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幻想アベノミクスの現在とこれから
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2013/11/16 日刊ゲンダイ
7―9月期GDPが4四半期連続でプラスとなり、株価が半年ぶりに1万5000円台を回復した。FRBのイエレン次期議長が金融緩和継続を示唆し、円安も進行している。マーケットが好感する材料は多かった。だが、日本経済の先行きは決して明るくない。国民は浮かれていてはダメだ。
戦前戦中世代の識者は知っている。安倍政権は、あの頃と同じだ、と。政治評論家の森田実氏は昭和7年に生まれた。ファシズムが日本をメチャクチャにした時代を生きている。
「昭和18年に東条内閣が戦時立法を制定させてから、日本では、すべてが戦争のために駆り出されました。国会は大政翼賛体制で、民意も何もありません。選挙で当選した議員も数合わせのためにいるだけ。政府には実権がなく、軍部がすべてを仕切り、イケイケドンドンで戦争のドロ沼に突っ込んでいった。その結果、国民は大変なつらい目に遭ったのです。国会に反対勢力がなく、すべてを意のままに動かそうとしている安倍政権は、東条政権と同じ。今の日本は戦時中と似ていますね」
安倍首相が成立に執念を燃やしている特定秘密保護法は、「平成の治安維持法」といわれている。政府方針を批判する勢力を弾圧するための道具だ。
◇安倍首相が目指す日本の北朝鮮化
昭和8年生まれの小林弥六氏(筑波大名誉教授=経済学)もこう指摘する。
「“特定秘密”というキーワードで反対勢力の弾圧を可能にする法案です。『秘密を漏らした』とか『漏らすようにそそのかした』との理由で逮捕し、次々に裁判にかけていく。狙い撃ちにされるのはメディアだけではありません。国会議員も脅されることになる。現行の憲法では、国会は国権の最高機関とされているが、その国会も威嚇するわけです。どう考えても憲法違反で、民主主義のイロハのイもわきまえていない。恐怖政治、ファシズム政治の再来になります」
そんな政治状況にありながら、経済が明るくなり、国民生活が上向くなんてあるわけがないだろう。昭和20年生まれの評論家・佐高信氏は2人より若く、「戦中世代」とまではいえないだろうが、危機感は同じように強い。
「安倍首相が狙っているのは日本の北朝鮮化なんですよ。彼は拉致問題で北朝鮮を猛烈に批判しながら、人民を処刑した金正恩第1書記を目指しているわけです。反対意見を抹殺し、政府への批判を許さない社会。戦前もそうだったが、よりイメージしやすいのは独裁国家の北朝鮮でしょう」
掘れば石油でも出るというのならまだしも、独裁者が支配して国民が豊かになった国など存在しないのだ。
◇6月で切れてた景気のつり上げ効果
あの時代も、国民は「一億火の玉」とか「一億玉砕」といったスローガンで戦争に駆り出される一方で、生活は窮乏を極めた。昭和19年には家庭用の砂糖の配給もストップ。学童疎開の子供たちはお手玉の小豆を食用にしてまで飢えをしのいだという。
戦争が終わってからはインフレと食料不足が深刻化し、物を食べられずに死んでいく人が後を絶たなかった。上野駅では1日に6人の餓死者を出したこともあったとされる。
実権なき政府が軍部の意のままに動かされた結果、国家はメチャクチャになり、国民生活も破綻したのだ。
安倍政権も同じである。軍部ならぬ財務省の意のままに動かされ、消費税率の引き上げを最終決定した。これがどれだけ国民生活を苦しめるのか分かっていないのだろう。
そもそも安倍は経済政策のことなんて何も分かっちゃいない。異次元の緩和だって、成長戦略だって、ブレーンの振り付けに合わせて踊らされているだけ。本人はカラッポだ。「国民総所得」と「家計所得」の区別さえつかないレベル。実際、ごたまぜで演説していた。
だから景気がすでに冷え込んでいるにもかかわらず、国民に「好循環に入ってきた」「賃上げの動きが広がっている」などと平気で話すのだ。
「アベノミクスによる景気のつり上げ効果は6月で切れています。7―9月期のGDP成長率は、その前の4―6月期よりも悪くなった。つまり、常識的に考えれば、景気は後退局面に入ったわけです。大きく増えているのは公共投資だけ。補正予算で政府部門の支出を増やした結果、なんとか成長に寄与している格好です。政府が借金をして、日銀券をバラまくことで、景気を下支えしているという危ない状態。恐らく消費増税に直面する来年の4月には、地獄的な状況にまで落ち込んでいるでしょう。ヒトラーは、大きい声で反復すれば大衆はウソでも信じるようになる、と言って実際に実行した。安倍首相も同じです。アベノミクスで景気回復と繰り返している。だが、すべては幻想に過ぎません」(小林弥六氏=前出)
◇答弁から逃げる無責任男に国民生活を守れるのか
今月8日、財務省は国債と借入金、政府短期証券の合計が、今年9月末時点で1011兆円となったことを発表した。今年6月末の1000兆円突破から、さらに2兆円以上も増やしている。
それでも安倍は大量に発行した国債を日銀に買い取らせる緩和策をやめようとしない。いずれ国債は買い手がいなくなり暴落する。それを食い止めるために、日銀が今以上に買いを増やすようなことになれば、アウトだ。
通貨の番人が暴走すれば、円は国際的な信頼を失ってしまう。国債と円の暴落で国家は破産、日本はギリシャ化して国民生活は大インフレに襲われることになる。周囲が見えず、言われるままに突っ込んだ揚げ句、国民生活を破滅に追いやるわけだ。
なんとも無責任な首相だが、安倍には敵前逃亡の前科がある。追い詰められて困ったらひとりだけ安全地帯に逃げ込むのが得意だ。
「特定秘密保護法案でも答弁を逃げています。さしたる用もないのに外遊し、矢面に立つのを避けている。強権政治をやりながら、責任をとらされたくないというふざけた態度。国会と国民をなめています」(森田実氏=前出)
今回も、いざとなれば病院に雲隠れするつもりかもしれない。そんな男が庶民の暮らしを真剣に考えているわけがない。
国民は安倍の正体をしっかりと見抜き、幻想なき未来を見据えるべきだ。
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