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2013/11/22 06:43
11月21日に自民党の「原発推進」議連(会長・細田博之幹事長代行)が会合を開くと、小泉元首相の「即時脱原発」発言を現実を無視した無責任発言だと批判の嵐が湧き上がったという。会議の結論として新規原発建設も含む原発の稼働により電力の20%を原発でまかなうべきだとの結論を得たようだ。
しかし原発議連で福一原発放射能漏れ事故に対して「政府が責任を持って当たるとは一体どのようなことを具体的にどのように行うことなのか」といった原発事故対策がもたついている現実を憤る発言は皆無だったようだ。原発を推進するというのなら福一原発事故により崩壊した「原発神話」を国民に再び刷り込む必要がある。
少なくとも、原発の安全性と原発から大量に吐き出される放射能廃棄物の最終処分についても「原発推進議連」の議員たちの郷里に最終処分場を建設する、との誘致合戦が議連の会議で行われてしかるべきだ。小泉元首相は放射性廃棄物の最終処分場のない原発稼働こそが現実を無視した無責任な行為だ、と断罪している。それなら「原発推進議連」は小泉元首相の異議申し立てに応えるには最終処分場の候補地とその適正について議連が動くというのが本筋の回答でなければならない。
ただ「原発は現実として必要だ」というのは感情論に過ぎない。既に現実は原発なしで日本に大停電は一度として起きていないという事実を忘れてはならない。しかも火力発電フル稼働による燃料費購入増から電気料金値上げになったようだが、それで国民が反対して「原発再稼働せよ」という世論が湧き上がったという事実はないし、そうした声も少しも聞こえてこない。少なくとも「放射能汚染が少々あっても原発をドンドン建設して停止中のものも再稼働すべき」との乱暴な意見は国民の中から聞こえてこない。
それよりも原発関係者は国民に大宣伝した「原発は安価な電力供給を行う安全な発電装置」との大嘘を訂正すべきだ。少なくとも「安価な電力を供給する発電装置」というのは嘘だった。それは「総括原価主義」という電力会社が用いていた特殊な原価方式ではじいた電力会社内部でしか通用しない粉飾原価だったということだ。
その粉飾原価を国民に説明していたという二重の嘘を電力会社は国民に説明して世界基準の企業会計原則に基づく原価で算定すれば天文学的な数字が原価として弾き出されることを原発事業に踏み出す以前に議論の資料として提示すべきだった。そうすることが企業人として社会的責任と向き合った企業経営というものではなかっただろうか。
現在に到って福一原発事故対策で5兆円ともいわれる巨額な費用がかかるから政府が対応すべきだと安倍氏は決めているようだが、それも企業のあり方としては間違っている。電力会社が民間企業なら民間企業としての手続きをきちんと踏むべきだ。それが企業人としてのモラルというべきモノのはずだが、東電は政府に縋りおんぶされようとしている。
東電に当事者能力はない。原発建設を選択した段階で、沖縄を除く日本の電力各社は当事者能力を放棄したといえる。彼らは政府が国民から集める巨額な税に群がる白アリの一員に堕してしまった。電力行政というのなら原発はそもそもやるべきではなかったし、それでも中曽根政権当時の状況として宗主国たる米国の要請で原発に踏み込まざるを得なかったとしたら、国営で行うべきだった。放射性廃棄物を10万年もガラス固定化により地層埋設で管理するにしても国が行うしかないではないか。
何もかも杜撰な原発行政と電力各社の対応の挙句が現在の原発列島と化した日本の日々現実の危機だ。それでも「原発建設を含めて、電力の20%を原発でまかなうべきだ」とオダを上げた議連の先生方の能天気振りには呆れてモノも言えない。彼らはまだ原発利権を温存して甘い汁を吸いたいというのだろうか、いやそれとも彼らは背後に潜む官僚たちが操る二人羽織の顔役だというのだろうか。
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