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首相危ういジョーク 「読売新聞会長室は特定秘密」
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2013年11月30日 東京新聞 こちら特報部 :俺的メモあれこれ
単なる軽口ではすまされない。安倍晋三首相が、東京・大手町の読売新聞東京本社ビルの竣工(しゅんこう)パーティーで、同新聞グループ本社の渡辺恒雄会長・主筆の部屋の場所は「読売新聞の特定秘密」と言ったのだ。特定秘密保護法案に引っかけた「ジョーク」らしいが、軽口や失言で失脚した歴代首相と同様、転落の第一歩になりかねない。(榊原崇仁)
◆軽口は転落の第一歩「調子乗りすぎ」
そのパーティーは28日、地上33階、地下3階の新社屋で開かれた。9階の編集局フロアに設けた会場は、「ナベツネ」こと渡辺会長はもちろん、中曽根康弘元首相や森喜朗元首相、御手洗冨士夫・キヤノン会長兼社長ら政財界の要人役900人で埋まった。
多数の報道機関も詰め掛ける中であいさつした安倍首相は、ナベツネ氏の部屋の場所を同社関係者に尋ねた際に「それは秘密です」と返答されたエピソードに触れ、「(会長室の場所は)読売新聞の特定秘密だ。恐らく30階以上であるのは間違いない」と軽口をたたいた。
秘密法案反対運動の先頭に立つ田島泰彦・上智大教授(メディア法)は「特定秘密の内容が何か厳しく問われている今、なぜこうした発言を軽々しくするのか。その神経を疑う」と憤る。
秘密法案をめぐっては、政府の恣意(しい)的な秘密指定が懸念されている。「首相が簡単に『これも特定秘密』と言うところを見ると、思いつきで秘密の範囲を拡大することもあり得ると思えてしまう」(田島氏)
読売新聞グループ本社広報部によると、ナベツネ氏の部屋の場所を「秘密」にしているのはセキュリティーの観点からという。それはその通りだろうが、首相が秘密法案に絡めると、話は違ってくる。田島氏は「単に警備上の安全確保という観点で政府も情報を伏せることになると、首相官邸や国会の場所も特定秘密となりかねず、地図から消えてしまうかもしれない」と皮肉まじりに心配してみせた。
政治家の軽口や失言は、時に命取りになる。首相も例外でない。
森元首相は2000年5月、戦前回帰を思わせる「日本は天皇中心の神の国」発言が失脚につながった。現在の安倍内閣で副総理を務める麻生太郎氏も首相在職時、漢字の読み間違いなどで信を失った。
第1次安倍内閣では、首相の発言こそ大きな問題にならなかったものの、柳沢伯夫厚生労働相が「女性は産む機械」と口を滑らせれば、久間章生防衛相が「(原爆で)戦争が終わったんだという頭の整理で今はしょうがないなと思っている」と失言。07年7月の参院選で自民党が歴史的惨敗を喫し、ほどなく安倍首相は体調不良を理由に職を辞した。
それだけに軽口・失言の怖さが身に染みているはずだ。にもかかわらず、なぜ軽口をたたくのか。
政治評論家の森田実氏は「今は内閣の支持率が高く、国会で法案を出せば、秘密法案も含めて何でも通る状況。気持ちが舞い上がっているため、あまり考えもなくしゃべっている。森氏や麻生氏の失言は教養のなさがにじみ出ていたが、安倍首相は調子に乗っている様子がありありと伝わる」と分析する。
そんな首相に贈るのはシェークスピアの「高慢には必ず墜落がある」という言葉だ。「軽口を改めることがなければ、その後進む道がどうなるかは明らかだ」
2013年11月30日 東京新聞朝刊 こちら特報部:ニュースの追跡より
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