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「脱原発」で社民党首と会談 小泉純一郎元首相に“愉快犯”の見方も
http://gendai.net/articles/view/news/145547
2013年10月30日 日刊ゲンダイ
いったい何が目的なのか。「脱原発」を言い出している小泉元首相。29日は社民党の吉田党首と会談して、マスコミを賑わせた。
約45分間の会談は、フィンランドの核廃棄物最終処分場「オンカロ」を視察した感想など、小泉がほぼ一方的にしゃべっていたという。
脱原発勢力の連携を期待する社民党のラブコールに対しては、「それぞれの立場で世論に訴えていこう」と一蹴して終わった。
ま、連携なんてハナからあり得ない話。小泉は、社民党が厳しく批判する超格差社会をつくり出した張本人だ。手を結べるワケがないし、落ち目の社民党に恩を売る必要もない。それなのに、小泉が会談に応じたものだから、さまざまな臆測を呼んでいる。
まずは、脱原発勢力を分断するための陽動作戦という見方だ。
「小泉氏の言動は結果的に野党共闘を潰すことになる。昨年末に小沢一郎氏が提唱した『オリーブの木構想』が実現するとすれば、脱原発が軸になる。その中心に小泉氏が躍り出れば、オリーブの芽をまるごとのみ込んでしまいかねない」(野党ベテラン議員)
次は「安倍コノヤロー説」。
安倍は24日のテレビ番組で、小泉の脱原発について「ひとつの勘なのだろうが、(原発)ゼロを約束することは無責任だ」と言っていた。これにカチンときたという見方だ。今回の会談は、21日に吉田が呼びかけ、25日に小泉から「OK」の返事がきて実現したという。安倍の発言に「コノヤロー」と思って、会談を受けた可能性は十分ある。
政治アナリストの伊藤惇夫氏は「愉快犯みたいなものでしょう」と、こう言った。
「小泉氏に確固とした信念があるとは思えない。利己主義の塊のような人ですからね。自分の発言が注目され、政界が右往左往しているのを見て、面白がっているのではないですか。ひょっとしたら、自分が首相を務めた5年5カ月という記録を抜きそうな安倍首相に対する対抗心があるのかもしれません」
いずれにせよ、小泉の脱原発なんて、期待するほうがおかしい。すり寄る社民党はみっともない。
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