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「世界一ビジネスがしやすい環境づくり」とは安全・生活防衛を取っ払う環境づくり(神州の泉) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo157/msg/270.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 12 月 02 日 09:09:47: AtMSjtXKW4rJY
 

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2013/12/post-0ac7.html
2013年12月 1日

特区構想とは、小泉政権時代の構造改革特区、菅政権の総合特区、そして第二次安倍政権の国家戦略特区に限らず、その主要指針が“規制緩和”になっている。

1990年代の橋本龍太郎内閣から始まった規制改革は、実態に合わなくなった国の規制が民間事業者の経済活動や地方公共団体の事業を妨げているから、時代の実情に対応した規制に変えて行こうという主旨だった。

このこと自体はごく当然のことであり、産業形態にしても社会様態にしても、時々刻々と変化していて、社会はその時に応じた最適な法制度や規制を求めている。
この観点から、古い時期に造られた法制度は社会の変化に合わせて、適宜(てきぎ)その内容を現今社会のニーズに整合させて作り替えて行く必要がある。

規制改革に関する以上の見方は正しく、一見、誰にも反論する理由はない。
ところが、“規制は時代変化に応じて変えていくものだ”という、この圧倒的に正しい考え方の中に、実は非常に恐ろしい陥穽(かんせい=落とし穴のこと)があることを読者の皆さんもよくよく考えてほしい。

古い規制を変える必要は誰でもが認めるところではあろうが、規制そのものを廃止したり、今までの規制からある部分だけを削除して、全体としてその規制条項の効果を弱めること、つまり“規制効果の緩和(=低減)”は、いわゆる「規制の改革」とは全く別のことだということを強く認識する必要がある。

なぜなら、規制改革は古い規制内容を時代に合わせて、その時代の社会的健全性が最適状態に保たれるように“内容を改める”ことであり、撤廃や部分削除ではないと思うからである。
見たところ、橋本時代から始まっている規制改革は社会構造の健全性保持の理由ではなく、ある特定の既得権益者、それも国内だけに止まらず、主に海外からの投資主体の便益性を最適化するためだけに行われてきているように感じるのである。

端的に言ってしまうなら、橋本政権時代から始まったオリックスの宮内義彦氏が主導してきたような“規制改革”は、国民のための改革ではなく外国資本や大企業だけのために行った規制改悪だったということである。
規制に手を付けるとき、向いている方向が国民ではなく、新自由主義を旗印にした海外資本のためであったということになる。

規制はもともと国民や社会秩序のために、強い必要があって生まれているものだ。
言い換えれば社会のさまざまなセーフティネットの根幹をなす法的な制御装置が規制に他ならない。

したがって、古い規制に族議員利権や官僚利権ががっしりと結びつき、堅牢な利権構造ができあがっているとしても、規制そのものの削除や、その有効性の極端な縮小は社会に甚大な危険をもたらすことになる。

神州の泉が強調したいことはその部分なのである。

経済産業省のHPには「規制緩和」について以下のように説明している。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

規制緩和という言葉を聞いたことがありますか?規制緩和は経済構造改革を進める一つの有効な手段で、市場における様々な制限を取り除いたり、条件を緩(ゆる)めることにより、企業が自由な活動を行い易くしたり、新たな市場をつくることです。

例えば市場参入に関する規制を取り払うと新しく市場に参入できる企業が増え、企業間の競争が生まれるので、企業は創意工夫し、より品質の良いサービスや品物を作るようになります。また、新しい技術や発明が生まれる可能性も高くなります。さらに新しい雇用(こよう)も大幅に増えることが期待され、国民の利益になります。

規制緩和とは?

様々な制限を取り除いたり、緩めることにより、企業が自由な活動を行いやすくすること。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

経産省のこの説明が非常に偏向した悪質なプロパガンダであるということがお分かりだろうか。
ここでは、「規制」そのものが、いかにも社会悪であるかのような刷り込みが行われている。
そもそも規制が何のためにあるのかという、最も大事な視点が最初から欠落しているのだ。

ネットを検索するとある事実が浮かび上がる。

それは検索用語として「規制緩和」だけは多くヒットする反面、「規制」というワードを入れてもほとんど出てこないことが分かるだろう。
つまり、インターネット上には「規制」そのものが何のために存在しているかという理由を書いた物がほとんど見当たらないのである。

なぜこのような検索バイアスがかかっているのかを考えてみる。
「規制」をググってみると二つしか出てこない。
その一つであるウィキペディアには、「規制(きせい、英: Regulation)とは、特定の目的の実現のために、許認可・介入・手続き・禁止などのルールを設け、物事を制限すること。」と書いてあり、その目的を次の7項目として掲げている。

(以下引用)

規制の目的

○外部不経済の回避                環境規制・安全規制など

○情報の非対称性による不利益の回避        品質表示・安全表示など

○規模の経済性が存在することによる不利益の回避  発電所など大規模である方が効率がよい産業など

○幼稚産業の育成や衰退産業の円滑な構造転換    参入規制など

○食料需給調整                  食料の価格安定など

○公益性の実現・ユニバーサルサービスの達成・安全性の達成   郵便・通信・交通などにおける、参入規制・価格規制・撤退規制、有害物質の閾値規制・安全規制など
(引用終了)

ここに列挙されている規制の目的は、全てが国民の生活や安全、社会秩序にかかわるものばかりである。
7つの各目的については詳述しないが、これらを国際金融資本の侵略目線で眺めてみると、全てが判で押したように、彼らにとっては“邪魔な物”ばかりである。
多国籍企業が日本市場に進出する際に邪魔な物が日本固有の“規制”なのである。

日米構造協議を起点として、橋本政権時代から始まった規制改革は、「規制緩和」という名の下に、日本人を守ってきた大事な規制を無効化し、彼ら多国籍企業や大企業に都合の良い内実にすり替えられてきたのである。

安倍政権が狂奔している国家戦略特区やTPPが、国民生活を破壊しながら外国企業を潤す政策の総仕上げであることが見えてくる。
今年の6月に「日本再興戦略 -JAPAN is BACK-」が閣議決定されたが、この中で「国家戦略特区」の創設が成長戦略の柱として位置づけられた。
そのスローガンが「世界で一番ビジネスしやすい環境をつくる」であり、規制改革や税制措置を伴った“外資呼び込み”方針である。

ここには大企業や外国資本の投資活動の奨励のみが語られ、肝心の国民生活の回復や向上という目標は全く出ていない。
その理由は上述したように、日本人の生活を守り安全を守っている数々の規制を、「投資障壁」と位置付けたグローバル資本が、安倍政権に対して規制内容の組み替えを命令しているからである。

この文脈から、安倍傀儡政権が謳っている“規制緩和”が、日本参入を目指すグローバル資本の投資活動を円滑にするために行われていることが分かる。
国際金融マフィアは、規制内容を自分たちに都合の良いものにするか、あるいは完全に無効化する組み替えを指令していることになる。
世界で一番ビジネスがしやすい環境造りとは、日本人を守っている社会構造や市場構造を破壊するという意味に他ならない。
この事実を暴かれないために「特秘密保護法案」が生まれている。

 

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コメント
 
01. 2013年12月02日 09:25:28 : LG0FUtT49g
そうだね、世界一働き難い国ということだ。

02. 2013年12月02日 16:14:12 : 4E3Kds82gw

  規制を取っ払うのなら官僚も役人も政治家も要らなくなる、全員クビにしろ。


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