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東京・葛飾区議選で民主党候補者の応援演説を行う海江田万里党代表=9日、JR亀有駅前(村上智博撮影)
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20131114/frn1311141131001-n1.htm
2013.11.14
民主党の野田佳彦前首相が衆院解散の意向を表明した党首討論から14日で丸1年を迎える。野田氏は表明の2日後に衆院を解散し「近いうちに国民に信を問う」との約束を果たした。だが、民主党はその衆院選で惨敗し野党に転落。いまだに民主党の信頼は回復されず、党に見切りをつけようとする前議員は少なくない。果たして民主党は変わったのか−。
「安倍晋三政権はかば焼きの匂いばかりかがせる。1年たつのにまだ、かば焼きを出さず、待たせるだけだ。人々の暮らしは良くなっていない」
9日午後の東京・JR新小岩駅前。10日投票の葛飾区議選(定数40)の応援のため現地入りした海江田万里代表は声を張り上げた。区議選の応援に代表が入るのは異例で、危機感の表れといえる。結局、この選挙で党公認候補は5人中3人が当選したが、いずれも30位以下だった。
■失った気迫
海江田氏は応援演説で「やっと党が一つにまとまってきた」と強調し、11日の記者会見では「国家安全保障会議(日本版NSC)創設関連法案への対応で衆院は党全体で賛成したのが、その証しだ」と胸を張った。
だが、内実は「張り子の虎」でしかない。衆院選で落選した前議員の言葉は、“古巣”に冷ややかだ。
「今年1月の通常国会冒頭に『今国会での合意でしたよね』と自民党にもう一回確認し、具体的に詰める作業が必要だった」
落選した城島光力前財務相はそう語る。野田氏は党首討論で解散と引き換えに衆院定数削減を安倍晋三首相と約束したが、実現を安倍政権に迫る気迫を民主党は失っているというのだ。
方針が二転三転する体質も相変わらずだ。今年4月には衆院選の区割りを改定する公職選挙法改正案の採決で、欠席戦術から一転、衆院本会議に出席した。最近も社会保障制度改革の自公民3党実務者協議から離脱後、復帰をにおわせ、反発が起きると別の枠組みの協議体を与党に提案する始末だ。
城島氏は「国会を見ていると与党と分かり合っているところが強い。野党なのを忘れている」と「与党ボケ」を危惧。中間派として知られた中野譲元外務政務官も同様の見方を示す。
■相次ぐ引退
「あれから1年。何も変わっていない。もがいてはいるが、何をしていいか分からず迷走している」
民主党は10月30日に次期衆院選の第1次公認内定者34人を決めた。だが、中野氏は公認申請すらしなかった。「希望も何もない政党で活動できますか? 民主党衆院議員約60人を見たらだいたい個人主義者か労組系だ。これでは党は変わらない」と容赦ない。
中野氏が「個人主義者」と名指しした一人が野田氏だ。「重役クラスの戦犯は命が残って、自分たちは戦死した。解散したのは結局、自分(野田氏)のメンツでしょ」と恨み骨髄だ。文部科学副大臣として野田政権を支えた奥村展三氏も「あの解散は間違っていた。任期いっぱいで解散すべきだった」と語る。
その奥村氏は政界引退を表明した。藤村修前官房長官、小宮山洋子元厚生労働相、筒井信隆元農林水産副大臣…。引退を決めた前議員は少なくない。
■内紛の火種
野田氏は海江田執行部と距離を置く「6人衆」の一人。海江田氏は6つの総合調査会を新設し、前原誠司前国家戦略担当相や枝野幸男元官房長官ら「6人衆」を積極的に会長に起用した。だが、このポストは党の意思決定機関の常任幹事会メンバーではない。前原氏側近だった落選者は「労組系が幅をきかせている」と海江田氏の党運営に不満を抱く。
細野豪志前幹事長の細野派結成の動きにも「そんな場合じゃない」(別の落選者)との声が上がる。民主党は与党時代に小沢一郎元代表(現生活の党代表)を対立軸に政局に明け暮れ、信頼を失った。復活を狙う前議員にとって党内政争は二度と見たくない光景だ。
1回生だった緒方林太郎前衆院議員は「踏ん張るしかない」と地元で靴底を減らす毎日だ。そんな前職たちを奮起させる手立てを執行部は見いだせていない。
党本部は衆院選後、今年7月の参院選での協力を条件に、落選者を暫定支部長とし、8月まで月額50万円の活動費を支給してきた。だが、ある落選者は語る。 「参院選の応援をするなら暫定支部長にしてやるなんて人間味がない。『もう一回頑張ろう』と言うのが本来の姿じゃないのか」
民主党に今、欠けているのは「情」かもしれない。
(坂井広志、村上智博)
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