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この政権は狂気で異常だ なぜ右翼化したのか安倍自民党
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2013/11/20 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
大詰めを迎えている特定秘密保護法は19日、与党とみんなの党が法案修正で大筋合意したことで、一気に今国会での成立に向かって動き出した。
民主党は、きのうになって対案を出したが、自民に「遅すぎる」と一蹴され、存在感すら示せない情けなさ。かくて、国民の知る権利を踏みにじり、言論の自由を剥奪する「世紀の悪法」は週明けにも衆院を通過する。ねじれが解消している国会では、参院は無力だから、法案はもう成立したも同然だ。
今後は取材の自由が制限され、政府は勝手に都合の悪い情報を隠し、米軍と二人三脚で右傾化路線を突き進んでいくことになる。暗黒時代の扉が開かれたのだが、ここで疑問なのは自民党はなぜ、かくも急激に右傾化したのか、ということだ。
確かに憲法改正は自民党の党是で、改憲草案には平和憲法を完全否定する文言が並んでいる。しかし、それはそれとして、右から左まで幅広い自民党には少なからずリベラルな議員もいて、彼らが右傾化に歯止めをかけてきた歴史がある。
野中広務・元自民党幹事長は97年、米軍基地のために沖縄の土地を半永久的に収用する米軍用地特措法が9割の賛成で可決した際、特別委員長(当時)として、こう訴えた。
「(この法案が通った結果)沖縄県民を軍靴で踏みにじるような結果にならないように。どうぞ再び大政翼賛会のような形にならないように若い皆さんにお願いしたい」
古賀誠・元自民党幹事長は今年6月、「しんぶん赤旗」のインタビューに応じ、憲法改正の発議要件を定める96条改正について「絶対にやるべきではない」と明言、「憲法の平和主義は『世界遺産』に匹敵する」と語って話題となった。
朝日新聞の特別編集委員、星浩氏はコラム(17日付)で、1985年、スパイ防止法を廃案にした故・宮下創平氏(厚相などを歴任)が生前、「私の原点は平和主義だ」と語っていたことを紹介し、〈宮下氏と同世代の故・梶山静六氏や野中広務氏、加藤紘一氏や河野洋平氏のような面々が自民党で活躍していたら、こんな法案(特定秘密保護法)が提出されることはなかったのではないか〉〈この法案は政権与党としての自民党の劣化を映し出している〉と書いていた。
だったら、朝日は体を張って、秘密保護法を阻止すべく、安倍倒閣キャンペーンを張るべきだが、それはともかく、かつてはこうやって警鐘を鳴らす議員がいたのに、今の自民党にはまったく見当たらない。みんなが安倍の顔色をうかがい、沈黙し、その中で安倍の異様な右傾化路線がうなりをあげているのである。
◇ポスト欲しさに沈黙するリベラル議員
自民党はなぜ、かくも堕落、劣化したのか。いろいろな人に聞いてみた。
「参院のねじれが解消してから、みんなが『物言えば唇寒し』になってしまった。安倍政権に長期化の目が出てきたからです。狡猾な安倍政権は臨時国会前の内閣改造を見送った。3年も政権から遠ざかっていた自民党内には大臣待望組が数十人いる。彼らは次の改造で大臣になりたいから、安倍批判などしないのです。そこにもってきて、安倍首相は内閣法制局長官やNHK経営委員会人事で、『気に入らないヤツは使わないよ』という姿勢を明確にした。ますます、議員は沈黙するようになった。情けないの一語ですよ」(政治ジャーナリスト・泉宏氏)
政治評論家の小林吉弥氏の見立てはこうだ。
「人事を人質にされているだけでなく、野党がだらしないし、支持率も高い。こうなると、自分だけ盾突いても、うまくいかない。だから、様子見になっている。派閥の領袖クラスでも『ものが言えない』と嘆いているのですから、ひどいもんです」
つくづく、自民党はダメになった。これじゃあ、安倍がのさばるわけだ。
◇厚顔無恥な国粋主義議員が増えているのはなぜか
自民党内で、独善的な民族主義者が増えてきたという事情もある。ウルトラタカ派の安倍が台頭し、「強い日本を目指す」とか、口だけ“勇ましい”ことを言うものだから、すっかりそれに感化されている単細胞の連中だ。拳を振り上げれば、中韓がひるむと思っているウルトラバカな議員たちだ。評論家の佐高信氏はこう言った。
「最近の日本には、根拠なき自信というか、“自分たちが優れているんだ”という選民意識みたいなものがはびこっているように感じます。なぜこうなったかといえば、やはり小選挙区の影響が大きい。大阪の橋下市長や安倍首相みたいに、勇ましいことを大声で言うヤツが選挙で勝ってしまうのです。慎重さよりも勇ましさ、思慮深さよりも声のでかさ。その結果、ますます、タカ派=単細胞が増えている」
リベラル派はポスト欲しさに沈黙を余儀なくされ、タカ派はますます過激化して、安倍を鼓舞し、すり寄るわけだ。なるほど、それなら、安倍がイイ気になるのも分かるが、それにしても、この右傾化のスピードはあまりにも異常だ。
安倍の思想信条は分かっているが、かくも拙速にやる必要性はどこにあるのか。秘密保護法の審議なんて、ムチャクチャだ。全マスコミを敵にまわし、国民が大反対している危険法案を、たった30時間の審議で無理やり採決しようとしているわけだ。
こんな乱暴な国会運営をすれば、もちろん、支持率は下がる。能天気な国民もさすがに安倍の危険性に気づく。それでも急ぐ理由がわからない。
◇経済失政を隠すためのタカ派思想
いくら与党に数があるといっても、国民の声に耳を傾けなければ、そんな政権は長続きしない。この辺の機微というか、一応は国民の声を聴いてきたのが自民党の「したたかさ」だったのに、いまや完全無視だから、トチ狂っている。だから、こんな見方も出てくるのだ。
「“ウワサの経済学”と揶揄されるアベノミクスのバケの皮がはがれそうになったから、次々と目くらましを繰り出しているのでしょう。当初は憲法改正の手続きを定めた憲法96条改正を言い出し、その反応がよくないとみたら、今度は解釈改憲で集団的自衛権の行使容認を打ち上げ、続いて秘密保護法です。弱い犬がよく吠えるごとく、タカ派の政策を打ち続けているように見えますね」(佐高信氏)
前出の小林吉弥氏はこう言った。
「やっぱり、不安の裏返しなんでしょう。いまはわが世の春の安倍政権ですが、来年の4月以降はガラリと状況が変わると思います。日銀の審議委員が消費増税の影響は『私たちが考えている以上に景気を下押しするリスクはある』と警告を発したように、いざ増税が実行されて、消費が冷え込めば、そのインパクトは計り知れないものになる。さらに5、6月には原発再稼働の決断を迫られます。国民の大半は小泉元首相が唱えるように脱原発ですから、安倍政権にはものすごい逆風が吹く。そういうことを考えると、安倍政権は今後、政権基盤を強固にするネタがない。だからこそ、右傾化路線を急ぎ、それを保守派に訴えるしかないのだと思います」
経済無策、内政無策、外交無策の安倍政権が、それをゴマカすために「面舵いっぱい」で走っている。だとしたら、とんでもない話だ。こういう政権は平気で、失政から目をそらせるために「戦争」をあおる。歴史に何度も出てくる過ちを繰り返す。改めて、「最悪の展開」と言うしかない。
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