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2013年11月15日
今日はことの他多忙のため、植草一秀氏のコラムの引用で勘弁していただく。以下の同氏が論ずる「小泉元首相の反原発発言」への論評は、なかなか面白い。あの小沢一郎排除の急先鋒として大活躍している後藤謙次が、未だに日本の政治の裏側で暗躍しているという情報を提供してくれている。その根拠の一つが 週刊ダイヤモンド誌で連載している「永田町ライブ!」だそうである。後藤謙次など、既に黄泉の世界に旅立ったのではないかと思っていた筆者(笑)にとって、目から鱗だ。
筆者の13日付コラム≪小泉元首相「原発は即時廃止」発言の裏事情 揮毫「百考は一行にしかず」は憎い≫の中で指摘した裏事情の一つ(野党勢力の分断?)を断定的裏事情だと看破している。12年の総選挙において、選挙の話題を一人占めした“橋下徹と慎太郎”陽動作戦の再来と云うことだ。大江健三郎が苦々しい顔をしたに違いない、小泉の反原発発言は、必ず反原発勢力の団結を阻害する効果があるのは事実である。小泉純一郎の狙いが奈辺にあるかは明確ではないが、反原発陣営の糾合を阻止する効果は抜群なのは確かだ。尚、植草氏のエコノミストとしての才覚は、現在の日本における智である。この点、筆者は信じてやまない。同氏が野村のチーフエコノミストであった時代からのファンでもある。
≪ 小泉氏原発ゼロ発言は既得権益勢力の総選挙対策
小泉元首相が原発ゼロを唱えて、マスメディアがこれを大きく報じているが、この手の情報操作に気を付けなければならない。小泉元首相が原発ゼロを主張することを批判するつもりはない。周回遅れで、まともな主張に合流したわけで、正論に気付くのが随分と遅かったことが批判されるのはやむを得ないが、主張そのものは当たりまえの正論だ。
小泉氏が講演で述べたことは、十年遅れていると言えば言い過ぎかも知れないが、少なくとも2年半は遅れている論議だ。地球は自転していることが多くの人に確認された数年のちに、地球は自転していると声高に叫び、その発言をメディアが大きく取り上げているに等しい。
2011年の事故当初からこの主張を示してきた人は多数いるし、50年来、反原発の主張を提示してきた人が多数存在する。いまごろになって原発ゼロの主張を示して、これを大きく取り上げるメディアがぼけている。
注意が必要であるというのは、今回の記者クラブでの講演を大きく報道することが、あらかじめ計画されてきた事実があることだ。小沢一郎氏を攻撃することを目的に創設されたと見られている、御用メディア連絡会である「三宝会」が発足したのが1996年である。竹下登氏が創設したメディア連絡会である。
その御用聞きの役目を負ってきたのが、共同通信社の後藤謙次氏である。 後藤氏はいまなお、小沢氏攻撃の役目を負ってメディアに登場している。三宝会は言い方を変えれば、米官業政電の既得権益ペンタゴンの情報戦略=情報工作部隊である。
黒幕は米国である。
司令塔は米国にある。
米国が元締めで、これと結託して利権を占有しているのが官と業。その手先が電=電波産業=御用メディアと政=利権政治屋である。その電のなかで、ひとつの重要工作部隊となってきたのが「三宝会」なのだ。
その「三宝会」で世話人の任にあたってきた一人が後藤謙次氏である。 この後藤謙次氏が週刊ダイヤモンドで政治コラムを連載している。「永田町ライブ!」である。11月16日号に小泉元首相の原発ゼロ発言についての記事を掲載している。
この記事のなかで、小泉元首相が11月12日に引退後初めて日本記者クラブで記者会見を行うことが記されている。メディアは、これを特大の扱いで報じることを、あらかじめ計画していたことがよく分かる。
日本に元首相は何人もいる。
鳩山由紀夫首相は、東アジア共同体を設立して、極めて重要な仕事を、精力的にこなしている。 11月2日には、東アジア共同体が沖縄国際大学で「終わらない<占領>」と題するシンポジウムを開催した。最高のメンバーが参集して、意義深いシンポジウムが開催された。「敗戦から68年いまだに日本を占領し続ける米軍」
小泉氏の三歩遅れの脱原発論よりは、はるかに重要な情報が提供されている。 琉球新報、沖縄タイムズは、このシンポジウムを大きく報道したが、全国紙、通信社、全国放送などは、ほとんど報道していない。2009年の総選挙で鳩山政権が誕生した。日本の既得権益=米官業政電は、この政権を潰すことを至上命題にした。
焦点は2012年に実施された総選挙だった。それ以前に、民主党内部から鳩山政権破壊工作が展開された。民主党内部の既得権益勢力に、党内クーデターを挙行させたのである。このクーデターを首謀したのが、民主党内の悪徳10人衆だった。渡部、藤井、仙谷、菅、野田、岡田、前原、枝野、安住、玄葉の面々だ。これと並行して、2012年総選挙対策が講じられた。その目玉が橋下徹氏だった。
橋下徹氏はいまや賞味期限切れとなり、もはや完全に力を失ったが、既得権益は、2012年選挙対策の目玉として橋下徹氏を全面活用したのである。手法は、メディアが徹底して、橋下徹氏を祀り上げることだ。何の意味もなく、橋下報道が繰り返された。メディアがその力を総動員して情報工作を展開すれば、無から有を生み出すことなど朝飯前である。民主党から、真正民主党勢力が離脱することは明白だった。本来は、悪徳勢力が民主党から離脱すべきだったが、悪徳勢力が民主党を占拠してしまっていたから、真正=正統勢力が民主党から離脱した。この勢力が2012年総選挙の最大の脅威だったのである。 ≫(植草一秀の『知られざる真実』より)
*筆者が勝手に改行している
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