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2013年11月25日
東京都の猪瀬直樹知事が徳田毅衆院議員から5000万円の現金を手渡しで受領した問題は、「政治とカネ」に関わる重大な事案である。
日本のメディアは「政治とカネ」の問題になると、目の色を変えて、事実が存在しなくても、執拗に報道を展開するのだから、猪瀬氏の事案等、恰好の標的である。
それとも、日本のメディアは、既得権益の敵対者の場合には、事実が存在しなくても、虚偽と粉飾で、無実の人間を悪人に仕立て上げる報道を展開するが、既得権益の側に立つ者の犯罪の場合には、事実が確実に存在し、当事者が事実を認めているにもかかわらず、事実を究明して、問題を明らかにしようとはしないのだろうか。
刑事事案が発生した場合の取り扱いにおいて、日本は、まさに暗黒社会、真っ暗闇である。
猪瀬直樹氏は5000万円の受領について、当初は、
「まったく関知しない」
と述べた。
それが、
「資金提供という形で選挙の支援をしてもらうことになった」
に変わり、さらにその後、
「選挙とは関係のない個人的な借入れ」
に変わった。
最後に述べた発言を信じる者は誰もいない。
選挙資金として5000万円を受領したのだと思われる。
少なくとも、客観的な事実関係は、この推測を肯定するものである。
徳洲会サイドでは、猪瀬氏が当初1億円の資金提供を求めたとしている。
徳田虎雄氏が入院している病院に徳田毅氏から連絡があり、猪瀬氏が1億円の資金を要請していることを伝えたと報道されている。
徳田虎雄氏の病室では、徳田毅氏からの連絡がスピーカーで伝達され、上記の内容が伝えられたときに、病室に同室した人々が、この伝達事項を聴取していたことも伝えらえている。
猪瀬氏は都知事選出馬に際して、支援を要請に徳田虎雄氏の病室を訪問したとされている。
猪瀬氏に5000万円が提供されたのはその直後で、資金提供の前に、徳田虎雄氏と徳田毅氏のやりとりがあったのだ。
猪瀬氏は「借入れ」としているが、徳田氏サイドでは、「借用書」の存在を否定し、猪瀬氏から、資金返済の申し入れがあったことも否定している。
猪瀬氏が選挙資金として裏金を受領したとの疑いは濃厚である。
政治資金規正法や公職選挙法に違反している可能性が高い。
この問題が適正に追及されるなら、猪瀬氏の知事辞任は避けられないものになる。
また、関係者の刑事責任も追及されることになるだろう。
問題は、猪瀬氏が既得権益の側に位置していることだ。
日本の政治、司法、警察、検察には、正義と公正が存在しない。
暗黒警察国家なのである。
既得権益に対立する陣営に属する者は、事実を捏造して責任を問う。
しかし、既得権益の側に属するものに対しては、法と正義を歪めて、犯罪を見逃し、罪ある者を無罪放免にする。
この傾向が強く存在するから、今回の事案についても、どのような決着を見るか、予断を許さない。
日本政治を転覆させた、小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏に対する人物破壊工作では、政治権力・警察・検察・国税・裁判所とマス・メディアが結託して、日本の政治状況が完全転覆された。
この巨大政治謀略事案が存在しなければ、日本の現状は、いまとまったく異なるものになっている。
日本政治の浄化は格段に進んでいただろう。
しかし、既得得権益は、検察・裁判所・メディアの総力を注いで、巨大な政治謀略事案を遂行し、日本政治を完全転覆させた。
その延長上に、いまの安倍政権体制がある。
猪瀬氏の裏金受領疑惑事案が表面化しているが、市民が厳しい監視の目を注いでゆかなければ、この重大事案がもみ消しにされる危険があるだろう。
こうした状況のなかで、元大阪高検公安部長だった三井環氏が猪瀬直樹氏ら3名を刑事告発した。
市民が積極的に行動することが求められている。
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