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(イラストはここから拝借)http://www.irasutoya.com/2013/04/blog-post_7614.html
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2013年10月27日
日本共産党の機関紙『赤旗』によれば、「秘密保全法」に対し、日弁連、新聞協会、日本ペンクラブなどが反対の声をあげ、国会への行動・運動も燎原の火のように広がっているという。
よく知らないが、松岡正剛氏の「千夜千冊」を参考にすると、弁護士さんという職業は、紀元前数百年前から、法廷弁論家や修辞技法教師なるものがいて、人類の永い歴史の延長上に成り立っている。
修辞技法(レトリック)というものは、本来は自分の主張をわかりやすく伝える弁論技術であり、悪いものではないが、しばしばその修辞的弁論は、言葉の過剰駆使による印象操作を可能にするので、騙しテクニックとして受け止められることもある。
「いいくるめ」、「はぐらかし」、「だまくらかし」、「煙に巻く」、「論点流しや論点ずらし」「催眠誘導(?爆)」などが彼らが身に着けている高度な忍びの術である。
レトリックは弁護士さんの主幹的職能の一つでもある。
これは弁護士さん本人の個性や性格形成とは何の関係もなく、習慣的に身に着く単なる職能的なテクニックである。
だから、法曹さんは親しい人や身近な人たちと話をする時、弁護士的な修辞的テクニックは使わないでいただきたい。
それをやれば、その場は煙に巻いて相手を納得させるが、やがて煙は風に流れるから、あいつ妙なごまかしをやりやがったなということがばれてしまう。
法廷以外の場で、普通の人にレトリックを使っている弁護士さんを見たことがあるが、人間が小さく見えたことを覚えている。
何の技術でも、使う場を間違えるとおかしなことになる。
しかしながら、よい弁護士さんとは黒を白とも言いくるめる、美しく強力な修辞学的技法を心得ている。
必要であれば、嘘の文脈を構築し、修辞的にこれを真実であるかのように誘導する高度なテクニックがある。
この物凄い技法を縦横無尽に駆使することで、彼らは“たつき(=生活の手段)”を得ている。
かなりの語弊を承知で言うが、嘘つきや人殺しを必死で擁護する彼らの存在がなければ、あらゆる人民は国家権力の恣意的な断罪に晒されてしまうので、彼らは存在論的に“必要悪”の部分がある。
弁護士さんと言えば、神州の泉は植草一秀氏の裁判で、実際に彼らの論理力を目の当たりにしているが、それは見事なものだった。
鍛え上げられた論理構成というものは非常に美しい。
まさに熟練工の技であり、良い意味における口舌の徒である。
弁護士さんは、一般人から見れば、ほれぼれするような見事な論理構築ができる。
これと百花繚乱のレトリックが結びつけば、言葉を武器として使う職業で、弁護士は最強格だろう。
さて、弁護士さんの弁論技術と「特定秘密保護法案」に、いったい何の関係があるのか!?と思われたかもしれないが、大いに関係がある。
彼ら法曹さんは弁論のプロであるだけに、言語による表現可能性を閉ざしたり、制限したりする法律には敏感に反応すると思われる。
だから日弁連さんがこの悪法に苛烈に反応しているのは当たり前だと思う。
だが、弁護士さん全体として見た場合はどうなのだろうか。
ストレートな印象だが、彼らは完全に及び腰である。
その理由は「特定秘密保護法案」がアメリカ由来だからである。
この法律に及び腰で、触れたがらない弁護士さんは、そのメンタリティにおいて経済産業省の宗像直子女史と同列の立場にある。
宗像直子女史個人を責めるつもりはないが、TPPが日本を幸福にすると信じて止まない彼女の頭の中は、米国ジョージ・ワシントン大学の背後に控える米国コーポラティズムをご本尊とする思想に浸りきっている。
彼らはワシントン・コンセンサスの盲信者であり、日本人の誇りや道義性などは持ち合わせない。
「特定秘密保護法案」に押し黙っている弁護士さんたちも、基本の感覚は宗像女史と大差なく、秘密保護法案の恐ろしさは痛感しているのだが、背後のアメリカを感じて萎縮しまくっているのだ。
おそらく彼らの基本態度は、世界のパワーバランスはアメリカと中国にシフトしてきたが、われわれは中国の奴隷になるくらいなら、喜んでアメリカの奴隷になるのだ、というものだ。
宗主国を選ぶに当たり、人を喰らう国よりも、金や物を分捕る国の方がまだ増しだという、究極の選択なのだろうか。
司法試験を通った時点で、彼らは「アメリカ隷従国の法曹」になったことをよく自覚している。
だから、アメリカの対日戦略に逆らうことは、自らの立脚地点を失うことに繋がると心底思い込んでいるのか。
そんなんじゃ、日本の法曹さんたちはエリート扱いされないんじゃないのか。
いざという時にノーブレス・オブリージュを発揮できずに、アメリカ様を支援しますでは、一般人を横目に見て、自分たちを別格扱いに置くことはできないだろう。
弁護士さんも言葉を駆使する職業である以上、言論表現の自由度を根底から奪う“特定秘密保護法案”に反対して当然ではないのか。
もっとも、「街の弁護士日記」さんのように、極めて稀にだが根性のある弁護士さんもいる。
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