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2013-12-02 07:10:04
アメリカのバイデン副大統領が本日12月2日に来日しますが、果たして東シナ海に平和を取り戻す「平和の使者」になってくれるのでしょうか。バイデン副大統領は明日、安倍首相と会談した後、中国を訪れ、習近平・国家主席と会談する予定とされています。
中国が東シナ海に尖閣列島を含む防衛識別圏を設定し、あたかも自国領土上空であるかのように、「通過する航空機は、フライトプラン(飛行計画)を提出するよう」求めてきました。日本の民間航空会社は、いったんはフライトプランを提出する方向へ動きましたが、安倍政権からの”圧力”で提出を取りやめました。
中国の防空識別圏設定に対して、アメリカが直ちに反応、戦略爆撃機を通告なしで識別圏に飛ばし、「識別圏設定を認めない」との強い姿勢を見せたことを、安倍政権は「アメリカが強力な後ろ盾になってくれる」と受け取ったようです。
ところが、あにはからんや、アメリカの民間航空機はフライトプランを提出する。日本政府には、仰天の事態でしょう。安倍首相は、日米の足並みに乱れはないことを強調しました。
困ったのは、日本の航空会社です。フライトプランを提出しなければ、中国側は当然、戦闘機のスクランブル(緊急発進)をかけてくる。万一、乗客に何かあったら――。
といって、フライトプランを提出すれば、日本政府の面目は丸つぶれ。中国側は、防空識別圏が「有効に機能し始めた。尖閣の上空は中国の識別圏である」という姿勢を、より強く主張するはずです。
「四方の海みなはらから(同胞)と思ふ世になど波風のたちさわぐらむ」という明治天皇の御製(歌)を詠んで、昭和天皇が日米開戦論議の御前会議で、「平和の努力を求めた」とされるエピソードはつとに知られていますよね。
アメリカは、日中間の緊張が高まってきている東シナ海情勢を憂慮し、安倍首相の外交姿勢に警戒を強めてきているという見方があります。オバマ大統領の本音は、「アベのハネカエリミクスには困ったもんだ」というところでしょうか。
安倍首相は、「日本の領土、領海、領空は断固として守っていく決意の下に、毅然かつ冷静に対応していく」と繰り返し、「一切の措置の撤回を」と強く求めています。
中国側はもちろん、撤回など及びもしない。不測の事態が起きる危険度は、100度の沸騰点から見て80度くらいまでねっしてきているようです。 東シナ海を「平和の海」とするために日米協力して中国側と話し合いで解決するよう、心から望みます。
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