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なぜ急ぐのか「秘密保護法」成立 この法律が成立したらこの国は民主主義ではなくなるだろう
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2013/11/18 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
自民党の石破幹事長はきのう(17日)、特定秘密保護法について、「何とか今週中に衆議院で可決したい」と言った。
国民感情からすると「えっ、もう採決?」だが、安倍自民は本気だ。きょう中に、維新やみんなの党と修正に向けた個別協議を行い、合意を目指す。19日に参考人の質疑をすれば、準備完了ですぐ採決。そんな段取りを描いている。
「今週中どころか20日に委員会採決、21日には衆院本会議通過でしょう。安倍首相はきのう、外遊先のカンボジアで、『できるだけ多くの方に参加、協力していただきたい』と語った。なるべく強行採決は避けたいので、野党に協力を求める姿勢です。維新の会とみんなの党のどちらかと修正案が合意できれば、すぐに採決でしょうね。でも、合意に至らなくてもやると思う。第三者機関の設置などを理由に挙げて、“譲るべきは譲った”“修正協議を重ねた”と、強行採決に踏み切る可能性があるとみています」(政治ジャーナリスト・山田恵資氏)
なぜ、安倍政権はかくも、悪法の成立を急ぐのか。
時間をかければかけるほど、この法案の危険性が露見してしまうからだろう。来年の通常国会に回せば、消費増税もあって、ますます政権への逆風は激しくなる。だから「今しかない」となるわけだが、とんでもない話だ。
この法案には日本を代表する憲法学者250人が反対表明しただけでなく、日弁連や日本ペンクラブ、田原総一朗氏らのジャーナリスト集団、荻原博子さんらの女性言論人、外国特派員協会も反対表明、NYタイムズも社説で反対の論陣を張っている。
もちろん、国民も大反対で政府が募集したパブリックコメントでは77%の国民が反対を表明。世論調査(毎日)でも反対が59%に上っている。要するに、どこを見回しても賛成者なんか見当たらないのだ。
ところが、政府は国会答弁を通じて、国民に理解を求めるどころの話じゃない。
◇誰も賛成していないデタラメ法案を急ぐ理由
「法案が実質審議入りしたのは今月8日ですよ。それがもう採決なんて、ありえませんよ。重要法案の審議は過去に100時間を超えた例もある。秘密保護法はまだ30時間も審議していないのです」(野党議員)
パブリックコメントにしたって、ひどいものだ。募集したのは9月頭で、たったの15日間。行政手続法では原則30日間以上と定めているから、ありえないような短縮だ。
担当大臣もおかしくて、森雅子少子化担当相が任命されたとき、誰もがのけぞったものだ。まったく門外漢だし、指名されたのは2カ月前の9月だ。もちろん、法案についてはナーンにもわかっていなくて、答弁内容は猫の目のようにクルクル。「TPPは特定秘密に入るのか」と聞かれ、「入らないと思う」と答えた直後に「入る可能性もある」と前言撤回し、最終的に「判断できない」に変わったのがいい例で、そのたびに、国会は紛糾、大混乱になった。
これじゃあ、マトモな議論にならないわけだが、そうなった裏には実際に法案に責任を持つべき菅官房長官が1回も答弁に立っていないこともある。53日間しかない臨時国会で、NSC設置法案も通さなければならず、こちらが忙しいからだ。だったら、最初から会期に余裕を持たせればいいのに、そうしないのは、もともとよこしまな法案だからだ。じっくり審議したら、ボロが出る。法案の正体――つまり、安倍政権のデタラメ政治の実態を封殺するための法案であることがバレてしまうからだ。
こんなふざけた話はみたことがない。
◇民主主義の原則を踏みにじる秘密主義が出発点
この法案については野党や大マスコミがさまざまな問題点を指摘している。
