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2013年11月16日
「東電、経常黒字確保へ」と言う見出しで大手新聞がいっせいに報じたのは10月30日だった。
そして翌日にそのとおり2013年9月中間連結決算で、震災後はじめて東電の経常利益が黒字になったと発表された。
除染や廃炉や損害賠償などで国家予算から助けてもらっておきながらそれでも十分な対応ができず、予算がいくらあっても足りない状態が続いている。
政府がドンドンと税金を投入して助けている。
おまけに電気料金を一方的に値上げして赤字補填をしてきた。
そんな東電がどうして黒字を確保できるというのか。
ところが更に驚くことが発表された。
そんな東電に大手銀行が5000億円もの融資を行なうというのだ。
その理由がふるっている。
黒字に転じた東電は融資に値すると判断したというのだ。
東電に融資して来たメガバンクとしては東電が破綻すれば貸し倒れになる。
東電の株を大量に保有しているメガバンクにとっては、保有する東電株が紙くずになれば大損害をこうむる。
政府の東電支援だけでは東電救済は不十分だ。だから大手銀行も東電を支え、東電の破綻を防ぐことができるなら安いものだというわけだ。
そして何よりも大手銀行には資金力がある。 おりから11月15日の各紙がいっせいに報じていた。
大手銀行は9月の中間決算で軒並みに、リーマンショック後の最高益を出したと。
この不景気の中にあって、どうやってそのような離れ業が銀行にできるのか。
経済記者はおろか、あらゆるメディアがその事に疑問を抱かない。
いや疑問を抱いてもあえて書かない。
この国の経済モラル、企業モラルはいまや崩壊している。
その筆頭は金融資本主義の権化である銀行に違いない(了)
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