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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131028-00000079-san-pol
産経新聞 10月28日(月)7時55分配信
永田町でカジノ解禁への動きが活発になっている。刑法が禁じる賭博場であるカジノには世論の批判が根強く、法整備の動きは鈍かったが、安倍晋三政権は観光立国を目指しカジノ施設整備の検討を開始、首相が最高顧問を務める超党派議連「国際観光産業振興議員連盟」(カジノ議連)もカジノ合法化法案を今国会に提出する構えだ。数兆円の経済効果が見込めるとあって首相の経済政策「アベノミクス」の起爆剤としての役割が期待されている上、2020年東京五輪開催決定が後押ししている。(小田博士)
カジノ議連は23日に幹事会を開き、カジノ業者を規制する「管理委員会」の設置などを明記した推進法案を今国会に提出する方針を確認した。11月の総会で、法案を正式に決定する。
◆民主政権では停滞
議連が発足したのは、民主党政権下の平成22年。このときは「民主党の3人の首相は関心がなく、党内の意見集約もできなかった」(政府関係者)ため、法案提出には至らなかった。カジノ解禁は経済効果が大きい半面、刑法との整合性や、青少年への悪影響や治安悪化が懸念され、長年タブー視されてきたからだ。
議連が勢いづいたのは、9月の2020年東京五輪開催の決定が大きい。観光客が大挙して訪れる東京五輪までにカジノ施設が完成すれば経済効果がさらに見込めるとの計算がある。
今国会では重要法案がめじろ押しで成立が見通せないため、議連は来年の通常国会での成立を目標に据える。しかも、議連は与野党幹部ら約150人が所属、議連としては最大規模の勢力を誇る。その上、首相のほか麻生太郎副総理、日本維新の会の石原慎太郎共同代表、生活の党の小沢一郎代表が最高顧問に就くなど主な各党の重鎮クラスが幹部に名を連ねるため、一部の政党の反対を除き、法案の成立は確実といえる。
◆来年成立リミット
政府内も、全閣僚が参加する観光立国推進閣僚会議が6月11日、カジノを中核とする観光施設を解禁する法制度を検討するアクションプログラムを取りまとめており、動きは積極的だ。
9月16日の首相動静によると、首相は都内のホテルで開かれた「知人の結婚披露宴」に出席した。知人とは、セガサミーホールディングスの里見治会長兼社長の娘であり、里見氏はカジノ誘致に積極的なことで知られる。
結婚披露宴には首相のほか森喜朗、小泉純一郎両元首相やみんなの党の渡辺喜美代表らも出席。同席者によると、里見氏は首相らにお酌しながらカジノ解禁への協力を求めたという。
もっとも、首相は3月8日の衆院予算委員会で「(カジノの)メリットは十分あるが、治安に悪影響を与えかねない問題点も指摘されている。課題をどのように克服すべきか、よく議論したい」と慎重な発言にとどめている。
議連関係者は「推進法案を来年成立させないと、東京五輪に合わせた観光施設建設は間に合わない。成立できないと追い風ムードが退潮し、カジノ実現がまた遠のく」と危機感もみせている。
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