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事件発覚直後に有料メルマガ「闇株新聞 プレミアム」で取り上げているのですが、その後の経過も含めて書くことにします。有料メルマガの記事と少しだけ重複しますが、ご了承ください。
東京地検特捜部は11月12日、公職選挙法違反で徳田毅・衆議院議員(自民党、その後離党)の親族ら6名を逮捕しました。昨年12月の衆議院選挙で、選挙運動の報酬として総額1億4700万円を563名の徳洲会職員らに支払っていたことが直接の容疑です。
東京地検特捜部は、7月に就任した山上秀明・特捜部長の指揮で9月17日に強制捜査に着手しており、創業者で難病療養中の徳田虎雄・理事長が10月8日に辞任していました。
この時点で公職選挙法違反は単なるきっかけで、徳洲会から政界(それも名だたる大物)に流れた巨額の資金が解明されると一瞬「期待」されたのですが、本日 (11月26日)現在やり玉に挙がったのは「前任の大物都知事に比べてはるかに軽量級」の猪瀬直樹・東京都知事だけです。
猪瀬都知事の「命運」は後回しにしますが、これらの報道では事件の片側しかみていないことになります。
昨年9月に徳洲会の能宗克行・事務総長が解任されました。難病療養中の徳田虎雄・理事長(当時)に代わって、徳洲会の「金庫番」「政界工作」を一手に仕切っていたのですが、その過程で35億円ともいわれる巨額の業務上横領の疑いが出てきて解任されたものです。
こちらの方は徳田氏側の刑事告訴を受けた警視庁捜査2課が捜査を開始し、10月30日には能宗氏の自宅や関係箇所を家宅捜索していました。
ところが能宗氏は、それ以前に東京地検特捜部に駆け込み、あらゆる重要証拠を「ごっそり」と持ち込んでいました。まさに「機先を制した」ことになります。
ここで重要なことは、東京地検特捜部にとっての能宗氏は情報提供者であり、警視庁捜査2課にとっての能宗氏は巨額横領事件の被疑者です。このようなことを 「矛盾」というのですが、結論は東京地検特捜部の捜査には各報道社が「大々的に協力する」ため、能宗氏の巨額横領事件が「霞んでしまう」ことになります。
ということは徳洲会の「政界担当」でもあった能宗氏が、直接かかわった(巨額資金を提供した)大物政治家は「お咎めなし」となる可能性が強くなります。
かわいそうな猪瀬都知事は前任の大物都知事と違い、能宗事務総長が解任された後の資金授受だったため、誰も守ってくれなかったのでしょう。
ただ猪瀬都知事は「あまりにも軽量級」なので、起訴も辞任も免れるような気がします。その代わりにオリンピック利権もカジノ利権も、全て召し上げられて「お飾り」となり、1期だけで「お役ご免」となりそうです。
それでは東京地検特捜部の「本当の目的」は何でしょう?
やはり医療事業の改革派である徳洲会を完全に(天下りも含めて)影響下に入れようとする厚生労働省と、TPPにおける医療制度「改悪」に強硬に反対する徳洲会を潰そうとする米国政府の「意向」が入っていると考えざるを得ません。
特捜部は、その誕生過程から米国政府(当時はGHQ)の恩恵を大きく受けており、ロッキード事件などでも大変な協力を受けたりと非常に親密です。
また厚生労働省(厚生省)は戦前の官僚組織で圧倒的な力を持っていた旧内務省の本流であり、数年前に特捜部は証拠改竄事件で「不始末」をしでかしており、頭が上がりません。
つまり特捜部とすれば、選挙違反でも何でも徳洲会を叩いてしまうことが「正義」であり、警視庁捜査2課の捜査する35億円の巨額横領事件など「邪魔になるだけ」なのです。
最後に、特捜部が摘発した最大の選挙違反事件とは、1960年の岸本義広・衆議院議員(自民党)に対するものです。この時は特捜部だけではなく検察庁全組織をあげて徹底的に捜査し、岸本氏本人を含む144名を起訴しました。
実はその岸本氏の前職は検察庁幹部であり、検事総長レースで「特捜部生みの親」である馬場義続に敗れて検察庁を去ったのですが、自民党の中には岸本が議員 になりさえすれば法務大臣に抜擢し、造船疑獄などを仕掛けて政界にとっても危険な馬場検事総長を牽制しようとしていました。
そこで馬場は、全検察庁をあげて岸本を追い落としたのです。馬場にとっては岸本が本当に選挙違反をしていたかどうかなど、どうでもよかったのです。
特捜部の扱う事件とは、かくも奥深いのです。
また本日(11月26日)の午後8時過ぎ、特定秘密保護法案が衆議院を通過しました。なぜ緊急上程までしてここまで成立を急いだのかなどは、近々徹底的に書くことにします。
徳洲会選挙違反事件の闇 闇株新聞
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-957.html
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