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冷え込んだ日中関係 政治より先に経済での関係修復の動きも(NEWS ポストセブン) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo156/msg/416.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 11 月 17 日 08:08:17: AtMSjtXKW4rJY
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131117-00000000-pseven-cn
NEWS ポストセブン 11月17日(日)7時5分配信


 尖閣諸島や歴史認識をめぐる問題で冷え込んだままの日本と中国の関係だが、その水面下で関係修復に向けた動きが始まっているという。中国問題に詳しいジャーナリストの相馬勝氏が解説する。

 * * *

 日中両国が関係修復に向けて動き始めている。中国の大手企業10社の首脳が9月24日から5日間、東京を訪問し、日本の政府高官や企業首脳らと会談した。また、北京市政府は大気汚染を改善させた東京都の経験に学ぶために10月下旬から今月初旬にかけて代表団を東京に派遣。さらに、日中平和友好条約35周年の記念行事も10月下旬、北京で行なわれた。

 いずれも沖縄県の尖閣諸島問題をめぐって両国政府は鋭く対立しているなかでは異例の措置だ。

 中国では12日に中国共産党の第18期中央委員会第3回総会(3中総会)が終わり、習近平指導部は経済改革の進展を進める「深化発展改革指導小組(グループ)」や中国版国家安全保障会議(NSC)ともいえる「国家安全委員会」の創設などを決めた。中国は今後、外交に力を注ぐ余力ができたことになり、経済を中心とした関係改善に乗り出すかどうか、注目が集まっている。

 このようななか、11月18日から日中経済協会(会長・張富士夫トヨタ自動車名誉会長)訪中団が北京市や地方都市を訪問する予定だ。日中経協側は習近平・国家主席ら最高指導部との会談を希望している。習氏や李克強首相らとの会談が実現すれば、事態は大きく動きだすことになろう。

 政治が動かないなか、中国進出の日系企業の対応も分かれている。日中経済に詳しい日中外交筋は「いま中国市場をめぐって、企業間でも撤退か。それとも再び攻勢をかけるか。あるいは、両にらみでしばし静観するという3つのグループに分かれている」と明かす。

 撤退グループは製造業関連の中小企業が多い。中国では労働者の賃金も上がって生産コストが高くなっており、採算が合わないからだ。特に、中国企業への委託加工の場合はなおさらだ。一方、攻勢組は中国でも成長産業である自動車、医療のほか、コンビニ、デパートなどの流通・サービス業が主だ。


 同筋は「企業の大半が様子見グループで、製造現場でも投資を控えている。中国のグレードを従来の上のランクから、中または下に落として、生産量を減らし、導入する機器も安価なものに入れ替えている」と明らかにする。しかし、中国市場は巨大で、うまくいけば収益は高いとの魅力もあり、「即撤退」という決断は下せないという。

 それは中国側も微妙に感じ取っており、「長年付き合ってきた日本企業は重要だ」とばかり、「現場では地方政府を中心に再び日本企業の投資を呼び込む姿勢を強めている」と上海の日系企業代表は期待を込めて語る。

 北京の日中外交筋によると、中国側は対日関係打開に向けて、昨年12月に発足した安倍晋三内閣にかなり期待していたという。それは7年前の2006年9月、安倍氏が首相に就任した直後、関係が悪化していた中国を訪問し、中国側との信頼回復に成功したからだ。

 だが、安倍氏の一連のタカ派的発言などで、中国側は今年春ごろから再び対日強硬姿勢に戻ったという。同筋は「中国指導部は有効な対応策が見つからず苦慮している。安倍政権が助け船を出せば事態はすぐに動き出す」と指摘する。

 このようななかで、習主席が9月、中国の外交政策を決める最高決定機関である党中央外交指導小組(グループ)を開き対日方針の転換を決定したことを契機に、中国側の柔軟な姿勢が目立っている。

 今年3月まで外相を務め、尖閣問題をめぐる対日強硬発言で知られる楊潔チ・国務委員(副首相級)も今月5日、北京で中村法道・長崎県知事と会談し、「これから民間交流、地域間交流が非常に大切で、積極的に進めてほしい」と要望。

 そのうえで、尖閣問題について「日中間にある課題は対話を通し、よく管理しながら解決に結びつけたい」と述べ、「棚上げ」を前提とした話し合いによる解決という従来の姿勢を強調した。

 楊氏は外交問題担当の国務委員で、地方自治体の首長と会談するのは異例。しかし、長崎県は習主席がトップを務めたことがある浙江省と姉妹都市で、習氏が副主席時代、北京で長崎県知事と会談したことがある。同筋は「今回の楊・中村会談も習主席の直接の指示で、それだけ習主席の関係改善への期待が強いことを示している」と明かす。

 デッドロック状態の政治を尻目に、経済関係が徐々に動き出しているようだ。


 

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