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2013年11月18日 15時00分
小泉純一郎元総理の脱原発発言が大きな盛り上がりをみせている。小泉元総理の講演会は、入りきれない聴衆が大量に出るほどだ。
小泉元総理の主張はこうだ。日本には原発稼働に伴って排出される核のゴミを捨てる最終処分場を作る場所がない。ゴミを排出できないのだから、当然、脱原発を図らざるを得ない。その論旨は明確で、事実認識も正しい。昨年、日本学術会議は、政府が推進する地下300メートル以上の地底に核のゴミを埋める「地層処分」に待ったをかけている。まだ大深度地下の状況には未解明の部分が多く、安全性が確保されているとは言えないからだ。
安倍総理は、師匠である小泉元総理の発言に、無責任だと反発している。原発再稼働を推進する立場からすれば、当然そう言わざるを得ない。ただ、小泉元総理も黙ってはいない。11月3日の講演では、「処分場を造れば原発はやっていけると考える方が楽観的で無責任だ」と反論した。
表面的に眺めると、安倍総理と小泉元総理の対立が深刻化しているようにみえる。しかし、私はこの2人の対立は茶番劇だと思う。
安倍政権の最大のアキレス腱が原発問題であることは間違いない。産業界からの電力料金安定要請や日本の重電産業が米国の原子力産業の一部として組み込まれていること、そしてトルコ等に原発を売り込んでいることから、脱原発とは口が裂けても言えない。しかし、国民の原発への批判は根強い。
特に、原発事故の被災地では、原発に対する大きな恨みがある。だから、安倍総理は、国民に人気の高い小泉進次郎氏を復興担当の政務官に指名したのだ。
ただ、原発問題では小泉議員も苦しい立場に置かれてしまう。そこで、小泉元総理は、まず息子に脱原発のエールを送ったのではないか。政界を引退している小泉元総理は、自由な発言ができる。そこで国民の共感を得れば、ガス抜きができるのだ。実際、父の発言の感想を問われた進次郎議員は、「原発再稼働を進めるのか否かにかかわらず、核廃棄物の処理を考えることは重要だ」と実に的確な返答をして、株を上げた。
また、安倍総理にとっても小泉発言は好都合だ。自分自身で脱原発と再稼働推進を同時に言えば、頭がおかしいと思われてしまう。しかし、小泉元総理と立場を分けて発言すれば、原発推進派にも、原発反対派にも、自民党グループ全体として支持の受け皿を作ることができるのだ。
後は、強硬な脱原発派を抑え込むだけでよい。私は山本太郎議員が天皇陛下に手紙を渡した事件について大きな疑問を持っている。園遊会は、国会議員であれば誰でも出られるものではない。きちんと人選がなされているのだ。これまでの報道で素行に問題があることが明らかだった山本氏が選ばれたのは、今回のような事件を起こす可能性を織り込んで、彼を潰すために、わざとやったのではないか。山本氏の処分が国会で盛り上がっているのに、彼を出席者に選んだ担当者の責任追及が一切ないのも、不思議な点だ。
いずれにせよ、小泉元総理のおかげで安倍政権は盤石になった。安倍総理と小泉総理は、同じ派閥、清和会の出身。助け合うのは、至極当然の成り行きなのだ。
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