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013-11-01
山本太郎参院議員(無所属)が昨日行われた園遊会で天皇陛下に手紙を渡したことを巡って、政界を中心に大騒ぎになっています。福島第1原発事故の処理に関して陛下に直訴したわけですが、内閣はもちろん、与党や民主党も「政治利用に当たる」として厳しく批判しています。
各マスコミもバッシングに加わり、産経ニュースは昨日付で山本議員の会見時の一問一答を詳細に報じています。(「山本太郎会見詳報」)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131031/stt13103120300008-n1.htm
政治利用に当たるのではないかと記者は執拗に問い詰めていますが、山本議員は意に介していない模様です。そんなことより、福島の現状を何とかしたいという思いが伝わって来ます。
巻物に筆で書いてお渡ししたそうで、陛下はそれを手にとってパラパラと一瞬御覧になり、後ろに控えていてた侍従長に手渡されました。写真や動画を見る限り、陛下は和やかなご様子です。
この手紙がとうなるか分かりませんが、川島裕侍従長は山本議員の行動を批判していますから、積極的に陛下にお見せすることはないでしょう。陛下からお尋ねがあれば、出さざるを得ませんが…。
この件に関しては賛否両論あると思いますが、各党が政治利用として批判しているのはどうかなという感じです。と言うのも、自民も民主も政治利用しているからです。
民主党政権時代の2009年12月、習近平が来日した際、急遽天皇陛下との会談が設定されましたが、これはまさに政治利用に外なりません。当時幹事長だった小沢一郎がゴリ押ししたと言われていますが、実際には中曽根康弘が無理に頼んだようです。ですが、民主党政権下の出来事ですから、政治利用と言うなら、自民・民主両党に責任があります。
もっと酷いのが今年4月28日に開催された政府主催の「主権回復の日」の式典で、安倍内閣は半ば強引に天皇皇后両陛下に出席をお願いしています。これは政治利用以外の何物でもありません。米国に隷従していながら主権回復を祝うなんてブラックジョークにしかなりません。
要するに、権力者サイドは幾ら政治利用しても構わないが、他の者はダメだというダブルスタンダードなのです。だから与野党議員等による批判は全く説得力がありません。その前に我が身を省みるべきです。
日本国憲法上、天皇は国民の象徴で国事行為に専念することになっています。山本議員の行動を戦前の田中正造の直訴になぞらえたりしていますが、この時は明治時代で天皇は国のトップですから、状況はかなり異なります。
しかしそれでも、日本国民の皇室に対する尊崇の念は厚いですから、陛下の御宸念は大きな影響を及ぼします。山本議員はそれに期待し、縋ろうとしたのでしょう。その志や良しと言うべきです。
仄聞するところでは陛下は特定秘密保護法案には反対との御叡慮で、皇后陛下はかつての「五日市憲法草案」に痛く感銘を受けられたご様子で、その旨今年の誕生日に出された文書の中に記されています。明治期にまとめられた五日市憲法草案は非常にリベラルな内容で、安倍政権が進めようとしている改憲に対する強烈なメッセージとなっています。
政府に期待できないのなら皇室に何とかしてもらいたいという心情は、日本人としてよく解ります。しかし、権力者たちは何があっても既得権益を守ろうとし、権力保持に死に物狂いですから、そのとばっちりが皇室に向かうのではないかと、その点が案じられます。
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