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想定内ではあったが、「特定秘密保護法」が衆議院の特別委員会で、強行採決された。その日の夜には衆議院本会議で、この稀代の悪法が可決された後、参議院に送致された。安倍総理は40時間に及ぶ質疑応答で,十分に論議を尽くしたので問題ないと胸をはった。
しかし、稀代の悪法を強行採決した安倍総理は稀代の嘘つきといわざるを得ない。この法案は運用に関しても疑問だらけで、法体系としても不備だらけ。結局のところ国民は安倍政権を信じ、政治家や行政の長の判断に一任してくれという丸投げ法案だ。国民の知る権利や報道・取材の自由を大幅に規制し、憲法の精神すらも軽視した独裁国家への道を開く危険な法律である。にもかかわらず、客観的な第三者機関がチェックするシステムの設置も無視されたままである。
何よりも法案の採決を急ぐ安倍政権の狙いは米国とともに集団的自衛権を行使するための準備を一日も早く確立しようというものだ。先に採決された日本版「NSC」(国家安全保障戦略)とセットでの法案化である。
日本版「NSC」は官邸主導で安全保障に関する諸問題を最終決議しようというものだ。中心となるのは安倍総理―菅義偉官房長官―小野寺五典防衛相―岸田文雄外相の四人組だ。頼りなくて危なっかしい面々ばかりだ。この法案で一番得したのは、権益が拡大される警察・検察を含めた官僚組織である。官僚と一部政治家が日本を牛耳ったら、戦後最悪の国家統治システムになると断言しておきたい。
安倍政権の強権力は沖縄にも向けられた。自民党沖縄選出の3人の議員に辺野古新基地建設容認を認めさせたのだ。首謀者は安倍総理と菅義偉官房長官だが、現場で恫喝をかけたのは石破茂幹事長だ。沖縄県民の意志を無視して、普天間基地の辺野古新基地建設を推進する安倍内閣は、仲井真弘多知事の公有水面埋め立ての最終決断が迫る中、まずは外堀から埋め始めたのだ。
すでに沖縄選出の国会議員の中で、西銘恒三郎、島尻安伊子議員は早々と県外移設から辺野古移設に転向ズミ。この二人をテコに昨年12月の衆議院選挙で当選した自民党新人の国場幸之助、宮崎政久、比嘉奈津美の三人の議員に対して辺野古新基地建設を容認するように圧力をかけ、そうでなければ普天間基地は固定化すると脅した。石破幹事長は容認しなければ除名処分することをほのめかした。この3人が石破幹事長の屈するのは時間の問題だった。
自民党沖縄選出国会議員5人が県民意志も選挙時の公約である県外移設から辺野古新基地容認に踏み切ったことで、翁長政俊率いる自民党沖縄県連も同調し、沖縄の自民党は辺野古容認一色となった。沖縄が自民党本部の恫喝に屈した歴史的瞬間だった。沖縄の地元紙である琉球新報も沖縄タイムスも社説で「民意を裏切る行為だ 議員辞職し信を問え」「恥ずべき裏切行為だ」と激しく批判を展開していた。
しかし、自民党本部としては、後は仲井真知事が辺野古新基地容認するようにあの手この手の懐柔策で「転向」を迫るはずだ。外堀を完全に埋められた仲井真知事としては、辺野古移設容認も止むなしという決断に踏み切る可能性が高くなったといえる。
特定秘密保護法、辺野古新基地建設ともに、安倍政権は強権力と恫喝で乗り切ろうとしている。これは民主主義とは相いれない独裁的手法である。沖縄県民は再び三度、怒りと絶望の世界に追いやられようとしている。
幻視行日記(20131128)
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