01. 2013年11月30日 20:02:16
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【猪瀬直樹知事会見詳報】今週も集中砲火浴び、都政の話は一切なし! 辞任や出直し選「頭をよぎったことはない」 2013.11.30 12:00 東京都の猪瀬直樹知事は29日の定例会見で、昨年12月の都知事選前に医療法人徳洲会グループから5千万円の提供を受けた問題で、問題が発覚した今月22日以降に徳田毅衆院議員と借用証のやりとりについて確認したことを明らかにした。借用証については「本物だと思っている」と発言し、記者からは真意を問う声が上がった。また、辞任や出直し選挙について聞かれ、「頭をよぎったことはない」と明言した。会見では都政についての発表はなく、5000万円提供問題に関する質疑応答のみ。「所用があるので」と記者の質問を遮って、予定通り30分間で会見を打ち切った。会見の詳報は次の通り。 【質疑応答】 「今日は都民を代表する都議会の皆様に説明が遅れたので、議会でおわびをしました。冒頭に大変恐縮ですが、3時には出なければならない所用が以前から入っておりまして、今日は30分ぐらいにしていただきたいと。3時には出なければならないのでその点よろしくお願いいたします」 −−所信表明の中で、資金提供を受けた理由について、『先の生活に対する不安』としていたが、もっと具体的に説明を 「立候補するしないということがありましたので、これから先に自分が副知事を辞め、作家活動がなかなかできないことになるかもしれないという不安がありまして、スタッフも数人雇っておりますので、そういう意味で銀行から急に借りるわけにもいかないということも含めて、そういう不安で個人的にお借りしたつもりでおります。そして借りたお金は一切手を付けませんでした −−自ら5000万円を提示して受け取りにいったという解釈は間違いか 「こちらから提示したことはありません」 −−都議に議会後に聞くと、『生活に不安があるなら別の仕事をすれば』という意見もあったが 「そうはおっしゃられても、当時は先が本当に分からない状況で、突然後継指名され、あちこちあいさつに回ったり、これからどうなるんだろうという不安はずっとありまして。僕の小さな事務所ですけど、年間かなりかかりますので、それを回していくという不安は。すぐ仕事はそう簡単には回復できないだろうと思っていましたので。見えない世界だと当時思っていました」 −−都知事選に出るみなさんは不安は確かにあると思うが、5000万円をポンと借りてしまう感覚が一般からすると理解しがたい。都議、都民に納得してもらえるためには 「今となってはそういう風にいわれてもしようがありませんが、当時の心理状態では、いろんな人がいろんな協力してくださる、いろんな方から協力するよといわれると少しおごりがあったかもしれません。いろんな方がきてくれる、こちらから回らなきゃ行けないということも含めて。ですから、今おっしゃったような考え方には当時は少し至っておりませんで、大変申し訳なかっと思っております」 −−借用証について。問題発覚後すぐに公開せず、どうして公開がずれたのか 「借用証は返していただいたという報告は受けていたので、借用証はご本人の前で書いたので間違いないわけで。借用証を返していただいたという報告があったので、返していただいたということは、こちらも(カネを)返したという確認ができているないうことで、特別借用証についてあまりこだわりはなかったのです。返っているということが分かっていればいいわけですから」 −−25分前後所信表明を行ったが、今回の問題についてはわずか数分の説明だった。もっと説明責任を果たすべきとの声もある 「都議会の皆様に対してはこれからできる限り説明させていただこうと思っています。都議会のみなさんは都民に選ばれた方々で、都知事と都議会とは(車の)両輪でありますので、これからも説明していきたいと思っております」 −−野党だけでなく、自民、公明からも反発の声が上がっている。どう対応するか 「都民の付託にこたえるべく真摯(しんし)に受け止めてお答えしたいと思っている」 −−百条委員会を開くべきという声もある 「ですから、できるだけ説明をしていくつもりでいます」 −−都民やネットユーザーの大方の意見を言うと、知事には作家としての功績と副知事時代の理詰めで成果を挙げてきたことに評価が高い。