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沖縄返還をめぐる日米の密約を暴いた「西山事件」で知られる元毎日新聞記者の西山太吉氏が11月15日、日本外国特派員協会で記者会見を行い、政府が今国会での成立を目指す特定秘密保護法案について、「日本政府が最も隠したいのは、日米関係における軍事、政治、経済の運用や約束事だ」と語った。
西山氏は1972年、沖縄返還に関する日米間の密約を外務省職員に持ち出させたとして国家公務員法違反で逮捕され、1978年に最高裁で有罪が確定した。特定秘密保護法を担当する森雅子特命担当大臣は10月22日の定例会見で、「西山事件の判例に匹敵するような行為と考える」と述べていた。
西山氏は、日本側が在日米軍の経費を負担するいわゆる「思いやり予算」や、周辺事態法にもとづく自衛隊による米軍後方支援などを例にあげ、「日米関係には日本国憲法に侵食する部分が多くある」と指摘。そのような実態を隠すためにこそ、政府は特定秘密保護法の制定を急いでいるのだと指摘した。
他にも西山氏は、イラク戦争に対する各国の検証について、「アメリカは検証し、大義名分はなかった、でっちあげだったと認めた。イギリスも議会で徹底的に検証した。しかし日本ではそれができない。なぜか。政府が情報を隠し、海外からしか情報を取れないからだ」と語り、秘密保護法が成立すれば、「秘密国家が完成する」と警鐘を鳴らした。
(取材:IWJ松井信篤 記事構成:IWJ平山茂樹)
http://www.ustream.tv/recorded/40781847
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