何が秘密かわからない。秘密指定の妥当性も検証できない。取材への圧力になる。知る権利が抑圧される、などなどだ。
で、特定秘密の指定を検証、監察するための「独立した第三者機関を設置する」とか、法案に「報道・取材の自由に十分配慮する」などの文言を付け加えたりしているのだが、全然ダメだ。
第三者機関といったって、そのメンバーは政府が選ぶわけだし、彼らができるのは秘密の選定や解除ではなく、検証、監察にとどまっている。取材の自由を保障するなら、最初から秘密保護法の処罰対象を公務員に限定すればいいのに、それもしない。
そもそも、政府が保有する情報はすべて国民のものだ。政府が制限できるのがおかしいのだ。「どうしても」というのであれば、そこだけ例外規定にして、その代わり、「何年後には全面開示します」と約束するのが筋である。
ところが、この法案は最初に秘密の投網をかけてしまう。野党やメディアが文句を言うと、しぶしぶ、「譲歩してやる」という態度だ。民主主義の原則は情報公開なのに、安倍政権は秘密主義だ。民主主義を愚弄しているというか、完全否定なのである。
◇「秘密は4分野に限定」なんてウソだ
「だから、この法案は修正で済むような話じゃないんです。廃案にするしかない。だって、何が秘密かわからない。公開もされない。誰が秘密を決めるのかもわからない。疑問だらけで、何もわからない。国民は何も知らされないまま、戦争状態に入る危険性もあるのです。言論の自由も死滅します。こうやって、すべてを秘密主義にすると、公務員はいつ、自分が地雷を踏むかわからないので、何もしゃべらなくなる。取材する側も同じ理屈で萎縮する。そうやって、取材の矛先が鈍っていく。情報の入り口と出口を遮断するような法律ですから、ジャーナリズムは機能しなくなります」(ジャーナリスト・鳥越俊太郎氏)
この法案の大義名分は、防衛や外交の秘密保持、テロ対策やスパイ防止で、一応、秘密の分野もそれらに限定している。しかし、名古屋大名誉教授の森英樹氏(憲法学)は朝日新聞で、「テロ対策というのは秘密を無限拡大させるキーワードだ」「テロリストを捕捉するためといえば、スピード違反を撮影するカメラも秘密指定できてしまう」と看破した。
4分野なんて、国民をケムに巻くための方便ということだ。目的は言論統制、言論弾圧と断じていい。秘密主義のデタラメ政権が悪政を暴かれないように監視する。それこそが、この法案の肝である。
◇安倍政権が狙っているのは戦前の統制国家だ
安倍政権は、この法案で一体、何をやろうとしているのか。NSC設置法案や集団的自衛権容認への動き、来年の通常国会にも提出される国家安全保障基本法などをセットで見れば、あまりにも露骨だ。米国と一緒になって、戦争できる国にする。米国に隷従し、その指揮下に入る。そのために国家体制をつくり直そうとしているのは間違いない。
前出の鳥越俊太郎氏もこう言った。
「なぜ、こうやって、情報を統制する必要があるのか。安倍首相は戦後レジームをチェンジしたいのです。戦後築き上げてきた民主政治ではなく、もっと統制が取れた国に戻したい。戦前のような国家を想定しているのでしょう。安倍首相が唱える美しい国や積極平和主義という言葉は危険です。一瞬、聞こえがいいが、積極平和主義とは自衛隊が地球の裏側まで行って、米国と一緒に戦争することですからね。自衛隊が砲弾を撃って外国人を殺傷すれば、当然、日本人は報復の対象になる。そうやって、戦争が始まるのです。戦前、国民は日本が米国と戦争するなんて、まったく聞かされていなかった。一部の軍人、政治家が決めた秘密だった。特定秘密保護法が通ったら、同じことが起こり得ます。ジャーナリストらが声を上げても、何かを理由にして逮捕されかねない恐怖を感じます」
恐ろしい時代錯誤ではないか。重ねて言うが、この法案は絶対に潰さなければダメだ。その上で、こんな悪巧みをしている安倍政権は絶対に引きずり降ろさなくてはならない。
これ以上、民主主義の破壊者をのさばらせてはいけない。
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