今回の件は、知事の説明が二転三転していたことなど、ご自身のことには説得力がなくなることにガッカリしている人が多い。違法ではないことが証明されても、信頼回復は難しいと思うが 「お借りしたことは事実で、借用証を書いて、それを手を付けずに保管して、返済して、ということについて説明させていただきました。実際に手を付けなかったということで。当時、今いわれると批判の通りかもしれませんが、ご批判受けても仕方ありませんが、当時は何が何だか分からないような状況の時でありまして、従って手を付けずに保管して返済するつもりでした。火曜日の記者会見でも申し上げましたが、2月4日に返済の話をするつもりでおりました。2月3日にたまたまキャンセル、ドタキャンになってしまったものですから、その後IOC(国際オリンピック委員会)の評価委員が来日したり、(都議会)予算委員会、ニューヨークに出張に行く、サンクトペテルブルクにプレゼンテーションに行く、その間に家内が倒れ、それで入院し見舞いにも行く、という流れがあり、その後ローザンヌにも行かなければならない、家内の葬式もある。そんな中で、8月23日にやっと家内の(貸金庫の)鍵が開きましたので、お返しするといったまま放置されているのでお返ししなきゃね、とその準備をしようとしてブエノスアイレスのプレゼンの練習などが必要で、8月末にはブエノスアイレスに行かなければならなかった。返す時期がたまたま徳洲会の捜査と重なったというのは非常に僕としては、そういう時期になってしまったという反省が強くあります。ですから、都知事選前の状況の混乱の中でお借りしたまま、整理しておけばよかったものが整理されていなかったという形に結果としてなりました。大変申し訳なかったと思っています」 −−今回の件で、知事を擁護する有識者が見当たらない。辞任や、一度辞めての出直し選挙などは頭をよぎったことはないか 「そういうことは頭をよぎったことはありません。立候補の前にお金を借りて、そのお金は借用証を書いてお借りして、借用証はご本人の前で書いてますので、ご本人は認識しているはずですが、当然ながら。それで、そのままお返しするのが遅くなったと。当時の先が見えない時の混乱状態のまま選挙が始まり、都知事に就任して、1日も休みのない状態が続きましたので、そういう都知事になる前の僕自身の至らなかったということ、というか、その当時の先のことをあまり考えていない不安があるだけで、都知事になってからはそれだけで頭が一杯でしたから。2月4日にお返しする予定でいたことは間違いないことなんで、そこからずっと都政一本やりというか休日もない状態が続いていましたので、そういうことは早く、ちゃんと機会を探せばいいんですが、なかなかそういう機会を探すことができないで今日に至ったということなので。仕事そのものは一生懸命やってきたつもりですから。僕自身がそういう混乱期の中で考えが至らなかった状態をそのままどっかに置きっぱなしにしていたというのが本当のところでございます。だから申し訳ないと本当におわびしています」 −−この問題が発覚したのは先週金曜日。1週間たち、その間徳田毅さんと連絡を取ったか 「借用証を徳田毅さんの前で書いたということについて確認はしました」 −−それは事実確認? 「本物ですよということを当然ながら疑われているので、そうじゃないですよねということです」 −−すりあわせということか 「そういうことではなくて。それくらいです」 −−いつごろか 「それははっきり覚えていませんが、本物だということは僕自身が本人に当時目の前で書いていますから。本物だという風に思ってます」 −−電話か 「確認したということですね、人を介して」 −−会ったということか 「お会いしてません、全然。(借用証を)返してもらってますよというね、僕のほうにね」 −−毅さんとどういう会話を 「だから、直接は話していませんので」 −−どなたが毅さんと連絡を 「それは…人を介してという」 −−秘書の方か 「それは連絡というか、返済した紙はちゃんときてますよ、という意味ですよね」 −−借用証を探して出てきたということだが、金庫から出してきたのはだれ 「うちのスタッフが金庫から取り出しました。来てるってことは9月の下旬の話で、借用証が届いているよ、ということで、『あっそう』ということで、僕としては話は終わっていました。ただ、自分で見ていなかったというだけです。