http://www.asyura2.com/13/senkyo157/msg/198.html
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http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2013/11/post-3cb1.html
2013年11月30日
11月29日付の「しんぶん赤旗」を参照すると、10月26日、日本共産党の山下芳生議員は参院内閣委員会で「国家戦略特区」について甘利明経済財政担当相に質問した際、竹中平蔵氏が諮問会議のメンバーとして起用されることについて、自ら進めた規制緩和で利益を得る業界に身を置く同氏を起用すべきでないと主張した。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-11-29/2013112908_02_1.html
神州の泉が何度か言っているように、国家戦略特区構想の実現を最初に提唱したのは、国家戦略特区も担当する新藤義孝総務大臣ではなく竹中平蔵氏である。
規制緩和政策で利益が得られる業界のひとつに人材派遣会社がある。
その業界大手・パソナの会長でもある竹中氏が規制緩和政策を推し進める国家戦略特区諮問会議の中心に居座ることは、どう考えてもアンフェアーすぎる。
“正社員を解雇しやすくするようにルールを改正すべきだ”と、以前から言い続けている竹中氏が諮問会議で、“解雇ルールを明確にしろ!”と強く提唱することは明らかである。
甘利経済財政担当相は、この件に関し、規制緩和による非正規雇用の増大について「失業率は下がった。どんな形でも雇用をつくることが大事だった」と、信じられないような答えを返している。
甘利大臣の「どんな形でも雇用をつくることが大事だった」は、本音を言い換えれば次のようになる。
彼は「仕事にさえありつければいいだろう。低賃金だろうと、過酷な労働条件だろうと、企業側の都合でいつ首を切られようと、会社側からどのような屈辱を受けようと、無職状態よりははるかにいいことだろう。」と言っているのである。
簡単に言うなら、甘利大臣はどんなブラック企業で働こうとも、仕事にありつけることを幸せに思った方がいいのだと言っている。
以前からとんでもないことをいう人だとは思っていたが、今回も期待を裏切らずに分かりやすいことを言ってくれた。
同じく、以下も11月29日付の「しんぶん赤旗」別記事を参照させていただく。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-11-29/2013112908_03_1.html
11月20日、日本共産党の佐々木憲昭議員は衆院内閣委員会で新藤義孝総務相に対し、国家戦略特区で労働法制の規制緩和(=解雇の規制緩和)が検討されていることについて憲法違反だと批判した。
佐々木議員は、「労働者を解雇しやすくする規制緩和が雇用を生み出すという理屈は成り立たない」、「労働者の代表を入れず規制緩和の議論をすること自体に民主主義の手続き上の問題がある」と批判した。
前から言っているが、法律による正規の労働ルールが稼働しているのに、企業に有利で、労働者に不利益な治外法権的な新ルールが適用される国家戦略特区は、社会構造の破壊であり、労働者の奴隷化を促進する。
以上に参照した「しんぶん赤旗」の二つの記事は、国家戦略特区の本質的な考え方が典型的なフリードマン主義(新自由主義)で貫かれていることをよく示している。
今年はブラック企業が何度もやり玉に挙げられているが、これは労働者を酷使・選別し、非情冷酷に使い捨てにする企業である。
以前からブラック企業は、暴力団のフロント企業(企業舎弟)などのイメージであることはあったのだが、これがほぼ小泉政権発足の少し前から格段に目立ってきたことは興味深い事実である。
ブラック性の明確な特徴としては「酷使」「使い捨て」「選別(ふるい落とし)」があるが、これらは多国籍企業が進出した現地住民への扱い方そのものである。
言い換えるならば、多国籍企業とは暴力団企業の負のイメージと等価・等質であることを意味する。
グローバル企業のこういう属性は、アングロサクソンにはありかもしれないが、日本人の精神風土には合っていない。
断言してしまえば、国家戦略特区が国民を騙しながら行う“規制緩和”で目指しているのは特区のブラック企業化なのである。
ここに進出する企業群、特に多国籍企業(外資)が最も敵対視するのは、国民生活や中小零細企業を守っている数々の規制なのである。
この大事な規制群をブラック企業のために“緩和する”ということは、とりもなおさず、そこで働く労働者が「酷使」「使い捨て」「選別」というブラック企業待遇を受け、生活が破壊されることを意味している。
安倍政権が推し進める“規制緩和”は、多国籍企業の投資活動を最適化するためだけに行われている。
この文脈から安倍首相が“岩盤規制をドリルで破壊する”と言っていることが、どれほど恐ろしいことかよく分るだろう。
もういい加減に、安倍政権が多国籍企業の走狗となって、日本人を食い物にする政策に明け暮れていることに気づいてもらいたい。
特定秘密保護法案というのは、最大の目的がこの事実を覆い隠すために出てきたのである。
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