代ゼロの働き方を試験的に導入するという。生産性が高まり、創造的な仕事がしやすくなるかどうかを来秋までに検証する考えだ。残業代ゼロの働き方は、規制改革会議も5日に導入を提言している。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201312100404.html?iref=comkiji_redirect
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