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ナゾだらけ/(C)日刊ゲンダイ
コンゴ放火 外務官僚「横領2200万円」に裏ガネ疑惑
http://gendai.net/articles/view/newsx/146398
2013年12月3日 日刊ゲンダイ
アフリカ中部の在コンゴ日本大使館を放火した疑いで、当時、大使館の3等書記官だった外務省職員、山田真也容疑者(30)が警視庁に現住建造物放火容疑で逮捕された。
逮捕容疑は現地時間の6月20日午後7時半ごろ、首都キンシャサの4階建てビルで、大使館の入る4階部分にガソリンをまいて火をつけた疑い。火災直前に退勤する山田の姿が現場ビル1階の防犯カメラに写っていたことが逮捕のキメ手になった。
■もう一つの焦点
新潟県出身の山田は04年4月に外務省に入省したノンキャリ職員。バンクーバー総領事などを経て昨年9月にコンゴに赴任した。大使館では会計を担当し、口座や金庫の鍵も管理していた。捜査当局は、山田が大使館に保管してあった公金2200万円を横領した証拠を隠す目的で建物を放火したとみている。しかし、本当にそうなのか。この事件の“本質”は別にありそうなのだ。
「疑惑について山田は全面否認している上、逮捕前の報道陣の直撃にも<知らぬ>とミョーに強気でした。3等書記官の給与は在勤手当や住居手当などを含めると月額100万円前後あります。カネには困らないはずだし、ましてコンゴでは使う場所もない。現地でカジノに通っていたとの話もあるが、2200万円も使っていたら現地でたちまち大騒ぎですよ。それよりも、そもそも何のために大使館に2200万円もの大金が保管されていたのか。必要だったとは思えない。さらに、なぜ上司は横領に気付かなかったのか。ナゾだらけです」(外務省担当記者)
■国会でも質問主意書
実はこのコンゴ大使館放火事件は早くから永田町で疑惑視されていた。新党大地の鈴木貴子衆院議員は10月中旬、「在コンゴ民主共和国日本国大使館における放火騒動に関する質問主意書」を提出。「出火騒動が起きた際、大使館に内規を超える2000万円もの現金が置かれていたという事実はあるか」とただしていた。
この時、政府答弁は「お答えは困難」とトボケていたが、実際は金額もピタリだったワケだ。
「山田が強気だったことや、外務省が情報公開に消極的だったために、消えたカネはコンゴ大使館の“裏金”だったのではないか、と疑われているのです。山田にすれば<裏金なら少々、手を付けてもバレないだろうし、大騒ぎできないだろう>と思っていたのではないか、というわけです」(警視庁事情通)
外務省に裏金疑惑をただすと、「現在問題となっているのは、公金が亡失していること」(報道課)と回答した。外務省は前任地のバンクーバー総領事館も含めて山田が関わった資金の動きを調査する方針という。
なぜ公金に手を出し始めたのか。真相が明らかになるのを祈るばかりだ。
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