普通借用証を返したということは、お金が相手に戻ったという証明ですから、それを相手が認識したということでそれで僕は十分でした −−どういう状態で金庫内にあったか見ていない 「うちのスタッフが…。僕自身が目で見ていないので、本物かどうか。目で見るということが皆さんにお答えするときに必要なので、自分の目で見たのが月曜日でした」 −−金庫の中で封筒に入れられていたのか、そのままか 「出してきてもらったのを見たということです」 −−所信表明で説明されたが、議員からは『納得いかない』『白々しい』とヤジが飛んでいた。一般の人に聞いても『信用できない』との声がある。なぜ説明が伝わらないと思うか 「僕としては伝えたつもりですが。つまり火曜の会見でもいったが、ご本人の前でサインをして、そしてそれを借用証をお預けしたと、再三説明をしております。従ってその借用証が戻ってきているという事実がありますので、お金を返したから戻ってきているわけですが、従ってお借りして、借用証を書き、返済して借用証を返してもらうというプロセスは非常に僕にとっては明快なので、説明してきたつもりです。火曜日に具体的に分かりやすく借用証を提示させていただいたということです」 −−徳田議員とのやりとりと保管について。受け取りの時に『貸します』といわれたか 「借りたんですから、貸すということになりますよね」 −−具体的に言われたか 「貸しますので借用証を書いてくださいということで、お借りしました」 −−借用証には返済期日が書かれていない。返さなくても良いとも読める 「いや僕は借用証を書いたから、借用証が相手方にあるということですから、返さなければならないお金だという認識がありました」 −−徳田議員からはいつごろまでに返してほしいと話があったか 「僕のほうでお返ししたいといったのが、2月、1月下旬くらいであります。借りたまま手を付けずに置いておいて、そういうお金は僕にとって必要ないものだという判断ですので、できる限り早くと思って1月下旬に連絡した」 −−5000万円を渡されるときに、返済期限についてやりとりはなかった 「借用証を書いたということは、僕自身が借りたという、こちらの認識の問題がとても強いですから、早く返さなければいけないという気持ちが強かったです」 −−先ほどのやりとりで借用証について『本物だと思っている』という話だったが、書いたなら思うまでもなく確信できる 「本物であるに決まっているでしょ、それは。僕が自分の目で見たんだから」 −−現金を保管するなら口座に入れた方がより安全で確実。なんで現金で預かったままだったのか 「借用証を書いて、僕はそういうお金をあまり目にしたことがないので、ちょっと驚いて預かってそれでどうしようかと、そういう不安がありました。できるだけ早く返さなければという気持ちが中心でした」 −−5000万円という大金は口座に入れておいた方が安全安心。そういう考えは 「特にありませんでした」 −−5000万円を積み上げると高さ50センチ位になる。これが本当に貸金庫に入ったかどうか、実際に貸金庫の大きさがどのくらいなのか示して 「入る大きさです」 −−貸金庫の出し入れの記録を改めて公開してもらうわけにはいかないか 「貸金庫については個人の問題ですので、特にいうつもりはありません」 −−借用証も個人の話だが公開した 「貸金庫には登記簿とかその他もろもろの書類が入っているということです。貸金庫の出し入れというのは、ごく別に。入れっぱなしという形になります、登記簿とか、そういうものです」 −−徳田議員の資産報告書によると、知事に貸したという記載はなかったが、本当に貸し借りだったのか改めて疑われる 「それは先ほどから申し上げておりますが、徳田毅議員が目の前に借用証を出してここにサインをしてくれといったのでサインしたわけですから、それは何らかのあれが残っているのではないでしょうか」 −−今後、議会に百条委員会が設置された場合、知事は積極的に調査に応じる準備はできているか 「議会の方々にはできるだけ説明をしていくつもりでおりますが、だいたい今言った以上のお話、つまりお金を借りてお返ししたということで確かに言われてみれば、金利がついていないとかいうことがありますが、当時はそういうことについて頭になかったものですから、それをお返ししたということで、それ以上のものではありません。先ほどなぜお借りしたかというと、先行きの自分の仕事の不安に、自分の事務所を回していかなきゃいけないということで何人かスタッフがいて、この後どうなるんだろうという生活の不安があったのでお借りしてみたものの、あまり必要でないなと結果的になりましたので、できるだけ早く返済しようと思った。