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2013-12-08 07:29:46
「悪の陳腐さ」をテーマにした映画「ハンナ・アーレント」を観ました。元ナチスの高官、アイヒマン裁判をリポートした映画です。ハンナ・アーレントは、ドイツの女性哲学者で、ユダヤ人です。
アイヒマンは1960年に隠れ家としたアルゼンチンで逮捕され、ユダヤ人の大量虐殺を指揮したとして1962年に絞首刑に処せられました。そのアイヒマンを、ハンナは「彼は思考停止して、ヒトラーの命令を単に遂行しただけの”普通の”人間に過ぎなかった」と、リポートしました。予想された通り、ユダヤ社会から猛反発を受け、彼女自身、多くの友人を失いました。
しかし、彼女は、ごく普通の大人たち、陳腐で凡庸な市民たちが、とめどない暴力と殺人をもたらすという「悪の陳腐さ」」という問題を提起し続けました。彼女にとって「悪の無思考性」は、それこそが「世の中に広く、深くはびこるから、全世界を廃墟にし得る」という、世界に向けての重大な問題提起でした。
いま、日本を振り返ると、「悪の無思考性に安住するアイヒマンもどきの、なんと多いことか。国会にも、東京電力にも、ミシュランの三つ星レストランにも、広く、深くはびこっています。
日本では、しばしばヒラメやコバンザメとけなされてきました。ヒラメ裁判官は、最高裁の方をちらちらとうかがいながら、判決を書く。「法の正義」は世論向けに少し考慮するだけ。
東電の社員は、「原発はやめた方がいい」と思ったとしても、原発担当の部署に配属されたら上司の言う通り、自分の思考は停止して原発推進の仕事をする。
日本のアベという首相も、アメリカのコバンザメ。アメリカ政府が望む通り、集団的自衛権を行使できるようにする。オバマ大統領につき従うコバンザメとして、TPP(環太平洋経済連携協定)をしゃにむに推進し、日本を売り渡す。アメリカに追従するための条件である秘密共有と称して、「特定秘密保護法」を力づくで成立させる。
自民党所属議員は、自分の考えは封じて、党幹部の命じる通り「右向け右」。
普通の企業の中でも、自分の考えは押し殺して無批判に「社命」にまい進。いつの間にか、身も心も「思考停止型人間」に変貌しています。
ニッポンは、思考停止型人間の社会にしつつ、政権にとって具合の悪いことは「自己責任」として切り捨てられる無情な社会になってきました。安倍政権は、ニッポンをアメリカ型の「市場原理型社会」に変えつつあります。アメリカ型の「市場原理型社会」は、奪い合う世界であり、決して「支え合う社会」ではありませんよね。
私たちは、自分で考え、、さらにその考えを鍛え抜き、それに基づいて行動する。そうして、「支え合う社会」をめざす。そのための闘いは、まだ続いています。幸か不幸か、次の選挙まで3年の時間があります。気力を振るい起こし、自分を取り戻して、立ち上がりましょう。
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