http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131119-00000003-sasahi-pol
週刊朝日　2013年11月22日号

　民主党政権時代の政策を「ばらまき」と批判していた自民党。政権が変わっても、いまだに残る。「伝説のディーラー」こと藤巻健史氏が批判する。

＊　　＊　　＊

　あんなに「ばらまき」だと非難したのだから、昔に戻して、ゼロにしてもいいではないか？　なぜ減額にとどまるのだ？　政権を奪回した途端、お茶を濁した程度の削減で、非難した「ばらまき」を追認するとはあまりに情けない。

　高校無償化について言えば初年度、経済的理由による高校中退者が前年度よりも604人減った。約4千億円をかけて604人をサポートしたのだ。コストとリターンの度合いからして、許される出費なのだろうか？

　いま日本は歳出の半分を国債で賄っている。つまり、この手当の半分は将来子供たち自身が負担することでもある。教育費が減って親が豊かな思いをする対価として、子供たちが将来半額を「額に汗して返す」ということが許されるのだろうか？　義務教育の児童に対する手当てが半額以下の反面、高校生は2割強の削減でいいのかも気になる。所轄官庁が違うせいか？

　さらに問題は、旧戸別補償の見直しで浮いた財源を〈輸入に頼りがちな飼料用米の補助や中山間地の農地整備など〉に振り向けると考えているということだ（10月30日付の日本経済新聞）。高校無償化への所得制限導入で浮くという890億円も、文部科学省は省内の他部署に回したいようだ。一度増やした「ばらまき」の規模をだれも減らそうとしない。

　日本の財政は極めて厳しい。国の予算も家計とおなじで、収入の範囲で支出を決めるべきだ。そうしなければ財政が持つわけがなく、いずれは国民が地獄を味わう。支給増加の要求は大衆受けするだろうが、「削減！　削減！」と叫ぶ恨まれ役もいまの日本には必要だろう。

コメント
01. 2013年11月19日 10:11:35 : LG0FUtT49g というか、ばらまきは、元々長年の自民党がやって来たことで、これだけ国債を積み上げたのもほとんどが自民党だろ。このフジマキってのは、トレードばかりやってて政治のイロハも知らねえのか？
02. 新共産主義クラブ 2013年11月19日 10:17:20 : w0NMVeciJ/Y.. : i2q62WS81c 藤巻健史氏は「国の予算も家計とおなじで、収入の範囲で支出を決めるべきだ。」と言う。 　 新自由主義マスメディアの「朝日新聞」グループは、「伝説のディーラー」こと藤巻健史氏のような、反クルーグマン派の論客の意見を好んで載せる。 　 しかし、クルーグマン氏は言う。 「まず最初に、重要なことから述べよう：　経済は、個々の家計とは違うのだ。」 「重要な点は、政府は民間部門と戦っているのでは、ないということだ。繰り返すと、戦っては　い　な　い　のだ。」 http://www.nytimes.com/2013/04/29/opinion/krugman-the-story-of-our-time.html
03. 新共産主義クラブ 2013年11月19日 10:30:02 : w0NMVeciJ/Y.. : i2q62WS81c ＞いま日本は歳出の半分を国債で賄っている。つまり、この手当の半分は将来子供たち自身が負担することでもある 　 何も問題ないことだ。 日本の銀行は日本国債を買い続け、将来の子供たちの時代には、１０００兆円の国家予算を立てて、毎年、９００兆円を国債の返済に使い、９５０兆円の国債を新たに発行し、５０兆円の税収でまかなって行けばよいのだ。 それが気に入らないなら、すべて日本の銀行を国営化して共産主義社会へ移行するのでも良い。どちらかと言えば、こちらの方が良い解決策だ。

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