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2013年11月25日
軍事に素人の私でもわかる。
中国が尖閣諸島を含む東シナ海に防空識別圏を設定した事がいかに深刻な意味を持つかと言うことを。
これは尖閣領有権を既得権とするあらたな動きだ。
日本との関係改善を拒否する意思表示だ。
日本が軍事行動に出れば局地戦も辞さないという中国の不退転の意思表明である。
だからこそ米国はすばやく対応した。
ケリー国務長官、ヘーゲル国防長官、国家安全保障会議(NSC)は一斉に声明を発表した。
「中国の一方的な行動は誤解と誤算(による不測の事態)の危険性を増大させる」と非難し、「尖閣諸島が日米安全保障条約第5条の適用対象であることを米国は再確認する」と中国にくぎを刺し、「日本を含む同盟・友好国と緊密に協議する」と強調した。
日本を守ると言っているのではない。
日本を抑えるから中国もこれ以上の挑発をするな、米国が軍事介入するような事態を招くようなことだけはしてくれるな、と中国に警告したのだ。
ひるがえって日本の対応はどうか。
下っ端官僚が電話で抗議しただけだ。
官僚のあやつり人形になっている岸田外相がそれを記者会見でしゃべっただけだ。
安倍首相の姿はどこにもない。
安倍首相はこの機会を好機ととらえ、危機回避のための緊急首脳会談を世界に向けて提案すべきだ。
中国はその提案を拒否できないだろう。拒否すれば中国の負けだ。
米国も反対できない。
日本が先に提案すれば主導権を持てる。
緊急首脳会談を開く事ができれば、結果的に尖閣領有権問題は一時棚投げせざるを得ない。
そこから新たな日中関係が芽生える可能性は出てくる。
なぜ安倍首相はそういう判断を思いつかないのか。
なぜ谷内内閣参与や取り巻き連中はそういう助言が出来ないのか。
このままでは米中主導でアジアの安全保障体制が決められていく。
日本の将来はますます米中に左右されることになる。
冷戦が終ってもなお日米同盟から自立しようしなかった政治家・官僚の怠慢の行き着く先である(了)
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