01. 2013年11月02日 15:52:50
: LG0FUtT49g
これは、かなり強いアメリカの意思である。安倍は、これには立ち向かえないだろう。「アーミテージ氏:自民幹部に『慰安婦問題に触れないで 』http://mainichi.jp/select/news/20131101k0000m020154000c.html 」 「来日中のアーミテージ元米国務副長官が自民党幹部と東京都内で会談し、歴史認識問題を 巡って『従軍慰安婦問題に触れないでほしい』として強い懸念を伝えていたことが31日分 かった。安倍晋三首相の靖国神社参拝に関しても『これまで積み上げたものを全て壊すイン パクトがある』と強調した。 日中、日韓関係の悪化を憂慮する米政府内の雰囲気を間接的に伝えたものだ。会談に同席 した米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)幹部は慰安婦問題について『米政界の ロビー活動は韓国が上手だ。日本が強硬姿勢を続ければ米議会が背を向ける』と指摘。旧日 本軍の関与を認めた『河野談話』の見直し論が高まれば、日米関係にも悪影響を与えかねないと警告した。」 もう、安倍は靖国神社参拝も出来ないし、慰安婦問題でも韓国に反論出来きなくなった。 アーミテージはアメリカの代表的な知日派である。ブッシュ政権時代の国務次官補であり、東アジア政治の専門家でもある。そして、アメリカ政府の対日政策に極めて大きな影響力があると言われているグループ、通称ジャパンハンドラーの中心的人物である。すなわち、日本政府をハンドリングしているということである。今の安倍政権の政策は、アベノミクス以外は、見事に、昨年夏に発表したアーミテージの対日政策、通称「第3次アーミテージレポート http://iwj.co.jp/wj/open/archives/56226 」の通りである。 アーミテージがここまで言ったとなると、仮に安倍が靖国参拝をし、「河野談話」を見直したら、アメリカは韓国擁護にまわるし、尖閣での安倍の強硬姿勢に対しても冷ややかな態度になるだろう。おそらく、安倍には連絡済みで、安倍を焚き付けてる議員を押さえるために、自民党幹部と会ったのだろう。幹部とは、多分、幹事長の石破だ。これが、アメリカの最後通牒だよ。 ちなみに、記事の中にあるCSISとは、共和党よりの保守系有力シンクタンクで、共和党がバックボーンの安倍の後ろ楯だ。小泉進次郎も一時期席を置いていた。さらに、CSISの日本部には、防衛省、公安調査庁 、内閣官 房、内閣情報調査室 の職員の他、 ジェトロや損保 会社、NTTの職員も、客員研究員として名を連ねており、ここで日本の戦略が練られている。そして、今年2月に安倍が訪米し、安倍に対して、オバマが冷ややかな態度で接した日米首脳会談後に、「日本は戻って来ました」と切り出して、講演したのはCSIS主催であった。「第3次アーミテージレポート」は、CSISの発行である。 アーミテージは、昨年8月に「第3次アーミテージレポート」の発表のため来日した際の、日経新聞の単独インタビューで、春原編集委員の、「従軍慰安婦や歴史認識にも触れるのか」という質問に関して、。 「状況に応じて取り組まなければならない。事 実はただ一つ。それは悪いことであり、実際に 起こった。そして、日本人の何人かが責任を負 っている。それで話は終わりだ」と、日本に責任があると一蹴したのだ。 また、橋下の慰安婦発言が問題になっていた今年5月に来日した際に、5月30日の都内の講演で、「 慰安婦問題での政治家の良識なき発言は人権尊重の模範だった日本の戦後70年の態度と非常に反する」と強調。「政治家はこの問題で発言すべきでない」と語った。また、「 安倍政権は右翼のナショナリスト政権だと思われている」と指摘。そのうえで「日本の政治家が発言すれば、中国は『ほら、見たことか』と喜ぶ だろう。中国の拡張主義から目をそらしてしまうことにもなる」という見方を示したのである。 ちなみに、橋下が政界で一目置かれるようになったのは、昨年2月の、同じくジャパンハンドラーのマイケル・グリーンが、産経新聞の単独インタビューで、「橋下は将来、キングメーカーになるだろう」と語ったことで、与野党問わず、大物政治家が橋下詣でを始めたのである。ところが、今年5月の慰安婦発言で、アーミテージの講演での橋下批判にあるように、アメリカは橋下を見放したから、政界もそれをキャッチし、橋下は大阪に引っ込まざるを得なくなったということだ。それだけ、慰安婦問題や、靖国参拝にはアメリカも神経質になっているのだ。 実はアーミテージは靖国参拝に関しては、かつては、2005年6月6日 、『筑紫哲也 NEWS23』に出演し た際に、靖国神社参拝について質問され「 主 権国家である日本の総理大臣が、中国に限らず 他の国から靖国神社に参拝してはいけないと指 図されるようなことがあれば、逆に参拝すべき だと思います。なぜなら内政干渉を許してはい けないからです。もう一つは、全ての国が戦死者 をまつりますが、それぞれのやり方で良いのだ と思います」と主張したのだが、今回は、明確に参拝に反対している。おそらく、アーミテージ個人は靖国参拝に反対はしないが、アメリカの世論、議会、さらにオバマ政権も反安倍になるだろうということである。 オバマ政権ということでは、10月に来日した、ケリー国務長官と、ヘーゲル国防長官が、靖国には行かずに、揃って千鳥ケ淵戦没者墓苑に行き献花したのは、これは異例のことと報道されたのが記憶に新しい。これは、10月17日からの靖国神社秋の例大祭の少し前で、安倍の参拝が取り沙汰されて時期であり、誰が見ても、靖国には行くなというアメリカ政府の警告である。だから、安倍は行けなかったということである。 なお、安倍の後ろ楯であるはずのCSISのジョン・ハムリ所長は、今年5月に韓国の新聞、中央日報の取材を受け、「日本の安倍晋三首相が“731”訓練機に搭乗した のは全面的に“悪名高い(notorious)”こと だ。日本がたびたび歴史問題を引き起こせばアジア諸 国が反発し米国の政治的支援も失う可能性がある」、「日本は尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題などで国際社会の支援が必要だが、歴史問題を起こし続けていればそうした助けを受けることができなくなるだろう」と言ったのである。 |