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山本議員が園遊会で天皇に手紙を渡したと問題にしている自民党は天皇を政治的に利用してきた
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201311020000/
2013.11.02 櫻井ジャーナル
山本太郎参議院議員が10月31日、「秋の園遊会」で天皇に手紙を渡したのだという。東電福島第一原発の事故による子どもの健康被害や現場で働く作業員の健康状態を知ってもらいたかったというのだが、原発推進派、あるいは反原発を掲げるライバルたちから批判の声が出ているらしい。
天皇個人に原発事故の実態を知ってもらいたかったのかもしれないが、時代錯誤の感は否めない。ただ、これを「天皇の政治利用」だとして「処分」、あるいは「議員辞職」を叫んでいる連中も天皇を政治利用してきた。今年だけでも、「昭和節」の前日に政府が開催した「主権回復の日」式典への天皇夫妻出席と安倍晋三首相の万歳、IOC総会での高円宮妃久子によるスピーチがある。
天皇は薩摩藩や長州藩が日本を支配する仕掛けの中心に据えた存在。戦後もその仕掛けを支配層は利用してきた。それを自分たちと対立する立場の人間が利用しようとしたことに怒りを感じているのだろうが、滑稽だ。
こうした問題が起こった一因は、現天皇が原発事故や水俣病などで被害者に近い立場から発言しているように感じられることがあるだろう。10月に皇后は「五日市憲法草案」に触れ、「市井の人々の間に既に育っていた民権意識」に言及している。現在の支配勢力にとって今の天皇は扱いにくい存在だ。
日本国憲法第9条に懸念を示し、1949年9月、アメリカによる沖縄の軍事占領が「25年から50年、あるいはそれ以上にわたる長期の貸与(リース)というフィクション」のもとでおこなわれることを求めるという内容のメッセージを出した昭和天皇。現天皇とは考え方が全く違う。(豊下楢彦著『安保条約の成立』岩波書店、1996年)
山本議員の行動を問題にする理由のひとつは、同議員が原発に反対している、つまり安倍晋三政権を支えている人びとの利権に揺さぶりをかける存在だからかもしれないが、天皇にはまだ政治的な利用価値があると認識していることも一因だろう。徳川時代には忘れ去られていた天皇を担ぎ出して「現人神」に祭り上げ、天皇カルトに基づく支配体制を築き上げた明治政府。そのカルトは今でも多くの日本人を支配しているのかもしれない。
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