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2013年12月07日
マンデラが死んだ。
きょうの各紙は特定秘密保護法案の強行採決と並んでマンデラの死を悼む特集記事で溢れている。
しかし世界の主要国の中で日本ほどマンデラとの関係が薄い国はない。
いまでこそマンデラは世界中から聖人視されているが、マンデラの真骨頂は27年の獄中生活の中においても怯むことなく南ア白人政権の人種差別政策と闘った反骨魂にある。
当時南ア担当の課長であった私は、マンデラ率いるANC(アフリカ民族会議)を支援しようとしただけで、テロを支援する共産主義者だなどと呼ばれもした。
マンデラは元祖テロリストでありANCは元祖テロ集団だったのだ。
そしてそのマンデラやANCに最も冷たかったのがレーガンの米国とサッチャーの英国だった。
対米従属の日本は当然ながらマンデラやANCに冷たかった。
ところが世論におされて米国が一転して南ア制裁を強化し、1990年にマンデラが解放される。
そして1994年、南アではじめての自由選挙で圧勝し大統領に選ばれる。
以来国際社会はマンデラとの関係を深めていく。
そんな中で日本だけがマンデラの南アとの関係が希薄なままだ。
マンデラを悼む世界の声を紹介するきょうの紙面を見てもそれがわかる。
世界の指導者がマンデラを語っているのに日本の指導者の中で誰一人マンデラを語るものはいない。
マンデラ訃報の第一報に接しオバマ米大統領をはじめ主要国の元首は追悼声明を発表し、習近平中国国家主席は追悼弔電を送っている。
ひるがえってわが安倍首相は、記者団に聞かれてはじめて、偉大な指導者だった、こころからご冥福をお祈りしたいと答えるだけだ。
無理もない。安倍首相は人権と民主主義を否定する特定秘密保護法案の強行採決で頭が一杯なのだ。
そして人権と民主主義の尊重こそ、マンデラが終生訴え続けたことである。
やがて行なわれるマンデラの国葬式典には世界中から大統領や首相があつまり過去最大の弔問外交が繰り広げられるだろう。
きょう12月7日の産経はマンデラの国葬には安倍首相か岸田外相が参列する方向で検討していると書いている。
悪い冗談だ。
マンデラと対極的な安倍首相や、外務官僚の操り人形のような岸田外相ではマンデラ弔問にはならない。
弔問外交はおぼつかない。
日本はマンデラともっとも疎遠な国である(了)
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