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2013年11月11日
きのう11月10日の読売新聞は、「ミサイル防衛重層化」という見出しで、政府が来年度の予算で、米国の新型ミサイル防衛システムの導入に向けた研究に着手する方針を固めたと報じていた。
北朝鮮による弾道ミサイル攻撃への対処能力を向上させるためであるという。
しかし、その読売新聞の記事はその後で小野寺防衛大臣の発言を紹介した。
すなわち小野寺大臣は弾道ミサイルの発射をいち早くキャッチする米軍早期警戒レーダー(いわゆるXバンドレーダー)が配備されている航空自衛隊の経ケ岬分屯基地(京都府京丹後市)を訪れてこう記者団に述べたという。
「北朝鮮は、こうしている間にもミサイル技術開発を続けている。レーダーの精度が向上しないと、防衛システムに影響が出るので、強化が大切だ」と。
そして読売新聞のその記事は、小野寺大臣の発言を紹介した後で次のように書いている。
「・・・Xバンドレーダーは・・・北朝鮮が米国本土まで射程におさめる長距離弾道ミサイル開発に成功したこともあり、米軍が追加を(日本に対し)求めた(ものである)」と。
この背景については既に今年のはじめに情報月刊誌選択3月号が次のように書いていた。
すなわち2月のオバマ・安倍首脳会談にあわせ、Xバンドレーダーが京丹後の航空自衛隊基地に追加配備されることが日米両政府間で密かに基本合意された・・・実は日本側は、北朝鮮に地理的に近い対馬列島や佐賀県への配備を望んでいたが、米側は能登半島や丹後半島に固執した。これは米国がグアムやハワイの防衛を優先したためだ。すなわち北朝鮮からミサイルが発射された場合、米国にとっては能登半島や丹後半島周辺にレーダーがあったほうが都合がいいからだ。日本が主張した九州方面では『日本の防衛に役立っても米領土は守れない』(米国防総省関係者)というのだ・・・」、と。
賢明な読者はもうお分かりであろう。
日本のミサイル防衛力強化は日本を守るというよりも米国を守ることを優先しているのだ。
そしていまやその読売新聞の記事は開き直ってそれを公然と全国紙で書いたということだ。
日米同盟は日本を守るためではなく、米国の軍事戦略の為にあることを読売新聞が公然と認めた瞬間である・・・
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