それは火曜日にも言いましたが、返済するつもりで急いでいました。残念ながら返済が遅れたことは大変申し訳ないと思っていますが、事実の経緯はそこに尽きるところがあります」 −−これ以上説明できないとなると、なかなか議会の納得は難しいのでは。知事自身の問題が五輪準備含めて都政のスケジュールに影響を及ぼしかねないことについては 「これから議会のみなさんにいろいろご説明しながら、予算の時期で都政に滞りがないようにできるだけ努力しなければいけません。そういう責任を強く感じています。立候補するという騒ぎの中で、私自身が考えが至らなかったということの件がお借りした話でありますから、考えが至らなかった時点の僕自身に対して責めを追うのは当然ですが、それについて借用証などあり、それについて返済し、従って説明もしてきましたが、そのまま全く使わずに置いてあったということで、ご理解していただきながら、都政の方はきちんと、都知事になってからの仕事ぶりというかそういうものをある程度、議会の方々と両輪でやっていく、そういうところで一生懸命やらせていただきたいなと思っておりまして、いま都政を滞らせることが混乱を招くことではないか、という僕自身の責任感があります。そういう混乱を招く一因をつくったことは確かですが、できるだけ仕事をして、今1日も遅れてはならない事柄が山積ですので、とにかく仕事に邁進(まいしん)させていただきたいと思っています」 −−貸金庫が開いたのは8月23日 「そこから確認して返済に入らなきゃなということで、結局仕事に追われてしまいました」 −−9月に強制捜査が徳洲会に入ることを知っていたか 「まったく認識していませんでした」 −−9月の強制捜査をニュースとしては知っていたか 「まったく認識していませんでした。2月の4日に返済の話をして、行くつもりでいましたが、それが延び延びになっていて、8月23日にやっと金庫が開いたので、やらなきゃいけないじゃないということで、準備に入ろうとしましたが。今おっしゃったようなことでなく、2月から伸びちゃったなという気持ちです」 −−事件について初めて知ったのは 「新聞に詳しく載ったときです」 −−事件とは関係ないとは思うが、借入金が誤解を招きかねないなということはそのとき思わなかったか 「ブエノスアイレス出張の日程がつまっていたので、確認をした。払える状態になっていたので、急がなければということを話していたんですね。ニュースのことは全然知りませんで、ニュースを見て、こんな風になって時期が重なってきちゃったねと思いましたが、返すべきものは返すべきものですので。繰り返し言って恐縮ですが、2月4日に返すという話ができかけていたわけですからそれが延び延びになっていたものですから、それは返さなければ急がなければと思っていました」 −−たまたま強制捜査の後に返すタイミングになった 「残念ながら強制捜査のタイミングになってしまったことは非常に残念です」 −−その後11月に徳田さんの親族が逮捕されてしまった。強制捜査、逮捕、そういうグループからお金を借りているのは疑われかねないお金のやりとりではないか、ということは11月の段階ではどう受け止めたか 「9月に返して借用証も戻っているという時点で僕の中では終わってました。個人的に借りた物を返して、借用証が戻ったという時点で。ハッキリ言いまして、借用証が戻ったということで僕は忘れてたというと失礼ですが、そういう感じでおりました」 −−都知事、社会の不正について筆をふるっていたノンフィクション作家でもある。世の中で話題になっている団体から自身でお金をやりとりしているということが、なぜご自身からニュースで報じられるまで説明なかったか 「先ほど言ったように、借用証を書いてお借りしたものを返済したと、遅れましたが返済したといういうことで、返済して借用証が戻ってきているという話も聞いていますので、僕の中では終わっている話だと思っていました。(次の質問を遮って)あのすいません、最初に申し上げましたが、ちょっと3時に出なければならない所用があると申し上げましたが、これで終わりにさせていただきます」 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131130/lcl13113012010000-n1.htm |